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プーチン作戦が失敗した侵攻初日

プーチンと閣僚の距離、軍人は侵攻前にプーチンに意見を述べる機会がなかった

画像引用:https://www.bostonglobe.com/2022/02/28/world/heres-are-latest-developments-war-ukraine-resists-russias-advance/

地図から消えたウクライナが生き残った

2022年2月24日にロシア軍はウクライナ国境を越えて進軍し、米国のバイデンは「米国民の皆さんアメリカ軍はウクライナから撤退したので安心してください」と歴史に残る愚かな演説をした

ホワイトハウスは観客のように「ロシア軍は24時間以内にキエフを占領する」と予告し、独仏はウクライナ消滅後にロシアと取引する方法などを検討していた

一瞬にして世界地図から消え去ったウクライナだが1年後の今もウクライナ国土の80%はウクライナ軍が守っていて、ロシアが占領しているのは20%程度に留まっている

というよりロシア軍はロシア(とベラルーシ)国境から100キロを超えて占領地を拡大したことが無く、100キロを超えると必ずウクライナ軍に撃退されている

侵攻初日に国境付近で演習をしていたロシア軍15万人が北・東・南から一斉に国境を越えてなだれ込んできたが、同時に各地で数十キロの交通渋滞が発生した

驚くべきことにロシア軍はウクライナ侵攻前に軍事演習や机上の検討をせず、成り行きにまかせて四方八方からキエフ目指してなだれ込んできた

原因はプーチンの独裁でウクライナ侵攻はプーチンと数人の取り巻きだけで決定し、取り巻きにロシア軍の軍人は含まれていなかった

多くのロシア軍将校が侵攻後に「侵攻前日あるいは当日に初めて知った」と言い、寝耳に水で朝起きたらウクライナ総攻撃の命令が出ていた

ロシアの制度では軍人が命令に従わなければ運が良くて逮捕、悪ければ極刑なので取るものも取り合えず戦車や装甲車に乗り込んで一斉に進軍した

ところが地図上で見てもロシアとウクライナを結ぶ道路はそれほど多くなく、幅も片側1車線の県道程度の道が多かった

ウクライナは川が多く途中にはいくつもの大河と橋があり、あらゆる場所で渋滞が起き北側では50キロ以上にも達した

渋滞の先頭ではウクライナ軍が川で待ち構えていて、森の中から対戦車砲を十字砲火し1000両以上のロシア戦車を破壊した

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侵攻計画に軍人が1人も参加しなかった

ロシアの前身はソ連だがソ連・中国・北朝鮮のような共産主義国では軍より共産党が上であり、軍人のトップでもあまり権限がない

これは軍のクーデターを防ぐためで中国や北朝鮮でも軍人は簡単に首を挿げ替えられ、共産党の政治局員などより遥かに地位が低い

現代のロシアもそうでだからプーチンは「下っ端」のロシア軍将校に相談したりせず、側近と支持者だけでウクライナ侵攻を決めた

軍人が計画に加わらなかった事で常識的な事すら考慮されない電撃戦が計画され、ロシア政権は24時間から遅くとも3日でウクライナ全土を制圧できると予想した

侵攻後に多くのロシア軍将校から「それでは絶対に勝てない」という異論が相次いだが、プーチンに異議を唱えた軍人全員が更迭され、多くは行方不明になったりした

例えて言えば真珠湾攻撃に山本五十六や海軍が加わらず、朝起きたら「今日真珠湾を空襲しろ」と言われたような話で、成功する筈がありませんでした

BBCが入手したロシア軍の命令書では最初の大隊は2月24日午前4時にウクライナに入り、午後2時55分までにキーウに到着するよう命じられていた

多くのロシア軍将校は夜明け前に起こされてウクライナ攻撃を命じられ、その日の午後2時55分までに相手国の首都を占領しろというめちゃくちゃな指示を受けた

後に西側に亡命した空挺部隊の兵士は「自分達は演習をしていると上官に聞かされたが数日後にウクライナで実戦をしているのに気付いた」と証言していました

捕虜になった若いロシア兵は焚火をしていたら上官から「演習に出かけるぞ」と言われて出発し、いつの間にか国境を越えていて実弾が飛んできていたとも証言した

プーチンと側近らの計画ではウクライナ軍は反撃せずキエフにロシア軍を迎え入れる事になっていたが、なぜそう思ったのかはプーチンに聞いてみないと分からない

こうして素人だけが集まって考えたウクライナ侵攻が実行に移され史上最も失敗した軍事作戦になった

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