亭子橋が崩落する数秒前のライブカメラ

橋のセウォル号が崩壊
韓国の貨客船セウォル号が沈没したのは2014年4月16日で、299人がなくなり韓国社会は大きな衝撃を受け最終的に朴槿恵大統領が逮捕されるまでに至りました
それから9年が経ったが韓国では今『橋のセウォル号』が問題になっていて、老朽化や強度不足で崩壊する可能性がある橋が多数発見されています
23年4月5日午前9時45分ごろ京畿道城南市盆唐区亭子洞で、川の上に設置された亭子橋の歩道部分が約50メートルにわたって崩落した
防犯カメラの映像によると当時歩道部分では5人が通行していて、一瞬で信号と欄干が倒れ歩道も崩落し通りかかった40代女性が死亡し20代男性が重傷を負った
警察と消防当局は当初上水管の破裂で橋が崩れたとみていたが橋は完成から30年ほどたっていて、韓国メディアは内部が腐食していた可能性があると報じた
4月8日までに近くの仏亭橋・薮内橋も歩道が傾いて通行止めになり、3つの橋はすべて同じ発注主、施工業者で設計も同じだった
3つの橋は盆唐新都市造成事業を韓国土地開発公社(現在の韓国土地住宅公社)が受注し、広州高速が施工しサムウ技術団が設計を担当していた
亭子橋・仏亭橋・薮内橋は車道の下だけを橋脚が支え歩道には支持台がない設計で、炭川にかかるペクヒョン橋など12の橋も同じ構造だった
城南市だけで16の橋が同じ問題で再工事が必要なのが分かったが、韓国全土に1800以上も同じ構造の橋が存在しているのが分かった
橋の両側に歩道を増築したようなカンチレバー構造橋梁は1624カ所(90.2%)が建設から10年以上が経過し、583カ所は30年以上に達している
橋の等級はABCDEに分けられAは優秀でCは普通だが、崩壊した3つの橋はBとCで「安全」とされていました
とりあえず安全なAは42カ所だけで、B1267カ所、C以下398カ所なので韓国の同様の橋のほとんどは危険な橋という事になります
原因はやっぱり手抜きと無責任
最初に崩壊した亭子橋は実際には突然崩れたのではなく過去の写真や映像では2016年から傾いていたのが判明しています
2019年には歩道の手すりが沈み2021年には車道にかすかな亀裂が生じ道路のたるみと亀裂現象が現れますが、22年の定期安全点検で「良好」等級を受けていました
この背景にあるのは点検予算の少なさで盆唐区庁の検査予算は橋一本につき1回80万円で、目視によるおざなりな検査しかしていませんでした
専門家らは検査予算一本80万円だと書類検査しかできず、目視による検査すら形式的なものだったと指摘しています
建設工事に詳しいチェ・ミョンギ教授は「橋に行って見なければ分からないが、行かずに書類審査した可能性がある」と話している
最初の見立てでは大雨で水道管が破裂したと思われ次に内部が腐食したと思われたが、実際には時間の経過で沈み自然に崩壊しただけだった
韓国では1994年10月21日にソウルの聖水大橋崩落事故が起きていて、1979年完成で古くなかったが原因は手抜き工事と溶接不良と塩害の錆びだったとされています
1995年6月29日には三豊百貨店崩落事故があり、1997年8月6日には大韓航空801便墜落事故などこの頃大事故が続いていました
共通しているのは気候や災害など原因になるような事象がなかったのに、工事や設計やパイロットの手抜きによって発生していた点だった
しばらく時代が空いて2014年にセウォル号事故が起きたが、船長はアルバイトで違法な増築で重心を高くし、積載オーバーの上に積み荷を固定せず、荒波で不慣れな女性航海士が急旋回して転覆させた
さらにセウォル号船長は救命ボートの不具合を隠すため乗客に「避難せずその場に留まれ」と指示した上で、自分1人だけ真っ先に避難した
さらに現場に到着した海洋警察は「仕事をした」というアリバイつくりの為に、救助を後回しにしてセウォル号を背景に記念撮影をしていた
転覆した時点で避難命令を出せば全員が助かったが、時間の経過で横倒しになった船室に水が入って通路が塞がれ299人がなくなった