日程によっては格安バスがさらに半額になる
引用:http://www.busbookmark.jp/
一時期、規制強化で収まったかに見えた高速バスの格安競争が、再び激化し安全性が危惧されている。
最激戦地の東京大阪間では、2000円を切る料金が提示された事があったという。
規制強化したのに料金は低下
一時期高速道路で高速バスの事故が多発して大きく報道され、安全性が強化され規制が強まった。
運行会社は安全対策を義務付けられ、激安競争は終止符を打ったかに思われました。
だが東京大阪間2000円以下の高速バスが登場するなど、規制前と変わらない競争になっています。
2012年には関越自動車道で、高速バス運転手の居眠り運転事故が発生し、高速ツアーバスは禁止されました。
当時は運転手一人が休憩無しで数百キロ運行するのが当たり前になっていて、人件費を削って低価格にしていました。
一人の運転手の運行距離は一日400キロに制限された他、無認可が横行する高速ツアーバスが廃止された。
他にも制度や車両の見直しが行われた結果、高速バスのコストが上昇し、格安高速バスは姿を消しました。
もっともホテルや観光地などとタイアップした格安料金のバスプランは存在したが、それは施設の利用が条件だった。
背景には2013年7月に格安高速ツアーバスが廃止され、全てが高速乗合バスに一元化された事がある。
今までは大手は路線バス、新興や弱小はツアーバスに分かれていたのが、一本化されて戦国時代の様相を呈した。
その結果、規制後に料金は上がる事無く、むしろ下がり始めたのでした。
高速バス料金をネットで検索すると、業者によって料金に大きな差があるのが分かります。
知名度が高く高級イメージがある運行会社は東京大阪間で、片道1万円以上を設定している事があります。
一方で旧ツアーバスの低料金勢力は2000円から3000円の料金を数社が設定して、低価格競争をしている。
それにしても運転手を増やすなど安全コストは上昇したのに、格安業者はどうやって料金を下げたのでしょうか。
何ら変わらない激安競争
大手も格安も経費は何倍も違う訳では無く、バスは同じだし運転手も同じ人数で、車庫などの経費も必要です。
秘密は日程による料金の変化にあり、格安業者では曜日や日にち、シーズンで料金を変えるのが一般的です。
繁忙期や乗客が多い日には料金が上がるが、乗客が居ない閑散期には赤字でも思い切って低料金を出している。
赤字で高速バスを走らせているから安いのだが、そうまでして運行する理由は、休むと定期運行許可が取れなくなる。
ツアーバスは2013年に全て路線バスになったのだが、路線バスは毎日同じ時間に同じ本数運行する必要がある。
むろん忙しいときに便数を増やせるのだが、停留所の確保が既得権になっていて、便数が少ないと割り当てられない。
バスを運行しても停留所が無いという笑い話のような事態になってしまうので、乗客が居ないなくても運行する。
路線確保の為に運行しているので、座席が埋まるなら赤字でもチケットを売って乗客を確保したほうが良い。
だから閑散期の平日などは、東京大阪1000円台が実現する事になった。
反面大手の有名業者は知名度で商売しているので毎日同じ料金で同じ便数を運行し、停留所を確保する苦労も無い。
こうした競争が激化した結果、弱小バス会社の収益性は悪化し、新たなリスクに繋がる可能性もある。
利益が出なくなれば、見えないところでコストカットするのが自然な流れになり、再び安全性は犠牲になるでしょう。
路線によっては格安航空会社との競争も起きていて、飛行機のほうがバスより安い価格で運行する場合すらある。
客の方もひたすら安い料金だけを求める格安客と、知名度や安全性・快適性に金を払う層に分かれてきている。
8月12日、高速バスを運行する富士セービングバスが破産し、負債総額は8億4724万円だった。
安ければ良いとはいうものの、会社の体力を超えて安売り競争したら、再び大事故が起きるのは時間の問題かも知れません。
コメント
またデフレになるのか。もーいいかげんに何とかしてほしい。せっかく実質賃金が少し上がったというニュース見たばっかりなのに。