1500発の攻撃ミサイルを一日100発撃ったら15日分でしかない

トマホーク400発を購入
日本メディアによると政府は、米国製巡航ミサイルトマホークをイージス艦8隻すべてに搭載する為、2027年度までに改修する方針を決めた
導入するトマホークは最新型のブロック5で射程約1600キロ、23年度予算案で2113億円を計上し400発購入する方針を表明している
日本政府は26年度からの部隊配備を目指して納入を前倒しできないか米国側と交渉しているという
ロシアのウクライナ侵攻を受けてこの手の巡航ミサイルの導入を求める国が急増し、米国や日本の調達計画にも影響を与える可能性がある
現在8隻配備しているイージス艦にトマホークを搭載するため、垂直ミサイル発射システム(VLS)などを改修する必要がある
岸田首相などの国会説明ではトマホークの購入数は400機で、日本政府は国産巡航ミサイルを配備する前の「つなぎ」としてなるべく早く配備したいらしい
防衛省は10年後までに長射程ミサイル1500基規模を確保する方針で、当面は米国の巡航ミサイル「トマホーク」を購入するが長期的に国産ミサイルの量産態勢を整える
トマホークの導入数を日本政府は400機としているが米国側は「最大400機」としていて生産状況などによっては希望した数を導入できない可能性がある
これが正に巡航ミサイルを国産化する理由で、ミサイルは消耗品であり有事になれば毎日100発単位で消費し生産は間に合わない
ロシア軍はウクライナにミサイル攻撃をしているが1回の攻撃で各種ミサイル100発前後を消費し、数が足りないので1週間とか1か月に一度など攻撃している
本当に日本が中国などに攻撃されると毎日数百発のミサイルを互いに打ち合って互いに迎撃しあい、先にミサイルが枯渇した方が負ける
ロシア軍は22年2月には各種のミサイル数千発を保有していたが1年経った現在はゼロ、ドローンで代用したり本来の目的ではない対艦ミサイルなどで地上攻撃している
通常ミサイルだけで防衛は困難
”戦争の米”とも言えるミサイルを何発持っているかは非常に重要で、相手のミサイル保有数が少なければ「何か月でゼロになる」と計算ができる
日本が保有する巡航ミサイルは相手のレーダーやミサイル発射施設、軍事施設を標的するが1発の威力は非常に小さい
トマホークが命中してもレーダー1基とか発射車両1両を破壊できる程度なので、毎日100発発射したら400発など四日で撃ち尽くしてしまう
迎撃ミサイルにも同じ事が言え1隻のイージス艦に搭載できるミサイル防衛用の迎撃ミサイルは10発以下なので、8隻すべてに80発しか搭載できません
この欠点を解消するのが陸上イージスだったが廃案になり、代わりの海上イージスシステムはどのようになるのか決定していません
中国は沖縄などに届く弾道ミサイル数百発を保有しているので、それを迎撃するミサイルの数はもっと多くなければ防衛できません
そこで登場するのは専守防衛ではなく先制攻撃、さらに核を保有すれば反撃手段を持つことになり、必ずしも敵のミサイルを全て迎撃しなくても良くなる
ウクライナの状況を見ると旧ソ連製ミサイルを旧ソ連製防空システムで9割近く撃墜しているが、逆に言えば1割は撃ち漏らしています
中国のミサイルを日本が迎撃する時も同じような状況が予想され、飛来する数百発のミサイルを一発残らず全て迎撃するのは現実的ではない
すると日本も反撃手段としての核兵器を持った方が良いが、米軍が必ず反撃してくれるならそれでも良い
だが米軍による核の傘は日米安保で明文化されておらず、中国が核を打った時アメリカが反撃しなくても条約違反ではない
この辺が日本の最大の弱点で、長距離ミサイルを何発保有しても核の保障がないと、画龍点睛を欠くことになります