キャメロンが首相になった理由は「イケメンだから」で女性から絶大な支持を受けた。
そんな理由で投票すると、こういう目に遭う。
引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-0c-13/signoresabu/folder/1209423/69/35956369/img_4
イギリスの前首相キャメロンは多くの負の遺産を残し、イギリスの苦境の原因を作ってしまった。
イギリスの鳩山が残したもの
2016年7月までイギリスの首相だったキャメロン首相は、様々な点で日本の鳩山首相に似ていた。
中国好きで知られ、中国が数年でアメリカを抜いて唯一の超大国になる、と本気で信じていました。
アメリカは衰退して3流国になるといって斬り捨てたのも同じでした。
鳩山首相は2009年に就任したとき、「日本国を廃止して中国と統合しよう」と東アジア共同体を呼びかけました。
まずは円を廃止するから日中で統一通貨にしようと呼びかけたが、余りの狂いっぷりに中国の方が恐れをなして断られた。
もし鳩山首相がもっとまともな人間で、中国が協議に応じていたら、今ごろ「日本国」は廃止されていたかも知れません。
図らずも日本人は精神に異常をきたした鳩山を選んだ事で、偶然にも国難を避けることができました。
不幸にも鳩山よりまともで、少し常識も持っているキャメロンを首相にしたせいで、イギリスはかなり不味い事になりました。
キャメロンは中国に心から心酔していて、中国が望むままにアメリカとの同盟を解消しようとしました。
2015年3月、イギリスは中国が創設するAIIBアジアインフラ投資銀行に参加を表明したが、何ヶ月も前からアメリカは反対を表明していた。
アメリカ側は「アメリカを取るか中国を取るか」と迫り、「中国につくなら米英関係はこれまで」と最後通告したとされている。
キャメロンはこれに対して「アメリカは中国に抜かれて衰退するから、英米同盟も不要になる」などと英国民に説明していた。
鳩山は言っている意味を誰も理解できなかったが、キャメロンはちゃんとした言葉を喋れた分、最悪だった。
英米同盟に修復困難な亀裂
イギリスのAIIB加盟によって絶縁状を叩きつけられたアメリカは、以降日本に接近し、安倍首相を米両院議会に招待したりしました。
アジア重視を打ち出しているのも、逆に言えば欧州軽視であり、イギリスという同盟国との関係が冷え切っているのが影響している。
かつて西側陣営として結束を誇ったG7は、アメリカ陣営の日本、カナダと、中国陣営のイギリス、フランス、イタリア、ドイツに分かれた。
この状況を見てキャメロンはアメリカをあざ笑い、イギリスのマスコミは「ヨボヨボの老人(米国)を忠犬(日本)が守っている」と言っていた。
ところがである、2015年8月にチャイナショックが起き、中国株と人民元が暴落して、中国崩壊すら囁かれました。
翌2016年も正月明け初日から、中国株と人民元は大暴落し、アメリカを超えるとか超大国とかは、在り得ないのがはっきりした。
一方アメリカはやや減速したが、先進国で唯一経済成長し、世界経済を一人で支えて健在ぶりを示している。
中央銀行FRBは「景気が良すぎてインフレが心配だから、金利を上げよう」と言っているほどです。
だがキャメロンは中々目を醒まさず、中国と「戦略的パートナーシップ」を結んだり、シルクロード構想に参加しました。
2015年に習近平はイギリスを訪問したが、英王室ははっきりと「習近平とは会わない」と意思表示していた。
面会予定はなかったのだが習近平が「女王が会わないならイギリス訪問を中止する」とゴネた。
キャメロンは無理やりに王室を引っ張り出して習近平と会わせ、王族は会談の最中誰も笑わず拍手もしなかったと言われている。
ばかすぎて大好きな中国からも理解されなかった鳩山首相。
引用:http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kajika_eps/20130404/20130404230559.gif
キャメロンの置き土産
この時に習近平が手土産に持ってきたのが対英10兆円投資で、この中に中国製原発をイギリスに建設する事業があった。
原発は太陽光と違って「軍事施設」であり、国防と関係があるのだが、例によってキャメロンはアメリカやEUを一切無視した。
首相が変わったので計画は撤回される可能性が高いが、今後かなり揉めるでしょう。
キャメロンが最後に残した遺産がEU離脱で、国民投票実施を決めたときは残留が圧倒的多数だった。
だがパナマ文書が暴露され、キャメロンが祖父の時代から脱税して不正蓄財していたのが発覚し、世論が反キャメロンに傾いた。
キャメロンが憎いからキャメロンが訴えるEU残留も反対だという訳で、EU離脱が多数になりました。
イギリスが離脱を決めたらEU側は慰留するかと思いきや、独仏伊は「出て行け」の大合唱で追い出しに掛かっています。
3カ国とも、イギリスが出て行けばEU内の自国の地位か高まるので、本音ではイギリスを追い出したかったのです。
アメリカには絶縁状を送ってしまったし、EUからは出て行けと言われ、すがれるのは中国だけになった。
その中国も欧米と疎遠になって「価値が下がった」イギリスには、以前とは違う態度を取るでしょう。
中国はイギリスを安く買い叩くか、見下す筈で、今までのようにイギリスにとって有利な条件は出しません。
新政権がキャメロンの負の遺産を解決するのは、簡単ではないでしょう。