開発は途中で中止されたため、充分な装備を備えていない。
引用:http://i.imgur.com/sKSgWrH.jpg
米海軍は最新のステルス駆逐艦を3年後に日本に配備し、攻撃原潜も配備する予定だと発表しました。
日本への空母2隻体制も要望していて、中国の軍事力拡大に対抗する姿勢を示しました。
ステルス駆逐艦を3年後に日本に配備
ハリス米太平洋軍司令官は2月24日、下院軍事委員会でステルス駆逐艦と、攻撃原潜の西太平洋への展開を検討していると語った。
同時に以前言っていた日本への米空母2隻体制は、すぐには難しいとも説明しました。
空母を2隻にするには予算と外交折衝など政治上の課題があるとも語った。
空母の不足を補うため攻撃原潜とステルス駆逐艦のDDG1000を前方展開する事で、中国の南沙諸島軍事化を抑止すると話した。
一方佐世保では米海軍が、ステルス駆逐艦を配備する為に、桟橋の改修を行うのが分かりました。
ただ桟橋工事が行われるのは2016年10月から翌年9月までで、ステルス駆逐艦の配備は2019年になります。
気がかりなのは順調に工事が進んだとして、配備されるのは3年後である事。
もう一つは空母の代わりにステルス駆逐艦と言っているが、両者は豪華ヨットとゴムボートくらい違う。
ステルス艦DDG1000「ズムウォルト」の配備は相当先になるが、南シナ海パトロールへの参加が検討されています。
米海軍は中国が占領している海域に軍艦を送り込む「航行の自由作戦」を展開しています。
現在はイージス艦が任務に当たっているが、米軍の存在感を維持する為に、作戦を拡大する必要を感じている。
「ズムウォルト」が正式配備前に、日本に姿を現したり、フィリピン沖や南シナ海に登場するかも知れない。
ステルス駆逐艦の能力
ステルス駆逐艦「DDG-1000」は2013年10月28日に進水し、艦名がズムウォルトと命名されました。
ズムウォルトの建造費は一隻40億ドル以上と12万トンの空母と同等になってしまい、1番艦の完成前に計画が放棄されました。
イージス艦の「アーレイバーグ」は1隻15億ドルなので、2倍以上高価な軍艦ということになる。
元々ステルス駆逐艦の構想は対空・対潜・対艦の3つの艦種を1種類にまとめれば、開発費は3分の1になり建造コストも安くなる筈でした。
だが実際はアーレイバークが9600tなのに、ズムウォルトは1万5000tになり、コストは2.5倍に増加した。
ズムウォルトには対艦、対空、対潜の全ての兵器が搭載される予定だったが、コストを抑える為キャンセルされました。
ズムウォルトが搭載するミサイルは、短距離防空ミサイル、対地攻撃用のトマホークなど80セルとなっている。
イージス艦のような弾道ミサイル迎撃や対艦ミサイル、対潜兵器は搭載していません。
つまりズムウォルトの攻撃兵器はイージス艦より貧弱で、後退しているのでした。
肝心のステルス性は大したもので、180mを超える巨艦が小さな漁船程度にレーダーに映るとされています。
だが結局はレーダーに映るので、ステルス戦闘機のように敵から見えなくなる訳ではありません。
現代の対艦ミサイルは、発射後に自前のレーダーで敵艦を発見して目標に向っていくが、小型レーダーの性能は良くない。
従ってステルス駆逐艦が漁船に見えれば目標を発見できなくなるので、生存率が向上するという理屈です。
だがイージス艦より装備が劣る戦闘艦で、地対艦ミサイルや戦闘機の圏内に入って戦闘するのは、無謀すぎる。
結局高価な割りにあまり使い道が無いので、3隻で建造中止になったので、日本に配備されて活躍するかは分かりません。
米海軍の本命はやはりもう1隻の空母配備であり、正式配備しなくても横須賀を中心に西太平洋で活動するでしょう。