過疎地でLPガスを配達してもらえるのは縁故の人だけです
人口が一定以下の場所には資本主義がなくなります

地方の衰退を加速した”競争原理”
日本では電気料金と鉄道料金は大きな会社が存在し国が許認可しているので、ほぼ全国どこでも同一に近い料金になっています
だがLPガスは自由競争で国は関与しない為料金も自由設定、都市ガスに比べて3倍もの料金を支払っている地域が多い
水道料金も小さな自治体単位でやっていて料金設定は自由なので、これも3倍以上の価格差あり田舎の過疎地ほど高い理不尽な状態です
過疎地には鉄道がなく路線バスだけが公共交通機関ですが、一日2本だけで土日はなし、料金は距離が長いので異常に高い
東京大阪京都のような大都市の市営バスは本数が多く路線が充実し、距離が短いので料金も安く過疎地はその逆になっています
もっと理不尽なのはゴミ捨てで、ゴミ処理は各自治体でやっているが「ゴミ捨て場」は町内会や組合で運営していて私有地なのでよそ者は利用できない
移住先人気1位の某N県では移住者の人が「よそ者だから」という理由で町内会(村だが)に入れてもらえず、車で直接処理場に持ち込んでいると報道されました
その村の役場は夢いっぱいのホームページなどで移住者を勧誘したが、移住後の面倒を一切見ず苦情を訴えても「あの人は難しいから」とニヤニヤ笑っていたと言います
移住者を集めているような過疎の村では、都会の人には想像もできないが「水道とガスと水洗便所がない」場合がかなりあります
水道があるのは平地で山の高い方には水を流せないので、集落の組合が井戸水とか川の水を利用するが、やはりよそ者は加入を拒否される場合があります
過疎の村の組合は完全な自由運営で自治体は関与しないので、力を持っている老人の気に入られないと加入を認められません
過疎の村に都市ガスはないのでLPガスになるが、販売店はピザ屋と同じで店から一定範囲(車で1時間以内など)しか配達しません(LPガスは有資格者しか交換できない)
過疎地では資本主義も民主主義もない
それでも集落にはLPガスを使っている家が何軒かあるので、「ガスを使えるんだな」と思って移住すると自分は使えません
この種あかしはガス販売店の親戚縁者友人は特別に配達してもらっているが、当然よそものは対象外なので配達してもらえません
過疎地ではこんな話がゴロゴロあるので決して田舎移住を勧めないのですが、人口密度があるレベル以下になると「資本主義も民主主義も機能しない」のです
それでも電気だけはどんな過疎地でも使えて同一料金ですが、別の歴史が長い某N県に移住した人は「よそ者だから」という理由で電柱の設置を拒否さたそうです
幸いその人の家は別の自治体に接していたので反対側に電柱を立てて電気を引いたそうですが、21世紀にもなってこんなのが日本の田舎の現実です
そのN県の古墳が多い場所では神社の氏子になるのを拒否されたり、村八分にされて行事や祭りや冠婚葬祭で呼ばれないなど嫌がらせを受けているという事です
加えて積雪地では雪下ろしや雪処理問題があり、どかした雪の捨て場を「よそもの」はやはり利用できなくされたりします
雪を捨てる事ができないと雪下ろしや除雪ができないので、屋根を潰したりその家に車が出入りできず路上駐車などしてさらに対立が深まります
一方先祖代々住んでいる住民は皆親戚や同級生なので、仲良く助け合っていて一見すると住民皆幸せな村のように見えます
これらが日本の人口減少を加速させているのは間違いなく、近所の住民と口を利かなくても良いという人もガスや電気やゴミ捨てができなくてはそこに住めません
解決策としてはLPガス会社やバス会社、水道やゴミ管理は全部JRや東京電力のような大組織にし、国が指導して『例外』を認めない事です
「あの人は身内じゃないのでガスを配達しないしゴミ捨てもさせない」のような事が結局は田舎を衰退させ、一度移住した人も出ていく原因になっています