衝突したMQ9

いつものようにロシアは否定し言い逃れ
23年3月14日、黒海上空を飛行していた米空軍の無人偵察機「MQ9」がロシア軍のsu27戦闘機と衝突し無人機が墜落した
ロシア国防省は14日、米無人機を検知して戦闘機を緊急発進させたが接触しておらず無人機は勝手に落下したなどと発表した
黒海上空ではNATO加盟国の無人機やAWACSや情報収集機が飛び回っていて、ウクライナ軍に情報を提供していると言われている
米欧州軍によると、MQ9が国際空域で通常任務を行っていたところ2機のsu27が燃料を投下したり前方を横切るなどの妨害をした
1機がMQ9のプロペラに接触し米軍はMQ9を海上に墜落させたが、ロシア側は接触しておらず無人機の激しい操縦によって墜落したと発表した
米ABCテレビは米空軍幹部の話として、ロシア軍の2機は無人機への接近を19回繰り返し、最後の3、4回で燃料を放出し無人機に浴びせ最後に衝突したと報じた
ニューヨーク・タイムズは軍幹部の話として燃料を浴びせたのは、無人機のカメラを汚したり、センサーにダメージを与えたりするのが目的だったと報じた
ロシア安全保障会議のニコライ・パトルシェフ書記は3月15日、墜落した米無人偵察機MQ9リーパーの回収を試みると表明した
同書記は米国がウクライナでの戦争に参加しないと言いながら、直接参加していることを示す新たな証拠だと非難した
ロシア軍はウクライナ東部のバフムートを3方向から包囲したがバフムートカ川にさえぎられ、完全な包囲にはなっていない
ウクライナ軍は西から市街地に伸びる一本の道路を補給線にして市街中心部を防衛している
公平に見て両軍とも苦戦しておりワグネルは6か月間バフムートを攻め続けて市街地に到達したが、息切れしている
ロシア国防省とワグネルの戦い
ワグネルとロシア軍の関係が険悪化していてロシア軍はワグネルに弾薬や物資を提供しないことで妨害し、ワグネルが居なくなった場所ではロシア正規軍に交代している
米シンクタンク戦争研究所(ISW)は、ロシア国防省が民間軍事会社ワグネルの戦力を低下させて創設者エフゲニー・プリゴジン氏の力を弱めるためバフムートの戦いを利用していると分析している
プリゴジンは元は実業家だったが傭兵部隊を創設してプーチンの側近になり、プーチンに変わってロシアの最高指導者の地位を狙っていると報道されていた
踏み台にされそうになったのがロシア軍でプリゴジンはロシア軍がいかに無能で役立たずかを再三強調し、自分が指揮するワグネルだけがウクライナで戦っていると訴えてきた
ロシア国防省は敵対するプリゴジンの力を削ぐためにワグネルへの物資供給を制限し、囚人の採用も問題視して新たな雇用ができないようにしている
そのワグネルは消耗戦を繰り返したせいで兵員が不足しているが、ついに高校生にまで募集対象を広めている
ロシア全土のスポーツセンターで傭兵採用プログラムを運営している他、ワグネルグループは高校で進路相談も行っている
ワグネルは囚人に6か月の兵役と交換に刑期短縮を条件に募集したが、囚人兵の半数はすでになくなったとみられている
実態が知れ渡って応募者が減少したほか、ロシア政府とロシア軍がこれを問題視し今では刑務所での募集ができなくなっている
ワグネルの兵士は囚人に限らず粗暴でモラルがなく秩序だった行動ができないが、一部のベテラン兵士は実戦経験が豊富でウクライナ軍から「手強い」と評されている