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日本の情報収集衛星の問題、小さすぎて低性能コスト高

日本の偵察衛星の性能はグーグルアースぐらいとされている
ところが大きく高性能にしても、費用はあまり変わらない。
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http://earthjp.net/dt/img/m_0903300007.jpg

日本の情報収集衛星の問題点

日本の情報収集衛星は光学衛星が3機、レーダー衛星が5機の計8機が運用中で新型衛星打ち上げも計画されている。

情報収集衛星計画は1998年に北朝鮮がテポドンを発射した事で具体化し、2003年に1号機が打ち上げられた。

今までに15機が打ち上げられ2機が失敗したが8機が運用中で、総額1兆円ほどかかっている。

8機の衛星のどれかが毎日かならず北朝鮮の上空を通過するので、発射施設の変化などを観察できる。

情報収集衛星は災害時に上空から撮影する事もでき、様々な目的で活用されている。

情報収集衛星が撮影した画像は洪水の時などに公開されるが、防衛機密を守るため劣化させていると推測される。

日本政府は衛星10機で北朝鮮を12時間間隔で撮影可能な体制を構築しようとしている。

現行の情報収集衛星解像度は最高30センチほどと言われていて、アメリカの数センチの10分の1程度の性能です。

光学式偵察衛星の性能は一眼レフカメラと同じでレンズの大きさでほとんど決まってしまいます。

大きいレンズを搭載するには大型の衛星が必要で、地表からの距離(高度)が近いほど地表が大きく撮影できます。

ところが地球の高度600km以下には大気が存在するので、そのままでは5年程度で墜落してしまう。

だから日本の情報収集衛星は寿命が数年しかなく、次々に墜落して次々に打ち上げる必要があります。

偵察衛星は小さいほど高くなる

アメリカの超大型偵察衛星は燃料を噴射して高度を上げる機能があるので、必要に応じて高度150kmまで降下できる。

高度を調整する機能によって米偵察衛星は墜落せず、機械が壊れるまで何十年でも使用できる。

この違いによって実は日本の低性能な情報収集衛星のほうが、アメリカの高性能な衛星より割高になっている。

日本の偵察衛星は今までの15機の平均で、300億円から400億円となっている。(打ち上げ費用込み)

これとは別に開発費や研究費1兆円以上が掛かっているが、ここではとりあえず考えない事にします。

衛星の設計寿命は5年で、単純計算では1機を1年運用するのに60億円から80億円、地上での施設にも経費が掛かるので、1機1年100億円近く必要と言える。

アメリカの偵察衛星は通常は高度300Kmを周回するが必要に応じて高度150kmまで降下して最高精度の写真を撮影する。

高度600km以下の軌道には大気が存在するが、自分で高度を上げるので20年から30年使用できる。

燃料の搭載量が多ければギリギリまで低空を周回できるし寿命も長くなるので、偵察衛星の寿命とは大きさで決まるものです。

ハッブル望遠鏡を宇宙に向けると望遠鏡、地球に向けると偵察衛星。

引用:http://kininaru-zakkityou.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_9a1/kininaru-zakkityou/E3838FE38383E38396E383ABE5AE87E5AE99E69C9BE981A0E98FA1.jpg

日米の偵察衛星の費用は同じ

アメリカにはハッブル宇宙望遠鏡というお化けのような物が有りますが、ハッブルを地球側に向けたのがそのまんま米国の偵察衛星です。

ハッブル望遠鏡を宇宙ではなく地球に向けた場合、理論上は2センチの大きさを識別でき、アメリカの偵察衛星もそのくらいの性能を持っている。

もっとも地球には大気や水分の妨害があるので、現実には5センチから10センチとされている。

米国の偵察衛星のデータは非公開ですが、ハッブル望遠鏡は公表されている。

ハッブルを元に米偵察衛星の大きさを推測すると、長さ13.1メートル重さ11トンで、最新型では20トン近いとされる。

対する日本の偵察衛星は2トンから3トンと言われている。

米国の現行光学衛星はKH-12ですが、推測では衛星本体が10億ドル、打ち上げ費用が4億ドルで合計1500億円とされています。

仮に1500億円で20年使うとしても年間70億円で、日本の低性能な偵察衛星と同じ費用なのです。

日本は小型衛星を5年ごとに打ち上げるよりも、大型衛星を打ち上げて30年使用したほうが良い。

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