物の値段が下がるのがデフレ、という事を安倍首相は知らないようです。
引用:http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/23/75a18b5c93935bd2d54b9f994a0eae41.jpg
昭和の時代にタクシーは高収入職業の代名詞で、年収500万から700万円も稼いでいました。
だが規制緩和の失敗でタクシー運転手では生活できなくなり、そこへまた規制緩和しようとしています。
安倍首相がまた規制緩和
安倍首相はタクシー認可を受けていない乗用車による旅客輸送、いわゆる「白タク」を条件付で認めるよう指示しました。
タクシー業界は小泉政権下で規制緩和が進み、運賃は下がったが運転手の収入が大幅に下がり、結局業界を衰退させました。
白タク自由化が実現すればタクシー業界そのものが壊滅し、タクシー運転手では生活できなくなるでしょう。
小泉首相だけが規制緩和をした訳ではなく、竹下登あたりから総理が変わるたびに「規制緩和」をして、今の安倍首相も規制緩和している。
さて規制緩和って一体何かと言えば、唐突なようだが結局「値段を下げる」という事です。
例えば貴方が今やっている職業の規制緩和をしたら、安全性とか品質に関係なく安い業者が参入してくるでしょう。
逆に規制強化とは結局「値上げすること」で、規制緩和は日本のデフレの原因にもなりました。
タクシー業界の規制緩和がどれほど酷かったというと、1991年に2.7兆円だった市場規模が2009年には1.7兆円に縮小しました。
2013年は規制緩和を辞めた成果なのが1兆6700億円と微減に止まったが、やはり減少しています。
勘違いしている人が多いのが「規制緩和すれば経済成長する」と思っている事で、規制緩和したら経済は縮小し景気は必ず悪化します。
1991年に2.7兆円だった売上が2013年に1兆6700億円になったのだから、日本のGDPは規制緩和のせいで1兆円減少しました。
売り上げ減少には景気の悪化で利用者が減った事が大きいが、物の値段を下げたら景気が悪化し、日本のGDPは減るという一例です。
景気を悪化させるダメ総理
じゃあ何で竹下登以降の総理大臣は全員規制緩和したのかというと、彼らは高度成長時代に教育を受け、「デフレ」を全く理解していないからです。
安倍首相もそうですが、高度成長化ではインフレが大問題になり、物価を下げるために「規制緩和」で物の値段を下げる必要があります。
時代はインフレからデフレに変わったのに、日本の総理は高齢者が多いからなのか、物価を下げる規制緩和を今も続けているのでした。
安倍首相はデフレという事が理解できず、「規制緩和したのに何故景気が悪化するのだろう?」と疑問に思っています。
自分自身が行っている規制緩和が景気を悪化させ、日本のGDPを縮小させているのに気がついて欲しいのですが、無理でしょう。
デフレや景気悪化している時に「規制緩和」は絶対にやってはいけない政策なのです。
安倍首相は安全保障や外交で評価されていますが、安全保障で良くやっているから、経済は0点で構わないという事にはなりません。
例え安全保障と外交で安倍首相が100点だとしても、経済が0点な事には変わり無いのです。
この20年で市場規模が40%縮小しているのに、規制緩和のせいで会社が倍増して完全な過当競争、もはやタクシーで生活できません。
さらに安倍首相はこの業界を規制緩和して、今まで禁止していた白タクに営業認可を与える事にしています。
きっと首相は「これで景気が良くなりGDPが増える」と考えていますが、先ほど書いたように規制緩和すれば景気は悪化します。
タクシー料金が下がって消費者の利益になると言っていますが、それが経済を悪化させるので、絶望的な政策だといわざるを得ません。
安倍首相がデフレを作り出し、日本経済を縮小させている
引用:http://blog-imgs-47.fc2.com/j/y/o/jyouhouwosagasu/20141104163521sdifu05.jpg
タクシー運転手という職業はなくなる
10月20日、一般のドライバーが自家用車に客を乗せる「白タク」を安倍首相が解禁するよう指示したとマスコミが報じました。
今でさえ飯が食えないのでタクシー運転手は高齢者と女性だけになっていますが、白タク認可後はタクシー運転手という、職業そのものが消えるでしょう。
