ロシア国境で列をなす中国からのトラック

ウクライナは習近平に何を求めているのか
ウクライナのゼレンスキー大統領は3月29日のAP通信インタビュー記事で、中国の習近平国家主席のウクライナ訪問を招請した
ゼレンスキー大統領は、我々は習氏とここで会う用意があると述べたが真意は分からず中国側はまだ反応を示していません
中国の習近平主席は3月20日にロシアを訪問しプーチン大統領と長時間に渡って複数回会談し、訪露前の2月24日には両国に和平案を提示していた
和平案の中身はロシアが今までに占領した土地はすべてロシアのもので、ウクライナはロシアの領有権を承認するというものでロシアにしかメリットが無いように見えた
だがゼレンスキーはこれに興味を示し習近平にウクライナ訪問を促したが、ウクライナにとってどんな利点があるのかが見えてこない
ロシア軍は砲弾やミサイルが枯渇し兵士も不足しているがウクライナも同じ事で、第一次大戦で使用した兵器を引っ張り出して最前線で使用しています
体勢を立て直すために停戦したいという事なのかも知れないし、習近平を利用してロシア軍に撤退を勧告するという事なのかも知れない
ドイツ国防省は3月27日、ドイツ製戦車「レオパルト2」18台をウクライナに引き渡し、イギリスが供与した戦車「チャレンジャー2」もウクライナに届いた
ドイツのボリス・ピストリウス国防相は戦車が前線で「決定的な貢献をする」のを確信していると述べた
ロシア軍とウクライナ軍は旧ソ連製戦車T-90、T-80、T-72などを持っていたが双方とも消耗が激しくロシアは1960年代のT-62などを引っ張り出している
それらは戦車には違いないがレオパルド2より装甲が薄くエンジンは貧弱で砲弾の威力は弱く、電子装備も夜間暗視装置も通信機能もない
ソ連製戦車は停止して狙いを定めないと射撃できないが最新戦車は走行中に動きを止めることなく夜間もレーザーで距離を測定し砲弾を発射できる
ロシアは衰弱し中国への依存強める
ウクライナのレズニコウ国防相は3月27日英国から主力戦車「チャレンジャー」米国からは装甲車の「ストライカー」と「クーガー」、ドイツからは歩兵戦闘車「マルダー」を受け取ったとして並べて記念写真を公開した
ウクライナ軍は3月28日、東部のドネツク州とルハンスク州で激しい戦闘が起きているが、ロシア軍を1日で24回撃退したと発表した
英軍やウクライナ軍の説明によるとロシア軍とワグネルはバフムートを3方向から包囲した後停滞し、大きな動きが無くウクライナ軍による反攻に警戒している
22年末から年明けにかけてロシア軍はイラン製ドローンや残りのミサイルで大規模攻撃をしていたが、最近はそうしたミサイル攻撃も散発的になっている
イランから新たな輸入計画があるが今すぐではなく、ロシア軍がドローンやミサイルを新たに確保するまではまだ時間がかかるでしょう
ロシア軍の戦力が枯渇している間にウクライナ軍は攻めるべきだが、こちらも各種砲弾やミサイルは底をつき戦車などが揃うのを待っている
ロシアでは欧米による制裁の穴を中国が埋めていて、輸入商品の多くは中国製になり中国への依存がかつてなく高まっている
ロシアでは中国語を学ぶ人が急増し、ロシア企業は英語ではなく中国語を話せる人材を募集している
中国にとってこれは”美味しい”状況ですが、かと言ってロシアもろとも経済制裁されたり、ましてロシアの戦争に加担する気はない