好景気は人々が大量消費するので、大量に輸入して貿易赤字になる
これが正常な国。
引用:http://www.style-arena.jp/images/streetstyle/2015/8/1/shibuya.jpg
日本の経常収支は一時期赤字だったが、黒字回復し経済学者やマスコミは日本復活と喜んでいます。
だが日本の消費が悪化して輸入が減ったことの、何が嬉しいのか分からない。
財務省によると2019年4月から9月期半年間の経常収支は10兆3382億円の黒字だった。
経常収支は物の輸出入の他、サービスや投資で外国と取引した合計で、「貿易収支」以外のお金の流れも含んでいます。
日本は過去には毎年巨額の貿易黒字を積み重ねて、経常黒字も圧倒的な世界一を誇ってました。
だが不思議な事に日本の経常黒字が巨額だった期間(90年代以降)、経済成長率はゼロから1%に過ぎませんでした。
2012年から14年にかけて日本の経常収支は急激に悪化して、14年上半期はついに経常赤字に転落しました。
2013年から14年初頭というと「アベノミクス」で公共事業が行われ、消費税を増税する前でした。
世の中は期待で膨らんで消費は活発で、経済成長率は名目2%を確保するなど割と高かった。(増税前)
実感として景気が良かった頃は経常収支が悪く、景気が落ち込んでいる時は巨額の経常黒字になっている。
景気悪化すると消費しないので輸入もせず、巨額の黒字が発生する。
典型的なデフレ経済
引用:http://pds.exblog.jp/pds/1/200811/24/80/b0001380_6211494.jpg
矛盾しているようですが、日本の貿易黒字はGDPの5%程度で、経済にほとんど貢献していません。
輸出企業がどんなに儲けても、5%のものが少し上がるだけで、日本全体には恩恵がありません。
一方経常赤字や貿易赤字はどんな状態かを想像してみます。
日本の景気が回復し、国内で消費が活発だから、物やサービスを大量に輸入して赤字なのです。
お金が余って物が不足しているから外国から輸入するので、輸入を増やせば増やすほど日本は成長します。
だから好景気になれば国内生産では足りず輸入するから、貿易赤字・経常赤字になります。
アメリカや欧州などの先進国は、不況の時に経常収支が改善され、好景気では経常赤字が拡大します。
内需主導の先進国では普通の現象で、巨額経常黒字はむしろ経済危機を現す統計です。
マスコミや経済学者が経常黒字を「日本の稼ぐ力」と自画自賛するのは大きな間違いだと指摘します。
日本の景気が巨額経常黒字で悪化した証明として、GDP成長率が上げられます。
最近数年のGDP成長率は平均1%台で、安倍政権発足前より悪化しているほどです。
「悪夢のような民主党時代」よりさらに悪いわけで、これは非常に深刻な数字です。
原因のほとんどは消費増税で、加えて安倍政権下での緊縮財政や公共事業費削減でした。
経済成長率が低下した原因は、安倍首相と麻生財務大臣が間違った経済政策をした事に尽きます。
「円安誘導」は一部の輸出業者が儲かるだけで、日本人の9割以上の人が損をします。
財政再建のために「緊縮財政」をし公共事業をカットしましたが、過去30年間やったように、公共事業を減らせばマイナス成長になります。