金を貸すのは相手が破産するリスクを全て引き受けること。
引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-1d-e7/bnr32gtr_kouichi/folder/1034906/03/26774303/img_0
悪徳金融が借金の返済を迫る物語は、日本ではドラマや漫画のジャンルとして人気がある。
だが『闇金ウシジマくん』や『ナニワ金融道』は日本以外では通用しません。
金を貸すのはリスクを負って金利を得る事
日本では「金を借りたら返すのが当たり前」「返せない金を借りる人が悪い」とされています。
ところがこういう考えを持っているのは世界で日本人だけで、特に欧米では違います。
破産した人が「破産したから明日から借金を払わなくて良い。」と喜んでいる様子を見て、在り得ないと言っている訳です。
黒人差別発言として問題になったが、本質を突いた発言だったからこそ問題視されたのでしょう。
日本では借金を返せないと借りた人が非難されるが、アメリカでは貸した人が非難されます。
金を貸す、借りるのは純粋なビジネスであり、貸す人は金利で利益を得る為に金を貸すのです。
借りる人は借りたお金を元手に、事業を拡大したり生活のやり繰りをして、金利をつけて返します。
ここで借り手が事業に失敗したり失業して返せなくなったら、貸す人に人を見る目が無いのです。
競馬で自分が投資した馬が負けたときに「バカヤロー」と馬に叫ぶ人が居ますが、どう見ても自分が悪いのです。
一時期銀行や金融会社がバタバタと倒産しましたが、社員が馬鹿だったから会社が倒産したのです。
借金を返せないのは貸し手が悪い
金利とは何かというと、相手が破産して返せなくなるリスクと引き換えに受け取るもので、最初から破産前提です。
相手が破産するリスクを引き受けたくない人は、そもそもお金を貸すべきではありません。
借り手と貸し手は対等であって、貸し手が上という事ではありません。
戦前戦後にアメリカで活躍したジェシー・リバモアという投資家は生涯に何度も借金しては、何度も破産しました。
借りるときは「私は投資で成功する自信があるのでお金を貸してください」と言ってお金を借ります。
投資で負けて一文無しになると貸し手の所に行って「私に金を貸した貴方の見る目が無かったので、債権を放棄して下さい」と言いに行きます。
そしてさらに「再起するのに資金が必要なので、追加でお金を貸して頂きたい」と言うのです。
日本でこれをやったら社会から追放されるかも知れませんが、驚く事にアメリカでは貸した方が納得して応じるのでした。
結局リバモアは何度踏み倒しても一度も貸し手に謝罪したりせず、対等の立場を通しました。
だが日本では「金利」がリスクと引き換えだという事が認識されていないので、謝罪の意味だと考えている貸し手が多い。
借金をする人は悪い事をしているので、お詫びの印にお金を払っていると考えている。
だから相手が返せないと分かっているのに返済を迫り、借り手は謝罪しながら首をつったりする。
こんなバカな話はない。
返せない借金は踏み倒せ
欧米では借金を返せない人が破産を宣言して返済を拒否するのは、経済的に良い事だと考えられている。
いつまでも返せない借金を払い続けるのは、その人の経済活動が止まってしまい、社会を停滞させるからです。
貸し手は金利を受け取るのと引き換えにリスクを「買った」のだから、権利を放棄するのが当たり前だという考えです。
どんどんお金を借りて何かにチャレンジし、返せなければ破産しろというのが資本主義です。
これがあるから欧米では若者がリスクを負って起業できるが、日本は借金が一生ついて来るのでリスクを負えない。