北朝鮮の大国外交　核保有国としての権利を主張

ＫＮ０８は射程12000ｍでワシントンＤＣまで到達する

引用：http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-47-1d/bdcxs228/folder/143790/37/39109737/img_0

中国を見習ったのが、北朝鮮は大国外交を始め、国際社会の大物として振舞おうとしている。

核保有宣言をして、米中露と同様に自国以外への核兵器禁止に協力したいなどと言っています。

北の大国ぶり

北朝鮮は移動式大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）の「ＫＮ０８」「ＫＮ１４」を実戦配備する動きを強めています。

いずれも射程は9000kmから1万2000kmに達し、どちらでも米本土に到達します。

射程6000kmでもハワイやグアムに届いてしまうので、アメリカは北の弾道ミサイルの圏内に入ります。

核弾頭はまだ搭載されていないものの、米国や主要国は有効な対策を取っていないので、10年以内には搭載するでしょう。

実戦配備した中距離弾道ミサイル「ムスダン」でも2500kmから4000kmで、こちらは日本列島を射程に捉えています。

5月9日には36年ぶりに労働党大会を開き、我が国は核保有国になったと世界に向けて宣言しました。

核と弾道ミサイルという2つの力を得た北朝鮮は、従来にない「大国外交」をするようになりました。

大国外交は中国が成り上がっていた頃にやった事で、世界のさまざまな事に首を突っ込んでは邪魔をし、上から指図する事です。

例えば中国は世界最悪の環境汚染を行っていたが、それでいて国際会議で一番大きな態度で「欧米と日本は公害やＣＯ２を抑制しろ」などと言います。

金正恩は朝鮮中央通信を通じて、核兵器と弾道ミサイルの開発を推進する等と述べた。

核兵器の保有によって世界の核強国に並び、米帝国主義の侵略と脅威に終止符を打ち勝利した。

米国は敵視政策をやめ、南朝鮮から侵略軍を撤退させ、我が国と平和条約を結ばなければならない、とも述べています。

常任理事国と同等の権利を主張

我が国は責任ある核保有国として、侵略的な敵対勢力が攻撃してこない限り、核を行使しないとも述べた。

さらに、国際社会に対して核拡散防止の責任を追い、世界の非核化を実現するために努力すると言っています。

これらが言わんとしているのは、まず北は「連合国常任理事国」と同じ核保有国であり、同等の権利を有している。

常任理事国と同じであるから、北は核を保有するが、他の国の核武装は認めず、非核化に協力する。

アメリカ軍は韓国から撤退するべきで、北と平和条約を結ぶ必要がある。

もしアメリカが敵視政策を続けるなら、いずれワシントンやニューヨークは無慈悲な制裁を受けるだろう。

ざっとこういう事を言いたいのだと推測でき、このうちのいくつかは実現するかも知れません。

アメリカ軍は既に部隊の大半を韓国から撤退させる決定をしており、ミサイル防衛と航空部隊だけが残ると見られます。

アメリカは制裁を口にする一方で軍事行動をしようとせず、中国に仲介を依頼しているという情報も流れています。

北朝鮮は海外メディアを招待し取材させようとしたが、ＢＢＣ放送が事実と異なる報道をしたとして追放しています。

労働党大会では日本や欧米などから１００人を超えるマスコミが入国したが、追放されたのはＢＢＣだけだった。

すると日本のテレビと新聞は、北朝鮮の気に入られるような報道しかしていない事になります。

これも「改革解放」していた中国がやっていた手口で、中国を理想の国と賞賛するマスコミだけに取材を許可していた。

意外な事に当時中国のお気に入りだったのは、「シルクロード」のＮＨＫと「西遊記」の日本テレビでした。

核保有国として傲慢に振舞い、欧米がそれを認めた事で中国が発展したのは、紛れも無い事実です。

欧米と日本は小さな危機を避けて先送りする事で、問題を極限まで巨大化させたのだと言える。