ヘリコプターで金を撒けば景気は良くなると言った、バーナンキ前FRB議長
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引用:http://www.bullnotbull.com/gallery/images/g-helicopter-big.jpg


世界で唯一好調だった米経済も雇用不安が表面化し、FRBは6月の利上げを見送りました。

それどころかイエレン議長は「ヘリコプターマネーを検討する」と発言し、最終兵器を取り出して見せた。


今年はFRB利上げなし?

米FRB(中央銀行)は15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金利の据え置きを決めました。

半月前の予測では利上げが大勢を占めていて、2015年12月に続く2度目の利上げをすると見られていました。

だが6月1週目の金曜に発表された雇用統計が予想外に悪化し、利上げは見送られるという予想に変わっていました。

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さらに6月後半に行われるイギリスのEU離脱国民投票が経済に悪影響を与えるという見方も強まっています。

イエレン議長はイギリスの国民投票が、追加利上げを見送りに影響を与えたと語っていました。

去年から半年間利上げが見送られ、今後も米経済指標が悪化すれば見送りが続くでしょう。


去年末には米経済は力強い回復が予想され、2016年に段階的な利上げが予想されていました。

利上げによってドル高になり、強いドルと強いNY市場が米経済を支える筈だった。

一方アメリカが金融緩和でばら撒いた資金は利上げで回収され、世界のバブル経済は収束に向う。


2015年から2016年に掛けて中国株や人民元が急落したのは、利上げによって米資本が中国から引き上げるという予測に基づいていた。

利上げは米国債の金利を上げることなので、リスクを犯して中国に投資するより、投資家は米国債を買います。

だがアメリカ経済の悪化や欧州情勢の先行き不透明感によって、今年はもう利上げが行われない可能性すら出てきた。



米国がヘリコプターマネー検討


イエレン議長はFOMC会見で「場合によってはヘリコプターマネーの実施を検討する」という発言を行いました。

ヘリコプターマネーは政府が発行する国債を中央銀行が買い取って公共事業を行う事で、実施を巡って議論になっている。

通常は国債を民間市場で販売するが、政府と中央銀行だけの取り引きなので、市場に悪影響を与えないとされています。


1991年のバブル崩壊で日本には需要がなくなり、いくら金利を下げてもお金の借り手が居なくなりました。

マイナス金利にしてもお金を借りる企業がないので、日本の実質経済成長はマイナスのままです。

欧米は日本の状況を見て「日本病」と言って笑っていたが、欧州が日本病になり、次いでアメリカも日本病になった。


消費市場が飽和して消費者は買い物せず、企業は新たな投資をせず、政府は借金が膨らんで公共事業をしない。

誰も消費や投資をしないのでお金の需要が無くなってデフレ、つまり物価が下がり経済はマイナス成長になっています。

こんな状態で金利を下げたりお金を市場に撒いても無駄で、政府が公共事業でお金を使うしか出口はありません。


アメリカはまだプラス成長だが、近い将来日欧と同じく、マイナス物価、マイナス成長になるでしょう。

日本の公的債務はGDP比200%だが、欧州もアメリカも、公的債務は200%以上あります。

日本は借金を認め、欧米は隠しているというだけで、アメリカには推定5000兆円の公的債務があると言われています。


先進国はどこでも拡大しきった公的債務によって、新たな借金ができなくなっていて、これがマイナス成長の原因です。

だから中央銀行に直接借金をして、返済は「マイナス金利」でチャラにしようという考え方です。

例えば通常の国債はプラス金利、中央銀行の国債はマイナス金利にすれば、年月が経てば借金は勝手に減少します。


中央銀行の損失は民間銀行から少しずつ、手数料を掠め取って補充すれば良いでしょう。