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90年代の若貴ブームのあとファン離れが起きた大相撲だが、このところ人気が再燃しています。
女性ファンが多いのが特徴で、国技館や力士イベントにやって来るという。
企業も宣伝効果に目をつけて、懸賞金が史上最高に達した。
相撲女子 両国に現る
11月9日に始まり23日に白鵬の優勝で終わった九州場所では女性の姿が多かったという。
以前から中年以上の女性客は存在したが、昨年ごろから20代や30代の女性客が増えてきている。
場所中にはSNSのツイッターやフェイスブックで相撲を話題にしている女性はかなり多い。
力士が出演するトークイベントや握手会はどこも大勢の女性ファンが詰め掛けているという。
ちょっと信じられないことだが、「遠藤と隠岐の海がお姫様抱っこ」というイベントには8000人以上が応募したという。
去年からは場所終了後に力士による握手会というイベントも何度か行っていて、それなりに好評なようである。
観戦だけではなく、学校などで自分で相撲をやる女子もでてきている。
全日本女子相撲選手権というものがあり成人、高校、中学、小学とそれぞれの年齢で全国大会を開いている。
オリンピック種目の採用を目指す本格的な活動で1996年に最初の全国大会を開いた。
以来、女子の相撲競技人口は徐々に増加している。
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新たなファンの増加
同年代や自分より若い力士が活躍しているのも、新たなファンを引きつけている。
少年向けマンガ雑誌「週刊少年ジャンプ」では「火ノ丸相撲」の連載が2014年5月から始まり少年層も注目してきている。
遠藤、逸ノ城、鶴竜など新しいスターが次々に生まれている。
初土俵から5場所で新三役となった新関脇・逸ノ城。
髷が結えないスピード出世が話題になった遠藤など若い人たちが共感できる同世代の力士が人気になっている。
テレビ視聴率は一時期8%にまで低下したが、現在は千秋楽は15%から20%を超えるまでに回復しました。
因みにサッカーや野球の視聴率は国内リーグの決勝戦で10%以下が多い。
低迷期の8%ですら国内プロスポーツでは視聴率最上位だった。
新たなファン層にアピールしているポイントとしては、まず野球やサッカーに比べて試合時間が短くテンポが良い。
次々に取り組みが行われるので短時間のテレビ鑑賞や、夜のニュースだけでも結構楽しめ、今の時代に合っている。
決着がはっきりとつき、誰にでも理解できる。
これは重要で、サッカーの審判の分かりにくさはサッカー離れを起こさせた。
伝統的な「不思議な儀式」が次々に展開されていく。
力士や行事の所作の意味不明な行動の数々、実はこれらはゲームで行われている魔法の世界とも共通している。
若い人にとってはドラクエやファイナルファンタジーの世界である。
不思議な事に理由は要らないし、全てを理解する必要も無い。
懸賞旗が史上最高
大相撲の懸賞本数が増え続け、2014年は3億5000万円に達する見通し。
9月の両国場所では史上最高1300本を超えた。
若貴ブーム絶頂期の1990年代すら一日700本が最高だったそうです。
懸賞は取り組み前に企業広告を書いた旗を呼び出しが掲げて、土俵の周囲を周回する事で広告をする権利。
申し込む企業は15日間の全日程で申し込む必要があり、最低15本からとなります。
一本の懸賞を出す費用は6万2,000円なので、最低93万円で15回の広告を出せる。
お茶漬けの永谷園などが有名です。
懸賞を出すとNHKのテレビによって全国放送されます。
NHKは特定企業の広告を出さないことになっているが、事実上NHKに数秒間の広告を出せる。
相撲の視聴者のほとんどは男性で高齢者の割合が多いが、企業側には高齢男性に的を絞りやすい利点もある。
もうし込みは一場所ごとなので、長期契約の必要が無く、出したい時だけ広告費を払えば良いシステムになっています。
通常、テレビCMでは企業は15秒間を全国放送で流すのに50万円以上を支払っている。
対して相撲の懸賞は6万2,000円なので、テレビに写るかどうか分からないのを差し引いても激安価格といえる。