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ライブ売上が音源販売全体を上回る 音楽配信は増加もCD減を救えず

ポールマッカートニー 東京ドーム公演。1回1億円のギャラと言われている
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引用:http://kakereco.com/magazine/img/post/paul_20150423.jpg

CDが売れない傾向が続き、これからはもっと売れなくなると言われている。

音楽配信が増加したがサブスク(定額制)により1曲あたり単価が以前の10分の1以下に低下している。

替わってライブ活動の売上が増えていて、今やCDはネット配信など音源販売全体の売り上げを上回っている。

収入源に悩むミュージシャン

日本は世界でも例外的にCDが売れている国ですが、それもAKB48などの特典付きCDだけで、他は全滅と言える。

世界ではもっと進んでいて、低価格音楽配信の普及によって、CD市場は無くなったといわれる。

実際欧米には既に「CDショップ」が無くなり、日本に来た観光客が珍しがって写真に撮って行くほどです。


ネットで人気の音楽配信は一ヶ月の料金を払うと音楽を聴き放題になるというもので、一曲辺りの単価が非常に安い。

音楽単体で購入する場合も1曲1ドル以下で、CDの時代に2曲に1000円払っていたのとは比較にならない。

従来型の音楽ビジネスは崩壊し、少数の勝ち組と大多数の負け組みに分別され、多くの音楽家が去って行った。

仮に音楽配信で10%の著作権収入を得たとしても、最も単価が高くて一曲10円でしかない。

アルバムとしてまとめて販売する場合の単価はもっと低く、定額配信だとほとんど収入は見込めない。

例えば500円以下とか980円を払って、数百万曲から一ヶ月聞き放題のサービスが存在する。

それにYouTubeによる無料の音楽配信も存在していて、レンタルCDというライバルもいる。

それぞれの音楽の売り方別に、ミュージシャン(著作権者)がどれだけ稼いでいるかを見てみます。

最も稼げるのはCDで、1枚売れるごとに10%が入ってくるので日本では300円、欧米では約150円になります。

音楽配信はCDに代わり得ない

次にダウンロード販売で、1曲250円で販売したら、25円の収入になります。

レンタルCDは意外に高くて、レンタル1回あたり120円がミュージシャンに入って来る協定になっている。

これらは作詞・作曲・演奏・歌を一人でこなす場合で、複数人数だと当然安くなります。

次が問題の定額配信ですが、1曲聴取あたりの収入は0.1円以下とされています。

10万回アクセスされてもミュージシャンの収入は、多くて1万円というところで、ヒットしても収入になりません。

例えば1年間に100万回アクセスがあればかなりの人気があるが、年収10万円にすぎない。

そしてYouTubeのような無料の音楽配信は、いくら配信されても基本的に無料です。(広告料が権利者に支払われる場合もある)

実際の話日本ではCD売上とCDレンタル以外では、生活の足しにもならないと考えられます。

超人気のミュージシャンなら一定の収入になるが、それほどでもない人たちにはネットは収入にならない。

1998年頃はCD売上が6000億円あり、国民一人当たり5000円使っていました。

これを音楽配信に置き換えると、国民全員が月500円の定額配信に加入したとして、やっと同じ売上になります。

だが現実の定額配信加入者は国内合計で数百万人というところで、CDに代わる可能性はありません。

ライブに毎回多くのファンを動員できるのは、一握りのビッグアーティスト
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引用:http://ameblo.jp/alf0315/image-11969089461-13169834008.html

ミュージシャンに厳しい現実

2014年のCD売上は約1965億円で、1998年の6000億円から3分の1になりました。

これでも世界的には恵まれているほうだが、売れているのは一部の人に限られています。

そこで日本のミュージシャンはCDを中心としたビジネスから、ライブ活動を中心にしています。

CD売上は最盛期に6000億円まで増えたが、音楽配信を含めても2017年は2,893億円に減りました。

ライブ売上は2017年で3,324億円に増え、年間の公演数は3万近くに増えました。(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC))

合計すると音楽配信を含めて、昔も今も6000億円以上あり、あまり変わらないとも言えます。

だがCDを売るのとライブをやるのは大違いで、CDの原価は100円程度に過ぎません。

スタジオで収録したら、後はひたすらコピーするだけで無限にお金が増えていきます。

しかしライブは実際に全国を回って多くのスタッフで公演を行うので元手が掛かっています。

売上はCDと同じでも、下手をすれば赤字を出しているミュージシャンも居るはずです。

豪華なステージで有名なミュージシャンが、客の入りが少ないので赤字だったとは良く聞く話です。

ライブは元手が掛かる他に、無名ミュージシャンはライブにお客が入らない傾向がある。

客の立場からはCDを買うよりもライブに行くほうが、お金が掛かりハードルが高い。

無名や新人、あまり売れていないミュージシャンはCDでもライブでも稼げなくなっている。

音楽会社にとっては様々な方法で収益を得られているものの、売れないミュージシャンには厳しい時代だ。

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