安倍首相はデフレ脱却を公約にしているのに、逆にデフレになる規制緩和ばかりやっている。
ある最近のニュース記事にはタクシー運転手の平均年収は200万円で「ダメ人間がやる職業だ」と書いていました。
タクシー業界の規制緩和を始める前は、タクシー運転手はキツイけれども稼げる職業で、手取り年収500万以上はありました。
規制緩和後はタクシーの台数は2倍になり、運転手の収入は当然半分になりました。
それで景気は悪化し日本のGDPも下げてしまいましたから、目を覆うような政策の失敗でした。
全国平均では運転手の年収は手取り200万円台ですが、東京や大阪など大都会で高く、田舎では安いのは自然な流れです。
都会の運転手は年収300万ですが、田舎では月の収入が手取り12万円程度で生活出来ないレベルです。
安倍首相が何かというと賞賛するアメリカでは、タクシー運転手は不法移民やホームレスの職業で、まともな人はやっていません。
アメリカのタクシーは日本のような給料や歩合ではなく、一人一人が自営業者です。
NYだとタクシーは州が用意した物を有料で借りて、レンタル代、ガソリン代、保険、修理代全て自腹を切ります。
売上が低いと当然マイナス(赤字)になり無収入の運転手も出ることになります。
だから平均年収は把握し辛いのだが、運転手をしているのは移民だけだという事実からは、他に就職先が無い人がやる仕事です。
消費者が喜ぶというが、タクシー運転手の収入が減れば日本の消費が減り、その分日本のGDPと税収が減るのです。
ニューヨークやロンドンでもネットアプリを利用した白タクによって、タクシー運転手の収入はさらに下がり、もはや職業として成立しなくなっている。
散々書いたのでもう書きたくないのですが、安倍首相の経済音痴には本当にうんざりします。
コメント
ヨーロッパは兎も角、アジアの日本同様に発展している香港やシンガポールは日本の半額でタクシーに乗れますよね。東京は兎も角、交通の便が悪い地方では、利用者を増やして交通の便を良くする事による経済効果はタクシー運転手の消費による経済効果よりも大きいのでは無いでしょうか。
地方都市の駅前にあれだけ多くのタクシーが溜まり、無駄な時間を過ごして居るのを見ると、もっと利用者を増やして回転率で稼ぐべきだと私は思いますけどね。
素人考えなので間違いもあるかと思うのですが、
タクシーの運転手というのはあまり専門性が高い仕事とは思えません。
リストラされたサラリーマンなどが就職先として選ぶ、未経験でも参入しやすい業界と思います。
専門性が低い職業というのはこれに限らず収入は低いです。
レジのパートもそうですし、ホワイトな事務も時給は高くありません。
年収300万程度も多いです。
なのにタクシーの運転手は収入が低いという主張は理解できません。
今でさえ都内の運転手は過剰と思います。
トラック運転手の方が必要です。
需要に対して供給が多すぎる。
儲からないのだから運転手をやめればいい。
バスや電車ではあるまいし、規制がある事のほうがおかしい。
1991年のバブル期と比較するのはどうなのでしょうか?
あの頃のタクシーの利用状況は異常だったと思います。
私も安部がこの規制緩和に突き進むのがよくわかりません。財政出動が出来ないとか消費増税をしてしまうのは、財務省という日本最高の権力者の圧力があるからわかるのですが、規制緩和はむしろ自民党の旧来の支持業界の反発を招く政策です。それでも突き進むのは、やはり本気で規制緩和が経済成長すると思っているからでしょう。
生産性の低い単純労働の職種は自動化していくでしょう。
無人タクシーもその一環だと考えます。
デフレは通貨現象ですから、マネタリーベースが増えていけば、自然と解消されます。
ただ、生産性の低い職種への恩恵は景気が良くなるとすぐに上がりやすいですが、同時に限界もすぐに来ます。
タクシーの給料が低いのは、「誰でもできる仕事」だからです。
誰でもできる仕事が給料が高い場合は、公的ルール及び公的機関によって守られている場合に限ります。
これから先、タクシー業界は衰退の一途をたどるでしょう。
規制緩和に限らず、無人タクシーが導入されれば、有人タクシーの需要は激減するでしょうから。
無人タクシーを2020年に実用化させたいという話でしたから、これもタクシー運転手から職を奪う一因になるのでしょうか・・・