旅客列車が反対車線を高速で逆走していたようです

政府は駅長のせいにしたがっている
ギリシャで2023年2月28日夜11時半頃に列車同士が正面衝突し、3月2日までに43人がなくなり5人が重体、負傷者85人になっています
ギリシャ史上最悪の鉄道事故で同国は動揺しており運輸大臣が辞任したほか駅長が逮捕され、1日に現場を訪れたミツォタキス首相は原因は人為的ミスだと語った
ギリシャの鉄道事故は他の欧州諸国の5倍の頻度で発生していて、長年に渡り危険性が放置されていたという指摘がなされている
事故はアテネから北部テッサロニキに向かっていた旅客列車が、反対方向に走っていた貨物列車に衝突し、少なくとも1両の客車で火災が発生した
旅客列車はアテネから学生が多く暮らすテッサロニキに向かっていて、乗客350人の多くはギリシャ正教のレント(イースター前期間)休暇を終えた学生だった
旅客列車の先頭の4両が脱線し1両目と2両目で火災が発生、乗客によると窓ガラスが突然粉々になり45度に傾いてすぐに火災が発生し人々はパニックになった
鉄道労働組合は衝突事故の原因は複数あり人員不足や信号機の故障、施設の老朽化など慢性的な欠陥があったと指摘している
報道によるとこの路線の信号機は最初から故障していて近くの駅長が手動で信号機の色を切り替えていたが、操作を間違えたとされている
逮捕された駅長(59)は事故は技術的な故障によるものだと責任を否定しているが、首相や政府は駅長1人の責任にしたがっているように見える
問題山積みだったギリシャ鉄道
写真を見るとこの区間の線路は複線なので向かい合う列車は別の線路上を走っている筈だが、ポイント切り替えを含めた何らかの誤作動があった
ギリシャの鉄道は右側通行なので左側を走っていた旅客列車が逆走していて、貨物列車は正しい線路を走行していた
だが鉄道は車両側で線路を選べないので、直前のポイント切り替えで反対側の線路に誘導され信号でも制止されずそのまま衝突したようです
乗客の証言では衝突時に旅客列車はかなりの速度で走行していて、直前まで減速したりブレーキを掛けた様子が無く、反対車線を走行しているのに疑問を持たなかったようです
近くの防犯カメラは遠方から撮影していたが、かなりの速度を出していたらしくウクライナのミサイルのように強い光を放出し、数秒間周囲が見えなかった(夜間なので光しか映っていない)
鉄道労働組合は事故が起きた路線は何年も前から安全上の問題が指摘され、駅長は罪をかぶせられたにすぎないと反発している
ざっと経緯を見ただけでギリシャの鉄道は老朽化や機材の故障、信号やポイント切り替えを人力で行い労働組合と政府が対立しているなど多くの問題があった