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窮地のロシア経済と北方領土返還 ロシアの急所はどこか

プーチンはかつての輝きを取り戻せるだろうか
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引用:http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/isaji_november1/20110803/20110803002039.jpg

プーチン大統領は彗星のごとく現れてロシアを救ったが、今ではロシアの危機を拡大させています。

危機に陥ったロシアが苦し紛れに日本に助けを求めれば、北方領土が返還される糸口になるかも知れません。

苦境に陥ったロシア経済

欧米から経済制裁を受けている現在のロシアは、ソ連の崩壊前に似てきたと指摘されています。

2000年以前のロシアは共産主義ソ連から離脱して民主化したにも関わらず、マイナス成長と人口減少に苦しんでいました。

そこに颯爽と登場したのがプーチン大統領で、矢継ぎ早に改革を行って、あっという間に経済破綻から回復させました。


プーチンの政策は「強いロシア政策」とでも言うべきもので、行き過ぎた民主化を改め、軍備増強に励んだ。

一方で石油など資源開発に励み、中国発の資源ブームに乗ってロシアは急回復し、かつての大国の面目を取り戻しました。

ロシアの大統領任期は8年なので2008年に一旦大統領職を退いて、4年間ロシア首相をやりました。

プーチンはエリツィン大統領の1999年にも首相をやっていたので、足掛け16年ロシアの最高権力者を務めています。

現在の任期は2016年までだが、支持率は常に70%を超えているので、このままなら2020年まで大統領を務めるでしょう。

そんなプーチンの最大の躓きは、2010年のウクライナ総選挙から始まる紛争で、米国と対立して経済制裁を受けてしまった事です。

話は長くなるが現在のロシアを語るのに欠かせないので続けるが、元々ウクライナはロシア革命後に共産主義国家になり、ソ連の一部に組み込まれていた。

ソ連は1960年代には全盛期を向かえ、アメリカに代わる超大国になると思われたが、その後急速に衰退し、1991年に崩壊しました。

ウクライナはソ連時代の縁からロシアの庇護を受け、親ロシア政権が続きました。


ウクライナで泥沼に嵌ったロシア

だがNATOの西側勢力はウクライナをNATOやEUに取り込もうと様々な干渉をし始め、2005年には親欧米政権が樹立しました。。

ロシアから見てロシア革命以来100年ぶりの反ロシア政権が樹立した訳で、例えば日本の隣の国が、ある日突然反日国家になったに等しい。

反ロシア政権は政治腐敗から翌年の選挙で大敗し、2010年には再び親ロシアのヤヌコーヴィチ政権が樹立しました。

欧米諸国は再びウクライナに干渉し、テロリストに資金援助や武器支援、欧米メディアを使って「民主運動」を賞賛する行為に出た。

欧米から「正義の運動」とお墨付きを貰ったテロ集団は火炎瓶、爆弾、銃によって暴動を起こし、2014年2月に選挙で選ばれた政権を倒してしまいました。

再び親欧米・反ロシア政権になったが、テロリストに親ロシア政権を倒されたプーチンは強硬手段に出ました。

2014年3月にロシア軍がクリミア半島に進撃し、3月には住民投票を経てロシアに編入してしまいました。

次いでロシア軍はロシアに接するウクライナ東部の親ロシア武装勢力に武器を与えて支援し、独立戦争を起こしました。

この紛争は現在も継続中で、NATO側はロシアの行為を侵略と非難して経済制裁を行い、日本も参加しています。

ここまでの経緯を検証すれば、どう考えても正しいのはロシア側であり、選挙で選んだ大統領をテロリストを支援して追放したNATO側が侵略者でした。

だが第二次世界大戦がそうだったように、正しい事や真実は横に置かれ、強者にとって都合が良い事が真実に置き換えられていきます。

ロシアはやってもいない戦争犯罪をなすり付けられた上に、経済制裁で孤立する破目になってしまいました。

ロシア・ソ連は苦境に陥ると2島返還案で日本に接近してくる。
日本はいつも4島返還を主張して突っぱねてきた。
hoppou-toubun
引用:http://www.imart.co.jp/hoppou-toubun.jpg

北方領土は返還されるか

ロシアの唯一の産業である地下資源は、資源バブル崩壊で暴落し、外貨を稼ぐ手段がなくなって通貨が暴落しています。

このまま外貨準備が底をついて債務不履行になれば、ソ連と同じように国家破産します。

ロシア経済は今年3.4%のマイナス成長となり、マイナス6%を予想する経済学者も居ます。

ソ連には産業と言えるものが無かったが、西側に石油や資源を売って外貨を得ていました。

70年代には石油危機で大儲けしたのだが、80年代には価格が暴落して外貨準備が底をついて、1991年に支払い不能になり破産しました。

この経緯はロシアが過去25年間に辿ったのとほとんど同じで、1979年のアフガン侵攻での躓きはウクライナ紛争に似ています。

ロシアはソ連ではなく、制裁を受けているとは言っても一部の品目に過ぎず、ロシアと西側は経済交流している。

ロシア人は飢えていないし、プーチンの支持率や国家への忠誠心はむしろ危機によって向上しました。

経済制裁に対処するためロシアは市場経済の自由主義から社会主義的経済に回帰しています。

民間に仕事がないので国家が公共事業を行って仕事をつくり、軍隊を強化して失業者を吸収しています。

ソ連時代はソ連が全ての共産国家を養っていたが、現在は中国という強力な同盟国があり、むしろ支援を受ける事ができます。

という訳でロシアは苦しいとは言ってもソ連末期に比べればまだまだ余裕があり、だから人々はプーチンを支持しています。

これが日本にとってどうなのかと言えば、ロシアが好調なら、日本に譲歩する必要は一切無く、北方領土が返還される可能性もありません。

だがロシアが窮地に陥って苦しくなれば、危機を抜け出すために日本に譲歩する必要性が出てきます。

恐らく制裁がもっと激化してロシア人が飢えるようになり、助けられるのは日本しかないとなれば、返還する見込みも出てくるでしょう。

危機と言ってもそれほどでも無いのなら、むしろロシアは虚勢を張って、強い態度で日本を恫喝して来るでしょう。

コメント

  1. bad より:

    北方領土返還は焦る必要は無い。
    アホ自民党が四島返還だの言っているが、
    基本は千島列島全島返還である。その為には日本国民全体で声を大にして言わなきゃいけない事である。平和ボケしてる時代はもう終わったのである。

  2. ナカソネ より:

    個人的にはロシアと平和島条約結んで、対中国に優位に外交できたら良いと思うが、仮に2島返還などの中途半端 な解決をしてしまうと、尖閣や竹 島の件で間違ったメッセージを送ってしまうので難しいね。
    やはりロシアが墜ちてくるのを待つしかないね。

  3. 葛西 より:

    四島の内、三島にはロシア人が住んでるからね。この辺も難しいよね

  4. 暗黒星雲 より:

    北方領土返還を焦る必要はない。
    地球は今間氷期から氷期に移りかけている。
    つまり、今が一番暖かい時期なのである。
    ロシアが北方領土を返さないなら現状維持のままでいい。
    ただ、向こうから返したいと言ってくるまで待てばよい。
    そのうちシベリアや北方領土は1年中寒気に覆われる。
    それよりも、来るべき寒冷化にそなえて寒さに強い作物の研究に力を入れる必要がある。
    TPPにより食糧自給がおろそかになっては、寒冷化が進んだ時に、全世界で冷害が発生し食糧不足に陥り、社会が不安定になる。

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