拍手!2拍手!3拍手!4拍手! (記事が良かったら拍手しよう)
読み込み中...
スポンサーリンク

中国の輸入20%減、生産と消費が急激に縮小 外貨流出続く

中国は危機を乗り切ったなどとマスコミは報道したが、現実には悪化していました
thumb-gendai-20150731-268423-economy
引用:http://news.nifty.com/cms_image/news/economy/gendai-20150731-268423/thumb-gendai-20150731-268423-economy.jpg

8月の株価暴落のあと、急速に回復したと楽観視されていた中国経済は、その後も下落していました。

国内経済は嘘の発表でいくらでも誤魔化せるが、輸入金額は相手国があるので絶対に誤魔化せません。

中国景気はやはり悪化していた

マスコミは8月の中国危機のあと「中国は持ち直した、さすが中国だ」と言っていたが、9月も大幅な悪化に見舞われています。

米ドル換算で輸入は前年比20.4%減、輸出は3.7%減となり、特に石油などのエネルギー輸入が大幅に減少しました。

これには原油価格の下落も影響していて、去年9月に原油価格は90ドルだったが、今年は45ドルと半分になっています。


去年と同じ量の原油を輸入してもドルで計算すると半額近いので、多少は割り引く必要があります。

だが1月から9月の累計でも輸入は前年比15.3%減を記録しており、短期的な価格変動が原因ではないのを示唆しています。

輸出と輸入を合わせたマイナスは7カ月連続で、3月頃から中国経済が停滞しているのが裏づけられました。

鋼材や自動車関連部品、液晶パネルなどの輸入が減り、国内生産が大きく減少したのを証明しています。

中国政府は2015年の貿易伸び率の目標を6%前後としていますが、9月までの総額は「マイナス8.1%」です。

輸入が大きく減少して輸出は僅かな減少だったので、603億ドル(約7兆2千億円)の大幅な貿易黒字になりました。

「黒字なら儲かっている」という考えが日本では根強いが、それだけ国内消費と国内生産が減少したのだから、実際は貿易黒字の方が損をします。

今年の輸入が15%も減少したという事は、中国国内の消費と生産がマイナスになっているこという事で、デフレに陥っている可能性が高い。

中国が石油を買わなくなったので原油価格が下落し、鉱物資源も買わなくなったので、資源価格が下落しています。

世界への影響と悪循環

オーストラリアやロシア、中東、アフリカのような資源輸出国は、中国が資源価格を吊り上げた事で大儲けをしてきました。

資源輸出国は儲けた金で中国に投資したり、中国製品を購入したので、中国経済はもっと拡大して、さらに資源を輸入しました。

こうした好循環のバブルが終了すると、歯車が逆に回転し始め、中国のデフレが資源国のデフレを生み、さらに中国経済を悪化させています。

中国が資源を買わなくなった事で資源価格は暴落し、取引量も急激に減少したので、経済危機に陥る国も出て来ています。

中国人民銀行は10月7日、外貨準備高が第3四半期に1800億ドル減少したと発表しました。

第3四半期とは7月から9月までの3ヶ月間で、この間に約20兆円の外貨が失われました。

中国株ショックが襲った8月は特に深刻で、一ヶ月で940億ドル減少していましたが、他の2ヶ月間も流出していたのでした。

2014年末には4.5兆円だった中国の外貨準備高は、ジワジワと減少して現在は3.4兆円のようです。

だがこの数字は中国政府が根拠を示さず発表した数字に過ぎないので、本当はもう殆ど無いかも知れません。

同時に人民元が暴落する通貨危機の懸念も出ていて、通貨防衛するには外貨を使って人民元を買わなければなりません。

人民元が売られて外貨準備が減っているのに、人民元を支えるには人民銀行が外貨を売らなければならないのです。

人民元が暴落しないように買い支えると、また外貨準備が減少するという、まるで船底に空いた穴を手で塞いでいるような恰好です。


外貨流出と外貨準備危機

中国政府は銀聯カードの使用を規制して元安を食い止めようとしているが、効果があるかどうか分かりません。

昔中国や韓国は通貨の暴落を防ぐため海外旅行を制限していたが、より深刻になったら外国への旅行禁止も在り得るかも知れません。

中国のあまりに酷い実態を長い間、見て見ぬ振りしてきたIMF、世界銀行はようやく停滞を認める発言をしている。

ただし7%の成長率目標が2015年に6.8%に低下するだろうという寝言のような事で、どうしても実態を隠したいようです。

民間研究所や民間企業では「中国の成長率は5%程度」と言っているが、これでもまだ世界最高の成長率で「不況」を反映していません。

消費や生産が大幅なマイナスになるような成長率と言えば、2%以下からマイナスが常識であり、中国もこうした法則から逃れる事はできない。

中国人だけが重力の影響を受けずに空を飛ぶ事はできないし、不況なのに5%成長しているなどというのも不可能です。

高い成長率を誇ってきた国の成長率が劇的に低下すると、後に残るのは巨額の負債で、中国の公的債務は既にGDP比300%を超えていると推測されます。

欧米の複数の経済誌や投資機関の分析ではどれも同じような政府債務があると分析されています。

だが日本を見れば分かるように、公的債務があっても国内の借金なら破産する事はありません。

問題は対外債務だが、中国は純債権国から純債務国へ転落したと見られていて、外国への借金の方が多いのです。

旧ソ連は僅かな対外債務が払えずに国家破産し、韓国も同じ理由で破産しましたが、中国も同じ事になるのかも知れません。

コメント

  1. 韓国経済 より:

