古書店がなくなり、古本は捨てられどんどん減っていく
引用:http://traveljugglr.com/wp-content/uploads/2014/07/jinbo-backpack2.jpg
ブックオフの赤字
本の買取販売をしているブックオフが赤字転落し、先行きも暗いと予想されている。
売上が減ったので家電を販売したりネットオークションに出品しているが、本質的な改善策ではない。
ネットの普及で本を買う人が減った上に、アマゾンやヤフオクの出品が簡単になり、本を売る人も減っている。
こうした傾向は全国的で、世界一を誇った東京神田の古本屋街も壊滅し、昔の店がどんどん潰れているという。
文字を記録する媒体がフロッピーやCDやDVDのうちは影響はなかったが、ネット上で完結するようになり、紙は主役でなくなった。
紙とかCDに記録しなくても、ネット上に存在していつでも読み書きできるなら、もう記録媒体が必要ない。
同じように壊滅したのが音楽販売業つまりレコード屋さんで、ネット上に存在するものを出し入れするので、記憶しなくて良くなった。
レコードやCD、紙の本は一定の市場が存在するが、昔を懐かしんだり、あえて所有したい人向けでもう主流ではない。
紙に印刷して本に閉じるスタイルが日本で主流になったのは、明治に西洋印刷と製本が伝わってからでした。
江戸以前にも閉じた本は存在したが、瓦版や浮世絵のように1枚の紙で表現するのが多かった。
昔の殿様が書いた長い手紙とかも、横長の1枚の紙に書いてクルクル巻いていた。
1枚ものの紙の時代が終わった時以上の大きな変化が「本」に起きていて、紙の本は無くなると言う人も居る。
古書業界の苦悩は続く
紙ではなく「キンドル」「電子ブック」のようなデバイスになるとも言われたが、もう一つ盛り上がっていない。
本を読むには「本」そのものがあれば良かったのに、電子デバイスが必要になるのは進化ではなく退化かも知れない。
それに紙の本は何百年でも保存できるが、電子書籍はボタンを押すと消えてしまう。
有名な本の内容が、気がついたら地球上の全てのデバイスやサーバーから消えていた、という事が起こりえる。
人気が無い、売れない本の情報を保存してもコストが掛かるから、誰も買わない情報はいつか消えるでしょう。
今までの出版社や書店のシステムが通用しないのは明らかで、崩壊と再構築は避けられない。
神田の古本屋街の役割りを果たしているのは今のところアマゾンとヤフオクで、確かにかなりの古書が出品されている。
ヤフオクの方が出品が自由なので、戦前の本やもっと古い本、怪しげな本なども多く売られている。
ネットの古本ビジネスが充実するほど、店舗の買取と販売は客を奪われるわけで、衰退に拍車が掛かっている。
ブックオフについてはネットが無い時代には他に買い取ってもらう店はなかったので、法外な安値で買っていた。
ある時2000円以上する投資の本を買い、読み終わったので売りに行ったら買い取り価格は10円だった
後で見に行ったらブックオフは10円で買った本を1000円以上で販売していた。
音楽と古本は媒体がなくなれば消える
これでは良い本を持っている人ほど、ブックオフに売らなくなるのはしょうがない。
買い取り価格と店での販売価格に5倍から100倍もの差があるので、客は目に見えてボラれていると感じる。
中古品の買取なんてのはボッタクルに決まっているが、大抵は客にそう感じさせないようにしている。
買い取って別の店で売るとか、客に販売価格が分かりにくくするとか、何か偽装するものだが、古本は買った店でそのまま売るので、店の儲けが丸分かりになっている。
ブックオフで買い取ってヤフオクで販売するサービスも行っているが、その為に人手が増えて、また赤字を増やしているという。
ネット上のデータとしてしか本が存在しなくなったら、ある日気づいたら消えていたという事が必ず起きるでしょう。
物体としての音楽や文字媒体の市場を、何かの形で残さないと文化の保存は難しい。
例えば先日VHSから国内メーカーが全て撤退したが、テープが残っていても内容を再生できなくなります。
一方でアナログレコードは機械や針がまだ販売されているので再生可能です。
電子デバイスとかデジタル媒体とかは、そんな風にある日規格が変更されて、全部読めなくなり、聞けなくなる場合もある。