バブル崩壊から日本人は貧しくなるばかり。写真はバブル期のお立ち台
引用:http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c6/7be573a87f1d992334934649cf35876a.jpg
90年代前半と比べて収入300万円以下の貧困世帯が、若者で倍増したのが分かりました。
こんなに懸命に働いたのに、なぜ日本人は貧しくなったのでしょうか。
貧乏な日本人
財務省の発表で1994年から2009年までの期間で、世帯収入300万円未満の若年貧困世帯が倍増したのが分かった。
30歳未満の世帯で300万円未満の割合は94年には9,8%だったが、2009年には18.7%になっていた。
30歳未満で300万から400万の世帯は20.5%から26.7%に増加し半数が400万円以下になった。
500万円以上の世帯の割合は41.1%から32.2%に低下していた。
別な調査では子供のいる世帯のうち、およそ20%前後が世帯収入300万円以下だった。
特に親が父母どちらかだけの「片親世帯」では60%以上が世帯収入300万円以下だった。
若い世代の20%が貧困といえる状況にあり、結婚出来ない、子供を作れない原因にもなっている。
惨憺たる状況だといえるが、一方で60歳以上の高齢者は所得・資産とも昔と変わらないか増加していた。
若い世代は労働しか収入源がなく、会社での地位が低いか正社員ではないため、収入が少ない。
高齢者は正社員として数十年働いたので、地位が高く労働以外の収入もある場合が多い。
バブル崩壊以降の経済政策の失敗で、若者が貧困化しているのが分かる。
このまま推移すればやがて日本人全世代が貧困化するのは、疑う余地が無い。
調査は2009年までなので東北地震前であり、その後さらに悪化した可能性が高い。
小泉改革は正しいのだが、改革で物価を下げてデフレにしてしまった
引用:http://www.fujisan.co.jp/yomimono/system/article_images/000/000/243/480.jpg?1250576295
なぜ日本人は貧乏になったのか
バブル期には世界一豊かだった日本人がこれほど貧しくなったのは、間違った事をした結果そうなった。
1991年にバブルが崩壊し、空前の金余りから一転して需要不足に陥った。
需要不足は早い話、売り手が多くて買い手が居ない状況の事で、物が売れないので値下げしてデフレになります。
だがそれから25年間、日本政府は高度成長期と同じ政策を取り続けて日本を崩壊させました。
現在の安倍首相と麻生財務大臣の経済政策も、基本的に過去の政権と同じなので、同じように失敗する筈です。
間違いその1は増税です。
成長期に増税すれば税収は増えるが、不況期に増税すれば消費が減少し税収も減るのは当たり前でした。
間違いその2は公共事業費削減です。
不況期に公共事業を減らせば、やはり仕事がなくなりGDPそのものが減少し税収も減少し経済破綻します。
間違いその3は民営化や政府の合理化です。
成長期にやれば良いのだが、不況期にやったから失業者が溢れて仕事は無くなり、不況を加速させた。
考えてみれば「民営化、合理化」は人手を減らしたりコストを下げることなので、経済は悪化するのです。
間違いその4は外国人労働者と女性の労働です
どちらも労働者を増やす事ですが、不況で失業者が増えている時に、外国人や女性労働者を増やしました。
当然日本の失業率はさらに悪化して、実質賃金の低下を招きました。
女性の労働を素敵な事のように言う人が居ますが、夫の収入で生活できる人は、働いて貰わない方が良いです。
不況なのに外国人労働者を増やしている事については論外です。
間違いその5は規制緩和です
規制を緩和すると例外なくコストが下がりますが、その結果デフレになりました。
デフレとは物の値段が下がることで、規制緩和したら必ずデフレ圧力になります。
競争社会とか構造改革、効率化とかその手の物は全て経済を悪化させました。
間違いその6は自由貿易で、やはり物価を下げてしまいます。
ニュージーランドから安い乳製品を輸入したら、日本の農家は滅亡するしかありません。
日本の首相はこういう政策を嬉々として実施して、手柄のように自慢しています。
間違いその7は円安誘導です
円安になれば輸出産業は儲かるが、輸入産業と消費者は損をするので、経済効果は理論上ゼロです。
おまけに円安で経常黒字を続けると、為替圧力がかかって数年後に超円高がやってきます。
小泉時代の円安誘導のせいで、菅・野田時代に円高の反動がやってきました。
円安で一時的に儲けても、結局は日本が損をするのです。
間違いその8は軍縮でした
世界の全ての国は日本を除いて、軍隊によって軍需経済を拡大させ、国を支えています。
日本は軍事費を減らせば税金を払わずに済む、というような短絡的な事しか考えません。
軍事費は最先端科学の研究費でもあり、これを削減した事で日本はIT社会から大きく遅れた。
間違いその9は政権交代でした。
1990年以降の日本はおよそ5年ごとに政権交代を繰り返し、毎年総理大臣が変わりました。
一貫した政策が何もなく、長期的な投資とか政策は行われなくなったのも不況の原因です。
政治の混乱は官僚の権力拡大を招き、特に財務官僚の権限は首相より大きくなった。
財務官僚は日本全体に責任が無いので、財務官僚の天下りとか、省益の為だけに政策を決めています。
結局日本人自身がこの「敗者のゲーム」に気がついて、正気に戻るしか無いように思えます。
コメント
安倍政権の構造改革(=日本破壊)は小泉政権での改革(=日本破壊)の続きなのだから、小泉改革が正しいわけが無いでしょう。