暴落する中国株と投資家
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引用:http://news.nifty.com/cms_image/news/economy/gendai-20150731-268423/thumb-gendai-20150731-268423-economy.jpg


中国政府は人民元下落と中国株下落の「ダブルパンチ」に苦しんでいるが、大規模な買い支えを実施している。

9月3日の戦勝記念日までは国家の威信に賭けても買い支えるそうだが、その後どうなるのだろうか。


政府が株を購入

中国当局は株価下落への対策として、買い支えを強化している。

8月中ごろに急落した段階では、このまま放置するかに見えたが、9月3日の戦勝記念日に合わせて介入しているという。

典型的な「イベント相場」「パレード相場」だが、買い支え自体は過去の中国市場で度々やっていた。
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経済メディアによると中国政府は8月24日までに、株価買い支えの為2000億ドル(約24兆円)を投入しました。

24日までの7週間で2000億円を投じたが、下落は止まらずに8月24日、上海総合指数は8.5%安と最大の下げを記録した。

約50日間で24兆円だから一日当たりでは5000億円ほどの計算になる。


凄く多いように見えるが、リーマンショックの時の米国は、毎日2兆円ほど資金供給していたからずっと少ない。

リーマンショックのアメリカは投資家や銀行が保有する債権をFRB(中央銀行)が買い取る事で資金供給し、間接的に株価を支えた。

中国は資本主義国ではないので、国営・半国営企業が直接市場で株を買って支えようとした。


この前の8月11日に中国は人民元切り下げを行い、5%も通貨を安く誘導していた。

皮肉にもこれが中国株暴落の引き金を引いたとエコノミストらは解説している。

人民元を政府が強制的に切り下げた事で、外資系投資家は損失を被り、中国株から手を引き始めた。



借金で人民元買い支え

中国政府や中国市場への信頼が急速に低下し、中国全般から撤退する姿勢が鮮明になったきたのだった。

お盆を挟んで中国株はズルズル下がっていき、8月25日には急加速してついに3000を割り込んだ。

人民元は政府の思惑を超えて下落したため、8月11日以降当局は2000億ドルの外貨準備を切り崩して元を買い支えた。


奇しくも株価を買い支えたのと同じ金額だが、株を買ったのは人民元で、人民元を買い支えたのはドルを使った。

中でも深刻なのは人民元の予想外の下落振りで、人民銀行の依頼を受けたディーラーが毎日1兆円の為替介入を続けている。

中国の外貨準備は最大約4兆ドル(450兆円)だったが、15年になって急速に縮小し3.5兆ドルを割り込んでいる。


しかも中国の外貨準備のうち、存在を確認できるのは米国債保有残高1兆2237億ドルと、金の準備高約592億ドルだけです。

後は外国に鉱山や土地などを所有しているのを外貨準備として計算しているか、架空にでっち上げていると思われる。

米国債を切り崩したら世界的な大騒動に発展し、中国は危ないという事で世界金融危機に発展するでしょう。


つまり中国政府が使える手持ちの外貨準備は、ほとんど無いかまったく無いのどちらかです。

じゃあどうやって毎日1兆円の為替介入資金を調達しているのかを考えると、外国から借金をしていると推測できる。

手持ちのお金が足りないので、外国から借金して自国通貨を買い支えている訳なのです。


株より深刻なのが人民元の下落で、ドルを使って買い支えている
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引用:http://i.ytimg.com/vi/F1NSMbV2Qfg/maxresdefault.jpg


共産党の威信に賭けて

中国株を買い支えるには人民元を印刷すれば良く、実際には印刷すらせず紙幣を発行できます。

ところが人民元を買い支えるには、現生のドル紙幣が必要なので、2つの買い支えは次元が異なる。

中国株買い支えは、100兆円でも1000兆円でも輪転機でお金を作れば良いだけの事です。


だがそのように通貨の量を増やしてしまうと、より一層人民元が下落する事になります。

アベノミクスで日銀が通貨を大量発行したら円安になったが、それと同じ事が中国で起きます。

ドルと人民元を交換するのに、人民元の量が増えたら、増えたほうの通貨の価値は下がるのでした。


人民元買い支えにはドルが必要で、中国株買い支えには大量の人民元が必要。

人民元を大量発行すれば益々人民元下落が加速してしまうし、ドルを調達すれば対外債務が増えてしまう。

このように中国は次第に、抜け出せない袋小路へと追い詰められつつあるようです。


とりあえずは、対日戦勝記念日の9月3日までは「共産党の威信に賭けても株価と人民元を買い支える」そうです。

その後は一体どうするのでしょう?