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形骸化するG20、対ロ非難決議もできず日本は欠席

20人の無責任な人たちが話し合い、1人でも反対したら何も決められない会議(22年インドネシア)

画像引用:https://dwgg20.org/2nd-g20-development-working-group-meeting-under-indonesian-g2o-presidency/

無責任クラブと化したG20

23年3月1日にインドで開催されたG20主要20か国の外相会合に日本の林外相が欠席したのが話題になっていますが、出席しても何も得られなかったも知れない

林外相は3月1日に参院予算委員会に出席したが質問者は同じ自民党の上月良祐議員だけで、林外相が答えたのはたった53秒だった

なにやら1940年ドイツの侵攻時に有給休暇をめぐって紛糾していたフランス議会を連想させるが、G20も何も決められない生徒会のようになっている

最近の議題はウクライナ侵攻だがインドG20は開催前から紛糾し、共同声明も決議もだせないのは予め決まっていた

というのはこの手の国際会議には多数決という制度がないため、参加国の1カ国でも反対すれば何も決められないようになっているからです

対ロ非難声明には議長国ロシアの他中国と議長国インドも反対し、親ロシアのブラジルやトルコも反対したとみられる

南アフリカやサウジアラビアもロシアと親しい関係を保っているし、インドネシアはロシア製兵器を使用している

これらの国は人道問題などで西側から制裁を受けることがあり、欧米以外に兵器を売ってくれるのはロシアと中国しかないのでロシア側についている

多数決なら対ロ制裁や対ロ非難決議もできるが、たとえばASEAN(東南アジア諸国連合)にもNATO(北大西洋条約機構)にも多数決という制度がない

アセアンが何も決められないのは定評があるがNATOにもトルコという親ロシア国家が入っているので、トルコが反対すれば何もできません

たとえ英仏がロシアから核攻撃されてもトルコが反対すればNATOとして軍事行動に出る事はできないので、実際に行動できるか疑問です

ではトルコを除名すれば良いがそれにも全員一致が必要でNATO憲章改正にも全員一致が必要という、本当にゴミのような制度です

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リーマンショックで誕生したG20

国連安保理事会も同じ仕組みで5つの常任理事国は全会一致で賛成しないと何も決定できないので、ウクライナ侵攻では何の役にも立っていません

G20というのもそれと同等で一か国でも反対すれば何も決定できず共同声明を出すにも20か国すべてが賛成する必要があります

今回のG20では議長国のインドがロシア支持国だったため参加国に「戦争という言葉を使わず特別軍事作戦と言え」と働きかけていました

アメリカはロシアに強く反発しG20への参加を拒み追放しようとしたが、それも20か国すべて賛成する必要があり当事者のロシアが賛成する筈がありません

G20が誕生したのは2008年11月で当時は世界経済危機リーマンショックの最悪期だったが、震源地がアメリカだったためアメリカ中心のG7は何も決められない状況に陥った

アメリカを震源地とする世界恐慌は日英独仏伊など西側先進国を飲み込んでパニックを起こし、対する中ロ印伯など”東側諸国”のダメージは少なかった

G7に替わって東側諸国が参加する国際会議を作るべきだという意見が西側先進国でも高まり、中国・ロシア・インド・ブラジルなどが大きな発言力を持つG20が作られました

G20は米中対立など経済問題では一定の役割を果たし、トランプと習近平の仲介をするような機会を作りG20で両国は妥協案を話し合ったりしていた

だが結局全員一致しないと何も決められないので、無用の長物になりおそらく日本の林外相が出席しても何も決められなかったでしょう

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