引用:http://www.tcoop-service.jp/wp-content/uploads/2015/07/1507jtn_03meron.jpg
日帰り食べ放題バスツアーという物があり、果物や海産物、和牛やイタリア料理などが揃っている。
価格は数千円程度が多く、日帰りとはいえ内容からすると激安になっている。
食べ放題ツアーの激安ぶり
日本には秋の味覚という物があり、山でも海でも里でも、美味い食べ物はだいたい秋が旬と決まっています。
そこで旅行会社は狙ったように秋になると、「日帰り食べ放題ツアー」を企画して、どこも盛況なようです。
食べ物はマツタケや牡蠣、果物や様々な料理が用意されていて、料金は1万円未満が多いが、どんな物なのだろうか。
ツアー名を少し拾ってみると『鴨川シーワールド満喫&海鮮浜焼き食べ放題コース』8200円、
『焼き松茸・松阪牛食べ放題と日本一の鉄塔!スリル満点の御在所ロープウェイ・おしゃれなアクアイグニス・片岡温泉ご入浴』8990円
『カニづくし!網焼き・カニ鍋・茹でガニ・カニ飯・天ぷら食べ放題と巨峰1房狩り パワースポット榛名神社参拝も』7990円といった具合です。
朝から日帰りで大都市から出発して観光地を回り、お昼は目玉の食べ放題になっていて、夜には出発地に戻るようになっている。
朝7時30分から遅くても8時に新宿駅とか大阪なら梅田駅などに集合するので、参加者は6時台には家を出ている訳です。
参加者は暇な主婦とか中年女性のグループが多く、若い男性は少ないので、大食いが集まる恐れは少ない。
途中ちょこちょことトイレ休憩しながら、地方の市場とか漁港、道の駅などを回ってから、昼前に昼食を食べる場所に到着する。
食べ放題は時間制で40分から60分の間、蟹とか牡蠣とか栗とか寿司とか、お目当ての物が食べ放題になる。
普通の人はそんなに大量に食えるものではないが、市販の商品を買えば数千円分を腹に収める事になる。
お昼を食べた後はまたちょこちょこと休憩で止まりながら、どうでも良い観光地を見たりして、3時過ぎごろに農園に到着する。
今度はブドウとか梨が食べ放題なのだが、さっきお昼で食べ過ぎたので、おなか一杯でそう食べれるものではない。
お土産にいくらかのブドウを持たせてもらい、夕方頃に帰路について、またトイレ休憩しながら集合場所に夜8時前に到着する。
海鮮食べ放題ツアーの昼食、自分で焼いて食べる
引用:http://www.tabirai.net/bus/column/img/0000005/tat_col_1.jpg?uid=20150828220247
激安価格で儲かる仕組み
これが典型的な『食べ放題日帰りバスツアー』のスケジュールで、行動の一つ一つには意味があります。
ちょこまかと止まるトイレ近くには必ず売店や土産物屋・市場があり、売店が無い場所には止まりません。
ツアー会社はバスが止まる売店からマージンを受け取って、一部を利益にして、ツアー料金を下げています。
参加者のオバサマ達は付き合いが広いので、ちょこまかとお土産を買って、帰ってから配ります。
日帰りではなく宿泊つきのツアーでも基本はこんな感じで、買い物お土産マージンで低価格を実現しています。
こうしたツアーは必ず「バス」を利用しますが、電車だったら売店前にトイレ休憩できないので無理な訳です。
バスは臨機応変に、マージンを払ってくれるお土産屋さんの前に停車しながら目的に向かい、水族館などの観光地に立ち寄る。
そういった施設は団体料金という割引料金があるが、バスツアーにはさらに交渉次第で低料金が実現している。
ホテルの宿泊料金なども然りで、バスでどかどかやって来るから値引きしてくれます。
そして食べ放題なのだが、農園でブドウ(イチゴでも良い)取り放題とか、漁港でカニ食べ放題とかが多い。
参加者に自分でブドウを取らせたほうが費用が安く済むし、漁港に乗り込めば漁協が市価の数分の1で売ってくれます。
漁協にとっても一人当たりでは儲けが少ないが、バス1台に40人、それが一日何台も来れば儲かります。
そして多くの食べ放題ツアーでは、正規に流通させる商品より品質を落として値段を下げている。
カニの足が1本取れていても、食べ放題の客は気にしないし、農園の果物も色々なのが混在しています。
寿司や和牛の食べ放題ツアーも、参加者によると「まあまあ」で美味しいのもあれば、外れもある。
食べ放題ツアーに参加するタイプの人は二度三度と常連化していくので、そうした事にだんだん慣れていきます。
個人客や少人数なら数万円の旅行が、バスツアーに参加すれば、数千円で済むのは魅力的なのは確かです。
農家や漁協も儲かり、トイレの売店やツアー会社も儲かる仕組みになっています。