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日本の出生率が上昇傾向も 貧困で結婚を諦める人が多い

欧州平均の出生率は日本より低い国が多い
fertility2
https://libraryeuroparl.files.wordpress.com/2013/05/fertility2.png?w=594

日本の出生率が21年ぶりに1.45を超え、上昇傾向にあるのが確認されました。

一方で収入の低さや不安定な雇用で結婚を諦めた人が多く、出生率が中々上がらない。

日本の出生率が向上

厚生労働省は5月23日に、2015年の出生率が1.46だったと発表しました。

2014年は9年ぶりに下がったが、15年は0.04上昇して、21年ぶりに1.45を超えました。

21年前は1994年で、日本の衰退のターニングポイントになった阪神大震災よりも前だった。



出生率は合計特殊出生率で表され、現実の出生率とはかなりのズレが生じます。

合計特殊出生率では各年齢の女性の出生率を平均化するので、例えば30歳の女性が子供を多く生んでも、出生率は上がりません。

全部の年代の女性の出生率が上昇して初めて、合計特殊出生率が上昇します。

この結果、一度下がり始めた合計特殊出生率は、何十年も連続して下がり、逆の場合は上がり続ける傾向があります。

日本の出生率は最近まで下がり続けたので、多くの年代の女性の出生率は低いままで、若い女性が多く生んでもすぐには上がりません。

逆に言えば、短期的な傾向はつかめないが、長期的な傾向を表しています。

最近の傾向として女性の結婚年齢が遅く、30代の出産が非常に多くなっています。

出生数も5年ぶりに増え、批判された「子供手当て」や子育て支援は一定の効果を上げたと見られています。

出生率が1.5以下で止まっている大きな理由が、結婚しない人が増えていると指摘されています。

少子化は貧困問題

意外な事に、結婚した女性が生涯に子供を産む出生率は、最近増えていて、未婚女性が出生率を下げています。

政府の収入と未婚率のデータを見ると一目瞭然で、収入の低い人が結婚をしていません。

例えば年収1000万円の男性の95%が結婚していますが、年収200万円では60%しか結婚していません。

女性は逆に年収1000万では60%が結婚し、年収200万では90%が結婚していました。(総務省『就業構造基本調査』2012)

この調査は正社員のみらしいが、特に男性が低収入のため、結婚を諦めているのが、はっきりと現れています。

実際結婚して女性が子育てするには、男性の年収が400万円は必要だが、非正規を含む男性の平均年収は300万円に過ぎません。

女性が働くと収入は増えますが、保育園にもお金が掛かり、しかも待機児童になっている場合が多い。

ひとつ間違えたら男性が非正規で年収200万、女性は子育てしかがらパートで働いたとしても、簡単に貧困家庭になります。

このように結婚や子育てに二の足を踏む場合が多く、低賃金や非正規が日本の長期衰退の原因になっています。

低賃金と非正規問題が解決しない限り、日本の出生率が2.0を超える事は絶対にないでしょう。

2015年の日本の出生率1.46はどういう位置づけかというと、実は先進国でも高い方の出生率です。

中国国家統計局によれば2014年の出生率は1.4人で、2015年は出生数が32万人減少したので、もっと低下したと考えられます。

低出生率は世界的な傾向

東アジアの韓国は1.25、台湾は約1.0、香港1.09、マカオ0.92、シンガポール1.24、ロシア1.6とほとんどが日本より低い。

東南アジアの出生率もタイ1.4、ベトナム1.8など2.0を下回る国が出て来ています。

欧州はどうかというと、EU加盟国平均で1.5人という所で、出生率2.0を超えているのはフランスだけです。

日本の議論では「移民によってフランスの出生率が増えた」というが、それではフランス以外の国で、出生率が減ったのを説明できません。

ドイツ1.36、スペイン1.36、イタリア1.40、ポーランド1.30など多くの国は1.5以下です。

イギリス1.96、フランス2.01、北欧は1.9前後とこの辺の国は高いが、移民ではなく福祉政策の成果と考えられます。

コメント

  1. 団塊 より:

    (貧困化)
    累進課税(年間給与1億円も2000万円も税金を納めた後は同じ1860万円)を数十年前に廃止した。→何億円もの給料は減税それも極端な減税。普通の給料は増税。
    そして、派遣法(看護府、調理人、お手伝いさんだけOKだった)を改正し、なんでも派遣OKにした。
    ーーーー
    不適切な表現とかで発信できないので (ry

  2. 通りすがり より:

    派遣制度のおかげで正社員のみの雇用だと経営が傾く運営力が低い会社が量産されましたからねぇ。でこういう会社は利益を上げるためにぎりぎりを攻めて行くので徐々に経済を圧迫して法定を守ってるだけでホワイト企業と呼ばれる時代になってしまいましたし(本来なら法定を守るのは最低基準で更に何らかの+αがある会社のみがホワイトと呼べるべきでしょうが)

  3. ナカソネ より:

    ※2番 ×マツオ ○ナカソネ

  4. ナカソネ より:

    有権者の歪な年齢構造が大問題!40代の有権者数さえ70の半分とか。低年金高齢者に3万円ずつ配って合計3兆円。因みに第一子誕生に1000万円配れば毎年5万人出生数増える試算もあり。3年で15万人増える。→関連内需拡大→国内投資拡大 ・・なりませんか?たった間5兆円必要です

  5. マツオ より:

    私はバブルの東京に出てすぐ結婚。地方大学の文系出身なのにシシテムエンジニアに採用された。 とにかく数が足りなかった。今ITが足りないのと同じか?バブル崩壊で。郷里に家族でもどり、一男一女もうけた。地方も厳しかったが何だかんだ逃げ場があった。子供達はそこそこ充実した人生送ってると思う。子供達は何とか結婚した。しかも地元で。地方はGDPでは計り知れない共助や自治体の金のかからない協力なんかでも助けて貰っていることをを学んだ。高額医療費の保険適用の綜合病院もいくつもあります。うちの県でも出生率全国 第二位になりました。しかし我が子は2人とも結婚してません・仕事はしてるのだかが・
    いろいろ問題はあるが
    まだまだ日本の地方は負けていません。これをぶっ壊すグローバル政策反対。

  6. 通りすがり より:

    頓珍漢な政策や見解を見ていると、
    政策に関わるような人達が平均的な一般庶民の生活を知っているのかが疑わしいです。
    20歳そこそこの国家試験の結果と学歴でポストが決まる官僚制度…しかも2年くらいで配置換えでしたっけ?これで長期的な視野なんて持てるわけがないです。
    そのうえ世襲やタレント議員ばかりの政界……
    年功序列のなごりか、影響力のある議員は●●年代の思考回路。
    私が言うのもおこがましいですが、リアルな社会を知っている方や、一般的な社会人経験のある官僚も政治家もいなさそうです…。
    20代後半の私から見ても将来の日本が不安です。
    少し下の世代を見るだけでも教育の劣化を感じてしまうので、さらに不安です。
    私の世代は温く緩く育ちすぎて、疑問をもつ、声をあげようにもどうしていいか分からない=結局何もやらない。
    自分に直接関係する事や、仕事や学業以外で政治に興味や問題意識をもつ=ちょっと変な子、そんな雰囲気があります。
    自分が投票した人がどんな人か知らない、投票所で知ってる名前に入れる、選挙に行っている人ですらそんな状態ですし。
    ネットの利点は大きいですが、安易に情報が手に入り、表層だけで満足、真偽を確かめるよりも自分にとって耳障りがよければそれでいい。
    「論破」なんて言葉が流行って?薄っぺらい優越感に浸るとか……おばあちゃん子だったからか、日本人の劣化を感じる今日この頃です。
    根本的な制度の見直しや問題意識をもって意見を言えるだけの教育をなんとかしないといけないのではないかと思うのですが……どうなんでしょう。

  7. 名無しさん より:

    日本の場合、90年代後半から00年代初頭は若者にとっては本当に滅茶苦茶な時代でした
    凄まじい新自由主義の嵐で若者の生活はひとたまりもなく破壊されてしまった
    あの時代に比べれば、今はマシになってる
    当時定職に付けなかった人は今も同じような待遇で、傷跡は非常に大きい物がありますが

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