正妻の息子の金正男が失脚したため、急遽金正恩が後継者に指名されたとされる
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北朝鮮は日本やアメリカばかりか、飼い主だったロシアや中国とさえ対立するようになっています。
そういえば韓国も日本やアメリカと対立する問題児ですが、どうしてこのように成ってしまったのでしょうか。
暴走繰り返す金正恩
北朝鮮は核実験と弾道ミサイル打ち上げで制裁強化を受けようとしているが、国民の様子は伝わってこない。
北の政権内では金正恩への不満が渦巻いていて、就任以来何度も軍や政府の要人が更迭されています。
北朝鮮における更迭は職を追われるだけでなく、命も奪われる粛清を意味しています。
今年に入ってからも軍の第3位の実力者である李永吉総参謀長が粛清されています。
金正恩は2011年に最高指導者に就任してから、金正日以来の重鎮を次々に粛清してきました。
これはそれだけ金正恩に不満を持つ人が多いのを示していて、何度かクーデターの情報が流れました。
金正恩は父の金正日から権力を委譲され、金正日も父の金日成から権力を委譲されました。
金日成は戦前ソ連へ亡命中に、ソ連から「朝鮮国」の最高指導者に任命され、平壌に派遣された人物です。
ソ連は1945年8月に朝鮮半島全土を占領する気だったが、日本軍が抵抗の構えを見せて38度線に防衛線を敷いた。
そのまま第二次大戦は終わってしまい、ソ連は北側だけを占領しました。
日本軍は終戦直前に「朝鮮国」を独立させたが米国は認めず、その後独自に「大韓民国」を建国しました。
ソ連は米国が占領する韓国に対抗する為、ソ連の占領地域に「朝鮮民主主義人民共和国」をこしらえて金日成を指導者に据えた。
在日の子供と陰口を叩かれる指導者
北の金日成がソ連で教育を受けたように、南の李承晩はアメリカで教育を受け、どちらも操り人形として半島に送り込まれた。
最初に宗主国に反抗したのは金日成で、ソ連の許可を得ずに勝手に南側に侵攻して朝鮮戦争を起こした。
韓国はアメリカと日本に助けてもらって朝鮮戦争に勝ったが、やはり次第に米国の指示に逆らうようになりました。
北は専制君主制のような金一族の世襲体制を取るようになり、現在が3代目の金正恩となっています。
金正恩が金正日と違うのは、本来最高指導者になれる身分ではなく、金正男が失脚したため急遽指名された事でした。
金正恩の母親は大阪の在日朝鮮人で、祖父は日本で商売をしていました。
それが戦後の帰国事業で北朝鮮に帰国して、母親が金正日に見初められて、何番目かの夫人になったのでした。
在日朝鮮人の子供が最高指導者というのは北朝鮮ではタブーであるが、上層部は当然この事実を知っています。
こころよく思わない者は反抗的な態度を取ったり、クーデターを画策しては粛清されています。
国民にもこういう空気は伝わり、金日成や金正日に比べて忠誠の度合いは低いようです。
重臣や国民が自分をばかにしているのを感じた金正恩は、ますまず粛清による恐怖支配を強めるでしょう。
核実験と弾道ミサイルも同じで、周囲に軽んじられない為には、過激な方法で自分をアピールする必要がある
北朝鮮が倒れる前に中国は動く
金日成の時代は過激な行動は国内に止まっていたが、金正日は日本人拉致と核開発と弾道ミサイルを始めました。
それでも金正日は中国やロシアとバランスを取ろうとしたが、金正恩にそうした配慮は見られません。
北朝鮮と西側の唯一の交流だった開城工業団地が閉鎖され、唯一の外貨獲得手段が無くなってしまいました。
今や北朝鮮を支えているのは中国との物々交換経済だけであり、その中国とも上手く行っていません。
中国にとって北朝鮮は忠実な家臣であれば良いのだが、今のところ狂犬病の野犬のようです。
それでも北朝鮮を失えばアメリカ軍が中国国境まで迫ってくるので、北朝鮮を支えざるを得ません。
では北朝鮮が本当に崩壊するとき中国はどうするかというと、選択肢は一つしか無いように思います。
人民解放軍が「北朝鮮の人民を救済するため」、北に侵攻して金政権を倒し、中国に従順な政権を据えます。
そうすれば北朝鮮をアメリカや韓国に渡さずに済み、中国本土の安全が保障されると考えるでしょう。
従って北朝鮮を攻撃する可能性が最も高い国は、アメリカや韓国ではなく中国でしょう。