警察や軍は赤い方には厳しく、黄色い方には甘い。
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タイは1932年から19回もクーデターを起こしているが、原因は権力を握っている中国人と、数で優る少数民族の対立です。
選挙をやると人口が多い少数民族が政権を握り、それを中国系が暴動の末に裁判所や軍隊を動員して倒すというパターンです。
タイ暴動の原因は人種問題
タイは2014年5月の軍事クーデターによって軍事政権が政権を握っているが、その経緯は極めて分かりにくい。
軍事クーデターはタイ全土で暴動が激化したため、暴動を抑える為にやむを得ず臨時政権を樹立したとしている。
軍事政権は中立を装いながら旧政権には厳しく、暴動を起こした側には好意的に対応している。
また不可解な事に軍事政権はアメリカには反米政策を、中国には親中政策を取っている。
この為、そもそも暴動と軍事クーデターの黒幕は中国だったのではないか、という疑惑が持たれている。
タイは1932年の建国から19回目のクーデターで、暴動は一年中起きているのだが、前回のクーデターは不自然な要素が多かった。
2010年頃から2014年頃までタイ全土で繰り広げられた暴動は、タクシン派と反タクシン派の対立と言われている。
だが本当の対立は実は人種対立であり、貧困問題でもあったのでした。
タクシン元首相はタイでは例外的な、北部の貧困地区出身者で、少数民族や貧困地域の圧倒的な支持を受けていました。
だがタイで権力を握っているのは、バンコクなど平野部に住んでいる「中国系」であり、少数民族ではない。
実はタイの人口では「少数民族」が圧倒的多数で、中国系は少数派だが、政治・軍事・財界・宗教界全てを支配している。
少数民族代表のタクシン首相は2006年の軍事クーデターで国外逃亡したが、タクシン派は国内で活動を続けた。
赤と黄色の対立
タクシン派は赤い色を目印にしているので、赤シャツ隊などと呼ばれていました。
2008年に民主選挙が行われると、当然の結果として人口比で優るタクシン派が選挙で勝利し、政権を握った。
これに中国系の反タクシン派はデモや暴動を繰り返し、僅か12ヶ月でタクシン派の政党解散と公民権停止を勝ち取った。
つまりタイの裁判所も中国系に支配されていて、司法の力で少数民族系のタクシン派の政党活動を禁止してしまった。
こうして中国系のアピシット首相が政権を握ったが、今度はタクシン派が暴動を繰り返して政権を揺さぶった。
2009年から2010年には10万人規模のデモを繰り返し、軍の武力行使で、日本人記者など多くの犠牲を出した。
2011年には再び民主選挙が行われ、再び人口が多い少数民族のタクシン派が勝利し、またもや中国人系による暴動が始まりました。
インラック政権は反中国人系で少数民族代表のタクシン派だが、官僚や軍人、裁判官や宗教家は中国人で占められている。
中国系は暴動を繰り返して2013年10月に、再び裁判所を使ってインラック首相の政治活動を違法と認定し、強制的に政権を退陣させた。
何もかも2006年のドラマの再放送のようで、タイでは選挙で選ばれた人を、裁判官の一言で逮捕したり追放している。
ここに「仲介者」の振りをして登場したのがタイ国軍だが、軍は元々中国系が実験を握っていて、裁判所とグルなのである。
軍は中立を装っているが、少数民族のタクシン派を犯罪者として扱い、中国人系の反タクシン派を正当な政府として扱っている。
黄色いのは中国系の目印で、少数派だが権力と金を握っている。
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選挙をやりたくない中国系タイ人
軍事政権は中国人であるから外交的には中国と親しく、そもそもこの暴動と政変を中国が仕組んだというのも、根拠が無いことでもない。
民主的な選挙を行えば、再び中国人は負け、少数民族が勝つのが分かっているので、絶対に民主選挙をやりたくない。
「民主選挙は社会を混乱させる」と言っているが、中国人が負けるからやらないだけなのです。
中国人系は黄色を目印にしているので、少数民族の赤に対して、2色の対立となっている。
軍は暴動を鎮圧するときも、中国人系の黄色には催涙弾やゴム弾を使い、赤シャツには実弾射撃をしている。
アメリカは黄色側、つまり中国人系を民主主義の敵と名指しして、制裁措置をちらつかせている。
日本政府はどちらにも良い顔をして付き合い、アメリカをなだめて、軍事政権に民主選挙をうながしている。
民主選挙をやれば中国系は負けるに決まっているので、暴力と横暴による弾圧をエスカレートさせるかも知れません。
もともとのタイ人はどっちなのかを考えると、少数民族の方が正当であり、タイ王室も少数民族系です。
タイの政治が安定するには、まだまだ紆余曲折があるでしょう。