IMFから破綻すると名指しされた中国の石油企業
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IMFは中国などの新興国を事実上名指しして、米利上げで企業の連鎖倒産を警告している。
新興国ではアメリカなど先進国から借金をして経済成長してきたが、その米国の利上げは中国を直撃する。
IMF、中国の企業債務に警告
IMFによると新興国はリーマンショック以降の世界バブルで借入金を増やしすぎ、いずれも破綻の危機に瀕しているという。
国際通貨基金(IMF)は9月29日に発表した報告書の中で、新興国は米国の低金利政策を利用して低金利の借り入れを増やし、債務を拡大したと指摘しました。
低金利の連鎖ともいうべき反応で、新興国の中央銀行は軒並み低金利政策を打ち出し、企業は新たな借金を積み重ねました。
その結果、2004年に約4兆ドル(480兆円)だった新興国企業のの借入金は、昨年末に18兆ドル(2160兆円)を上回った。
10年間で企業借り入れは4.5倍になったが、世界経済の成長率は年4%台なので、10年間で50%前後拡大しただけでした。
GDPに対する企業債務比率は74%に増え、IMFによると企業債務が最も拡大したのは中国企業でした。
米中央銀行のFRBは年内利上げを予定しているので、今まで低金利政策だった新興国も、釣られて利上げをすると考えられます。
なぜなら新興国の通貨は不安定なので、ドルに対して金利が低いと通貨が売られ、通貨危機が発生するからです。
アメリカより低い金利に出来るのは世界的に見て経済が強い国に限られ、大抵の国はアメリカよりかなり高く設定しなければなりません。
FRB利上げを控えて新興国企業の業績予測は、急激に悪化していて、債務比率が高まっています。
連鎖的な利上げで借り入れコストが急上昇するうえに、世界的な景気悪化で資源価格が下落し、新興国はさらに打撃を受ける。
新興国企業はドル安と米低金利を最大限活用するため、米ドルで借金をしています。
中国の借金は米国の2倍
アメリカが利上げすると通貨の価値が高まりドル高になるので、企業の借入金が実質的に増えます。
仮に人民元に対してドルが20%強くなれば、中国企業の借金も20%増えてしまいます。
IMFは新興国企業で破綻の連鎖が起きる可能性が高いとして、企業の破綻を防いだり再生する制度を整備するよう警告した。
中国の企業債務は、2014年にGDP比160%の16兆1000億ドルに拡大し、なんと米国の2倍だった。
(格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)15年7月統計値)しかも米ドルで多額の借金をしている。
S&Pでは中国の企業債務は2019年には28兆5000億ドルに達すると推測していて、ハナから払える金額ではありません。
IMFによると影響を受けやすいのは石油業界や建設業となっていて、事実上中国に強い警告を発しました。
具体策としては為替変動分の資金を積み増しさせる事や金融規則を厳格化、ストレステストの実施などを挙げています。
新興国の多くの企業はゼロ金利政策を取る日本やアメリカで資金を調達し、事実上金利を支払わなくて済んでいました。
裏を返せば日米政府はその分損をしていたのだが、アメリカはこの仕組みから抜ける事にしました。
事態を深刻にしているのが中国経済の縮小で、工業生産や生産者物価はマイナスを続け、消費も頭打ちになった。
企業債務の上昇幅がもっとも大きかったのは中国企業で、2007年に比べて25%増加し、金額でも最大でした。
韓国は主要国で最悪の企業債務比率
引用:http://storage.forbesjapan.com/wp/wp-content/uploads/2015/09/GettyImages-158208913.jpg
韓国など新興国に再び危機
事実上のデフレが中国で起きているのですが、デフレは借金を膨らませる効果があります。
現在既に中国では不況で企業倒産が相次いでいますが、米利上げによってさらに加速する可能性が高い。
中国、トルコ、チリ、ブラジル、ペルー、メキシコ、韓国などが危険な国とIMFから名指しされています。
この数年間、世界は平均4%台の成長率を維持してきたが、2015年は3%、2016年も同じ程度と予想されています。
1997年にこれと同じような事が起こっていて「アジア通貨危機」と呼ばれ、タイや韓国は国家破産しました。
中国は、後退するアジア諸国を尻目に高度成長したが、この時中国にはまだ対外債務や企業債務はありませんでした。
まだ体力が有り余っていたのですが、今の中国は老人のように身体中が弱っています。
韓国は今回も無傷では済みそうになく、企業債務がGDP比105%で、韓国規模の国としては世界最悪です。
韓国は実質的に対外債務超過になっていると見られ、純債務国で外貨準備高は発表の数分の1しか無いと推測されている。
韓国は輸出国だが実は対外資産より対外債務の方が多い、純債務国です。
外貨準備は3600億ドル以上とされているが、韓国の米国債購入額は2015年2月時点で638億ドルに過ぎない。
公表した金額の5分の1しか存在を確認出来ないので、実際には保有していない外貨準備を「持っている」と言い張っているのです。
純債務国の外貨準備は外国からの借金になるので、いわゆる「見せ金」としての外貨は用意できるものの、日本のように「保有」はしていない。
コメント
利上げされなくても中国もう駄目だけどね。利上げしたら瞬殺
武器を使わない戦争ですね。
↓オバマよりイエレンのほうが神様に見えますね。
ぬあーんと!これからはアメリカを抜いて中国が世界一になるとか、二大超大国とか。日本のマスコミはそんなことばかり言ってましたが。こんなことになってたんですね。ここで利上げをした方が日本にとっても良いように思います。中国の軍事力ばかり増えてますからね。借金増やしてまでミサイル作ってたんですね。
遂に米国が中国に致命傷を与えるのか…
長年中国は不死身だ、巨龍は滅びないとほざいていた連中はどう思うんだろうね
米雇用統計と失業率、インフレ次第、その他の国のことはあまり関係ない、自国の利益のみで決める。おばさんの1回目の利上げは、年内ではないでしょうか。
結局中国韓国の発展は砂上の楼閣だったということですかね。しかし米国 は本当に年内利上げしますかね。先日の自国の雇用統計も決して絶好調というわけでも無かったし、米国といえども自国だけで経済成り立っているわけでないでしょうし。