    韓国2015年の輸出入 輸出も輸入も去年から連続大幅マイナス更新中
    1月、輸出額 ▲ 1.0%減   輸入額 ▲ 5.9%減少
    2月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲ 8.7%減少
    3月、輸出額 ▲ 4.5%減   輸入額 ▲ 9.6%減少
    4月、輸出額 ▲ 8.0%減   輸入額 ▲13.2%減少
    5月、輸出額 ▲10.9%減   輸入額 ▲15.3%減少
    6月、輸出額 ▲ 1.8%減   輸入額 ▲13.6%減少
    7月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲15.3%減少
    8月、輸出額 ▲14.7%減   輸入額 ▲18.3%減少
    9月、輸出額 ▲ 8.3%減   輸入額 ▲21.8%減少

  2. 中国経済 より:

    中国2015年の輸出入 輸入は11カ月と連続大幅マイナス更新中
    1月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲19.9%減少
    2月、輸出額 + 8.3%増   輸入額 ▲20.5%減少
    3月、輸出額 ▲15.2%減   輸入額 ▲12.7%減少
    4月、輸出額 ▲ 6.4%減   輸入額 ▲16.2%減少
    5月、輸出額 ▲ 2.5%減   輸入額 ▲17.6%減少
    6月、輸出額 + 2.8%増   輸入額 ▲ 6.1%減少
    7月、輸出額 ▲ 3.3%減   輸入額 ▲ 8.1%減少
    8月、輸出額 ▲ 5.7%減   輸入額 ▲13.4%減少
    9月、輸出額 ▲ 3.7%減   輸入額 ▲20.4%減少

  3. ナカソネ より:

    ↓私も中国SDRについては希望的観測ですが楽観視してます。単独拒否権がある米の最近の中国に対する冷たい態度を見てると賛成しないような。IMFに巨額拠出金出している日本も慎重ですよね。欧州勢が賛成してるのは心配ですが。中国も痛し痒しでSDRの信頼はほしいでしょうが、元の自由変動幅が大きくなれば元が紙屑になる危険性もありますね。いずれにしても「海外」さんが言われたように中国の保有米国債が額面どおり無いとなるといおもしろいことになりますね。SDRどころかIMFに
    融資受けなければ。

  4. 暗黒星雲 より:

    それほど、心配する必要はないと思います。
    中国は今までほぼドルに合わせて為替を安定的に操作してきましたが、日本のように変動相場制に移行すれば、為替変動の大波にもまれます。
    もちろん中国がSDR通貨になるためには、アメリカと日本が条件を付けるはずですので、そうやすやすとはいきません。
    アメリカは共産主義一党独裁を倒し、金融支配を強めることを考えているはずです。
    今、中国が変動相場制に変われば、すぐにこけると思います。

  5. FT より:

    中国のロビー活動によって南京事件が世界記憶遺産に登録されたように、中国人民元がSDRに採用される事が既に決定されているという記事をよく見かけるのですが、実際どうなるんだろう。中国を助けるために世界中、特に日本がが不利益を被る事にならないように願うのみ。中国が早く崩壊することを望んでいるけど、中国人が難民として日本に押しかけてくるのはもっと最悪。島ごと引越しできれば…

  6. ナカソネ より:

    >海外さん
    米国債を額面以下で転売しているということですか?。この転売は国債の裏書き程度で出来るのでしょうか?発行元の米当局の名簿書き換えなどの対抗要件必要でしょうか?。もし海外さんの言うとおり簡単に転売できるなら、中国の米国債保有額も信じられませんね。これまでは四兆ドルの外貨準備のうち米国債の1兆円しか信じられなかったのに、それさえ、米当局で把握できないとなると、中国外貨準備は限りなく空に近づく。こりゃ驚きだIMFのお世話になれ。IMF中国人好きなんでしょ

  7. 海外 より:

    中国の外貨はアメリカ国債を含めても100兆円無いかも知れません。海外の銀行にアメリカ国債を額面より安く売ってるらしいです。HSBCやヨーロッパの銀行にです。アメリカの銀行などだとすぐアメリカ政府にわかりますから売りません。中国は来年いっぱいが限度でしょう。利上げされなくても中国は持ちません。キンペーは内情知ってるのかわからないので困ります。海外の銀行が中国への貸し渋り起こすので倒産が凄まじく起こるでしょう

タイトルとURLをコピーしました