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安保法制で自衛隊が出来るようになった事

今まで道路の反対側にいる「仲間」を助けるのは禁止されていた


引用:http://sakmotoshigeo.blog103.fc2.com/blog-entry-1445.html

揉め続けた安保法制がようやく衆参両院で可決し、成立しました。

自衛隊が侵略戦争できるようになると大騒ぎしたが、何が変わるのだろうか。


集団的自衛権の行使

他国が攻撃を受け、日本が攻撃されていない場合でも、自衛隊が武力で反撃できるようになる。

日本の存立が脅かされる事態と認められ、他の手段がない場合に限られる。

今までは日本が直接攻撃を受けた場合だけ、個別的自衛権の行使が認められるとされていました。


北朝鮮や中国、ロシアが米国に向けて弾道ミサイルを発射したとき、「存立危機事態」と認定されれば迎撃する事ができます。

また北朝鮮やロシア、中国軍が韓国に攻め込んだときも、必要と判断すれば自衛隊が武力で支援できます。

ただし政府が必要と判断しなければ、助ける義務は無く、韓国が負けるまで放置しても良い。

平時の他国軍防護

米軍や日本と親密な他国の軍隊が、日本周辺で攻撃された場合、自衛隊が守る事ができるようになる。

「存立危機事態」と認定されれば、集団的自衛権を行使でき、敵を攻撃する事ができる。

「存立危機事態」に至らないグレーゾーンでは、自衛隊は後方支援に当たることができる。

米軍以外にも戦闘機への給油、弾薬やミサイルの提供などができ、他国軍を防護する活動も可能に成ります。

防護対象となる他国軍は物品役務相互提供協定(ACSA)や軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を結んでいる国を想定しています。

現在この協定を日本と結んでいるのは米国とオーストラリアだけですが、必要に応じて拡大が可能になります。

後方支援の拡大

朝鮮半島有事などの際に、日本に重要な影響が及ぶと認められる場合、米軍などに後方支援が出来ます。

後方支援は食料、燃料、弾薬など広範囲に拡大し、日本周辺などの縛りが消え、地球全体や宇宙でも理論上後方支援が可能になります。

後方支援の定義は「非戦闘地域」から「現に戦闘が行われていない場所」へと緩和され、戦闘地域に近い場所で支援できます。

今までは他国軍への燃料補給など後方支援活動を行うには、一回ごとに特別法を作るか、時限立法を作る必要がありました。

国連平和維持活動などの平和活動に関しては、特別法を作らずに後方支援活動ができます。

今まで日本のPKO活動は半年間などに期限が区切られていたため、長期の見通しを立たる事が出来ませんでした。

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PKOと駆け付け警護

国連平和維持活動(PKO)に準じた平和維持や監視活動にも自衛隊参加を広げます。

武器使用基準を緩和し、任務を妨害する行為を排除するための威嚇射撃も認めます。

今までは目の前で戦闘が行われていても、個人の正当防衛以外での武器使用は認められていませんでした。

野党や「平和団体」が問題視した駆け付け警護や、治安維持の為の巡回や検問ができるようになります。

駆け付け警護とは別の場所で他国の軍隊が攻撃された場合に、自衛隊が現場に駆けつけて攻撃する事です。

自衛隊と最初から共同で行動している部隊は護衛できるが、道路の反対側のアメリカ軍を守ってはいけない事になっていた。

中朝がアメリカに向けて発射する核ミサイルを迎撃できるようになった
bmd-1
引用:http://www.gensuikin.org/img/bmd-1.jpg

邦人救助は後退

日本人人質事件で注目された項目で、海外で日本人が武装組織などに拘束されたとき、武力を用いて救出できるようになる。

ただし自衛隊の行動には領域国の許可が必要、という妙な一文があり、例えば自衛隊が北朝鮮に拉致された人を救出する行為は禁止されている。

もし「イスラム国」が国であるなら、相手国の許可を得られないので救出出来ないという事になる。

現実にそうなったとき実効性が確保されるか甚だ疑問で、解釈を巡って後々問題を起こすでしょう。

日本国憲法では人質を救出するための軍事力行使を禁止してはいないので、これではむしろ後退とも言える。

平たく言えば人質になった日本人は捨てるという事です。


大して変わっていない見方も

これらを以前の状況と比べてみると、果たして大騒ぎするほど変化したのかが、疑問に思えます。

殆どは後方支援に関する事で、今までは食料と燃料だけだったのが、弾薬とミサイルが加わるだけです。

変化には違いないものの、別に1年以上騒いだ末に、国会を麻痺させてやる事ではない。

駆けつけ警護や、他国が攻撃された際に自衛隊が反撃できるという項目は、重大な変化と言えるがまだ制限が多い。

大半は「攻撃された米軍を防護する」という話であって、日米が共同作戦で中国軍に先制攻撃はできない。

邦人救助に到っては、以前は明確に定義されておらず、首相が首を賭けると言えばできたのに、むしろ後退しています。

日本人が人質に取られるという事は、多くの場合相手の政府が拘束するのであり、許可を出す事は有り得ない。

北朝鮮が拉致被害者の救出を許可したり、イランやイラクやシリアが、自分で拉致した日本人の救出許可を出すと言うのである。

どの項目を読んでも「日本が海外で戦争できるようになる」には程遠く、むしろ失望するほどです。

コメント

  1. ナカソネ より:

    こんなの集団的自衛権とは呼べない。何で世間は集団的自衛権といってるのかわからない。世界の常識からは、あまりにかけ離れている。個別的自衛権に少し毛のはえたようなもの。まあ徐々に「存立危機事態」の解釈を拡大し実践で前例を作っていくしかない。これでアメリカの信用が得られるとは思えないが、今の平和ぼけの日本ではこれが限界か。この平和ボケ日本をつくったのはアメリカにも責任があるし。

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