ポールソンとバーナンキは評判が悪かったが、金をばらまく才能はピカイチだった
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画像引用:https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-BG311_0127be_H_20140127113953.jpg



日銀の積極ぶりとアメリカの消極さ

アメリカの中央銀行FRBは20年6月にアップル社などが発行した社債約1700憶円を買い取ったと発表しました。

銘柄はアップルや飲料大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)、旅行サイトのエクスペディアなどとなっている。

FRBは330社もの社債を保有しており通信大手ベライゾン、AT&T、エクスペディア、フォードなど有名企業多数が含まれている。

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これらの巨大企業は一般的に裕福で資金は十分にあり、中央銀行が助けないと今すぐ倒産する訳でもない。

フォードの格付けは投資不適格(ジャンク級)だがアップルは10兆円もの余剰金の使い道に困っているとされる。

またFRB社債上場投資信託(ETF)16本、計79億7000万ドル相当も保有している。


これを日銀と比べると日銀のETF保有残高は6月末で32兆7584億円、年12兆円で株式市場の5%に達している。

日銀は社債やコマーシャルペーパー(CP、無担保の約束手形)買い入れ額を従来の3倍近い合計20兆円に増やした。

日本銀行は買い入れた社債の銘柄を公表しないので詳細は不明だが、1社当たりの上限は1000億円となっている。


日銀は従来年80兆円までとしていた国債買い入れ額を無制限とし、現在の国債保有残高は500兆円程度に達しているようです。

米FRBも20年3月から一日5000億円以上の米国債買取を実施したが、総額いくらになったのかは発表していない。

FRBは国債金利に影響を与えたくないとしているので、発行した米国債のごく一部だけを買い取ったと思われる。



ポールソン、バーナンキの黄金コンビ

という訳で日銀は日本のGDPに匹敵する日本国債を買い取り、事実上発行した長期国債の全額を保有するまでになっている。

FRBは1兆円程度をETFや社債購入に充てているが、桁がかなり違うので「アメリカは何もしていない」と言っても良い。

今から12年前のリーマンショック時の日米の対応は、これとはまったく逆でした。


当時の米大統領はブッシュでFRB議長はバーナンキ、財務長官はGS重役だったポールソンでした。

ブッシュが経済通だったとは思わないがポールソンとバーナンキのコンビは矢継ぎ早に経済救済策を打ち出した。

毎日のように数兆円もの資金供給をし、文字通り道に落ちている紙切れですら高額で買い取っていた。


2009年にはもう多くの米国大企業が倒産していたが、バーナンキは既に倒産している会社の社債を額面で買い取った。

これは「ゴミを持ってきたら新品価格で買い取る」ようなもので、アメリカは十分な資金が供給され金余りになった。

ポールソンもリーマンショックの原因になった住宅ローン破綻で、既に破産したローン契約者の残債を政府が払って無料で家をプレゼントした。


リーマンショックを引き起こしたサブプライムローンは非常に悪質で、路上生活者や不法滞在者や無職の人に無審査で数千万円も貸し付けて最終的に破綻した。

日本だったらそいつらを許すなと世論は激高しただろうが、アメリカは彼らの借金を棒引きにする徳政令で事態を収拾した。



「悪夢の麻生時代」

一方日本では国民に金をばら撒くべきだったのに、麻生総理は逆にサラ金防止法で締め上げて金融危機を増幅させた。

サラ金法改正で主婦や低所得者は借金ができなくなり、数十兆円のお金が日本から消えた。

資本主義は結局借金で成り立っているので、「低所得者は借金するな」では経済が縮小するだけです。


日本がやるべきだったのはバーナンキやポールソンのようにサラ金の借金を政府が払って棒引きにして、彼らにお金を配る事でした。

いわば麻生総理はジャンボ機を逆噴射で墜落させた機長と同じだが、この時誰も「機長なにをするんですか!」と制止しなかった。

これで自民党は国民の支持を失って野党に転落し、鳩山政権誕生に至るが、一体誰の責任だろうか?


当時の日銀総裁は白川で本当に無能だったが、今の総裁は黒田で「白と黒」になっている。

日本政府は麻生大臣があらゆる財政支出に反対し、日銀は大盤振る舞いで黒田総裁1人が日本経済を支えるような格好になっている。

本来日本政府がやるべき経済対策を日銀に押し付けていて、財務省は「増税するべきだ」「支出を減らすべきだ」しか言わない。


もし麻生大臣や財務省の横やりで政府が財政支出を抑えたり日銀の金融緩和を妨害すると、日本は再び「悪夢の麻生時代」に逆戻りする。

リーマンショックとは人災で、ポールソン・バーナンキと麻生・白川の力量の差が日米のダメージの差になった。

この教訓は「戦争の時に金を出し惜しんだ方が負ける」という事です


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