東京オリンピックでは無人タクシーが選手を送迎する?
引用:https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/8633993418/41cb3dbbcac0b0d5307300a9a8b2507c_d39918e08f1d5f69cb53f2dbd0385476.jpg?width=800
政府は2020年の東京オリンピックまでに無人タクシーや自動運転車の実現を目指しています。
遠い未来のように思えたが、あと僅か5年な訳で、各社から自動運転技術の発表が相次いでいます。
無人タクシーを政府が後押し
10月4日安倍首相は「2020年の東京では、自動運転車が走り回っている」として無人タクシーの開発に期待する考えを示しました。
自動運転車はグーグルなどが開発していますが、実用化はまだまだ先だと思われていて、唐突な感も受けました。
ところが意外な事に自動運転車や無人タクシーの開発は進んでいて、数年後には実現するという人も居ます。
10月1日、内閣府、神奈川県、ロボットタクシーは2016年初頭から、自動運転タクシーの実証試験を始めると発表しました。
神奈川県は国家戦略特別区域に指定されていて、無人の完全自動運転のタクシーを目指しています。
実証試験では約50人ほどの住民を選び、自宅と近くのスーパーなどを往復する予定で、高齢者の移動手段として活用する方針。
合弁会社ロボットタクシーはDeNAとZMPが共同で設立しました。
仙台市と名古屋市でも同様の実証試験を行っていて、既に何度か人を乗せた走行実験をしています。
ロボットタクシーの説明では、携帯端末で呼び出して目的地を指定するだけで、無人タクシーが迎えに来て目的地まで送り届けるとなっています。
現時点では当然ながら時代はそこまで進んでおらず、何とか無人で走ることが出来るという程度です。
政府は、「『日本再興戦略』改訂2015」を6月30日に閣議決定し、「完全自動走行を見据えた環境整備の推進」を掲げました。
自動運転車については「レベル4(完全自動走行)」を実現すると明記しており、一般的な自動運転車のレベル3(運転者が同乗)より上を目指す。
現在の道交法では、運転者による運転を義務付けているが、実証実験が成功すれば、政府は法律を改正する事にしています。
ロボットタクシーは、鉄道やバスが廃線になった交通困難地域や、病院や介護施設での運用を想定している。
ロボットタクシー用の無人自動車を開発しているのは日本のZMPで、研究機関や大学などに自動運転車を貸し出したり、機器類をテストするサービスをしています。
トヨタの自動運転車、料金所から料金所までを自動運転する
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自動運転車を国内メーカーが続々と発表
自動運転車はベンツやGM、トヨタ、日産、アップルやグーグルも開発していて、それぞれが数年後に実用化する青写真を描いています。
鍵になる技術は自動車本体のセンサー、高機能カメラ、通信技術も去ることながら、高精度な地図が必要になります。
現在も住宅地図やカーナビ用の高精度な地図が存在しますが、自動運転に使用するにはさらに高精度な3Dマップが必要になります。
そして日本企業が苦手としているプログラミング技術では、グーグルなどのアメリカ企業が先行しているといわれています。
何しろアメリカは1960年台にアポロ宇宙計画で月に人を送るため、コンピュータを開発し、プログラミング技術を発展させました。
自動運転の類は元々アメリカの得意分野で、軍やNASAは何十年もその手の技術を磨いてきました。
トヨタ自動車は先日実験のために開発した自動運転カー「Highway Teammate(ハイウェイチームメイト)」をマスコミに公開しました。
「LEXUS(レクサス)GS」を改良した車で、高速道路の入り口料金所から出口料金所まで、手を離して自動運転で走行します。
同乗したマスコミによると、熟練ドライバー並みのハンドル捌きでスムーズに合流し、目的地まで到着したそうですが、それはマスコミを信じるしかない。
トヨタはこのように、まず高速道路上でだけ自動運転する車を実現し、次に一般道路の走行を実現する意向を持っている。
このやり方はベンツや日産も同じで、日産では渋滞時の高速道路で自動走行する車を2016年に発売すると発表しています。
ただ一般道路は高速道路と比較にならないほど複雑で、料金所で止まれば終了という訳ではありません。
ホンダも2020年までに高速道路での自動運転を実現するとしていて、日立やソニーなど自動車以外の業種からも参入の発表がされています。
もしトヨタなどの高速道路での無人運転が実現し、ロボットタクシーによる一般道走行も実用化したら、完全自動運転にかなり近づくでしょう。
おそらく最初は超高級車の贅沢オプションとして、高速道路での自動運転が始まり、次いで無人タクシーの介護などでの利用が始まるでしょう。