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電気自動車テスラが経営不振 世界初の自動運転車も決定打にならず

世界初の自動運転車「モデルS」、普通の車を作って売れないのが最大の悩み。
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引用:http://static4.businessinsider.com/image/561fe76f69bedd3f1f4c289b-1200/tesla-model-s-autopilot.png

テスラは15年に世界初の自動運転車を実用化した、先進的なEV高級車メーカーです。

販売台数は毎年5割増だが「先進的な車しか作れない」事で研究開発費が重くのしかかっている。


毎年5割増でも評価が下がるテスラ

2015年は世界で50,580台を販売し、2016年には8万台以上を販売する目標を掲げています。

2012年は2万2477台、2014年は3万1655台の販売台数だったので、毎年5割増の快進撃を続けています。

自動車業界のアップルと言われ、2015年には自動運転車を世界で始めて実用化し販売しました。


ところが今、車が売れ続けているにも関わらず「売れ行き不振」で赤字決算を計上し、株価が急落しています。

テスラ社は2004年に設立したシリコンバレー企業だが、通年で利益を挙げた事は、創業以来一度もありません。

投資家と銀行から借りたお金を毎年減らし続けてきた訳で、評判の良いシャープという言い方もできます。

テスラ社の経営は現実の売り上げより、「将来性」に掛かっていて、投資家は第二のアップルあるいはポルシェになる夢を買いました。

夢を実現させるツールが電気自動車で、2005年ごろには「自動車はタイヤが付いたスマートフォンになる」という言葉が流行しました。

それから10年が経った現在、自動車業界はむしろ寡占が進んでいて、ハイブリッドや電気自動車も大手自動車メーカーが独占しています。

100年前から存在するような既存の自動車メーカーが圧倒的な力を持っていて、新興企業や新規参入者がほとんど無い特殊な業界のままです。

自動車は規模が大きい会社ほど有利になるスケールメリットが強く作用するといわれています。

トヨタのカローラなどは通常400億円以上の開発費を掛けているが、レクサスや初代プリウスなど白紙から開発する場合は1000億円掛けているとされる。

重すぎる研究開発負担

トヨタより規模が小さい会社が単発でヒットを飛ばしたとしても、連続してトヨタより良い車を開発するのは、まず不可能です。

テスラ社は創業時に約1億ドル調達し、銀行からも同程度の融資を受けたが、これじゃどうにもならないのが分かる。

テスラの電気自動車はガソリンエンジンのような「枯れた技術」ではないので、売上は開発費に消えていきました。

もしガソリン車だったらイギリスのロータスのように、よそからエンジンだけ買えばいい訳です。

テスラの2014年の売上高は約3万1千台売って約31億ドルなので、平均1台10万ドルの売上なのが分かる。

2015年は約5万台だったので、通年では約50億ドル(約5500億円)という数字になります。

自動車業界の利益率は最高のトヨタで10%近いが、普通は3%から5%に過ぎません。

ポルシェやフェラーリ等単価が高い企業は利益率が高いので、テスラも高価格の車を売ろうとしています。

年5000億円規模の売上の会社が、自社で電気自動車を開発するのは、もの凄い事だと分かります。

トヨタの研究開発費は年9000億円で、設備投資費はもっと多いが、年間売り上げ28兆円なので研究開発費は3%ほどに過ぎません。

テスラは売上高に占める研究開発費用比率は18%と発表しているので、年間1000億円という事になります。

電気自動車は開発途上の技術なので研究開発費を減らせば、すぐに陳腐化してしまうので、減らす事はできません。

電気自動車も自動運転も大手メーカー有利

2015年にテスラはモデルSの自動運転サービスを開始し、多くの動画がネット上に投稿されています。

投資家や銀行の期待感を維持するにはこうした新しい技術を絶えず投入しなければならず、自転車操業になっています。

毎年5割販売台数が増えているが、それでも投資家やアナリストからは「期待より低い」とされています。

例えば2015年は50,580台を販売したが、目標の5万2000台には届いていません。

2016年の販売目標は8万台から9万台だが、2015年末の実績をそのまま1年続けると7万台以下にしかならない。

また仮に9万台を販売したとしても、生産すれば赤字も増える体質なので、2016年も赤字でしょう。

電気自動車は日産や三菱など従来メーカーも販売し、珍しさが薄れ、自動運転も多くのメーカーがより優れた物を開発しています。

こうしてテスラへの投資家や銀行の期待感は毎年少しずつ萎みつつあります。

コメント

  1. 一台単価s名無し より:

     <<参考 トヨタ自動車 2015年度 1~12月 >>
    販売台数 ±0%増加 1015万台       一台単価281万円
    販売金額 8%増加  売上28兆6012億円
    営業利益23%増加  利益 3兆0684億円 一台利益30万円 (10%)
     <<参考 富士重工業 2015年度 1~12月 >>
    販売台数 7%増加  93万台        一台単価347万円
    販売金額13%増加  売上 3兆2357億円
    営業利益35%増加  利益   5485億円 一台利益58万円 (16%)
     <<参考 ホンダ 2015年度 1~12月 >>
    売上は14兆2969億円(13%増)454万台±0%増 営業利益6791億円(1%増)
    販売台数 ±0%増加 454万台        一台単価314万円
    販売金額13%増加  売上14兆2969億円
    営業利益 1%増加  利益   6791億円 一台利益15万円 (4%)
    ※親会社が非公開 利益3分の1が親に取られ利益は低くなる

  2. 名無し より:

    現代自動車(起亜車込み)  2015年決算利益▲15%減少、売上▲7%減少 –2016/01/26
    http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2016/01/26/0500000000AJP20160126002200882.HTML
    売上高は91兆9588億ウォン(約9兆586億円)、利益は6兆3579億ウォン(約6263億円)
    2015年度期の利益は15.8%減少し、3年連続の減少した。
     << 2015年度 >>
    販売台数 ±0%増加  496万台       一台単価182万円
    販売金額▲ 7%減少  売上9兆0589億円
    営業利益▲15%減少  利益  6263億円 一台利益12万円 (7%)

  3. 名無しの権兵衛 より:

    テスラには悪いが日本の自動車業界の今後のためにもお亡くなり頂きたい

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