国連を脱退して中国と同盟国になると発言した大統領。
引用:http://lpt.c.yimg.jp/amd/20160821-00000060-nnn-000-thumb.jpg
フィリピン大統領と国連が対立
フィリピンのドゥテルテ大統領が国連脱退に言及して話題になっています。
大統領は5月9日に就任して以来、犯罪組織撲滅を理由に、法的手続きをとらずに処刑してきた。
その人数は900人に達しているが、大統領は政府や警察は関与していないと発言している。
8月19日に大統領は記者会見を開き、犯罪組織によって犠牲になった人たちの事も考慮する必要があると語った。
これに先立つ8月2日、国際人権団体など300団体が国連機関に対して、フィリピンで違法な粛清が行われていると告発した。
フィリピン警察は上院議会の公聴会で、合計1300人を司法手続きを経ずに処刑したと証言した。
ドゥテルテ大統領は「たった1000人だ、彼らのためにもっと多くの人たちが犠牲になった」などと反論していた。
潘基文事務総長は6月8日、「超法規的処刑を非難する」としてドゥテルテ大統領を名指しで批判した。
潘基文は「大統領はジャーナリストを処刑しているが、犯人を野放しにしている」などと発言した。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8月18日、「超法規的処刑から国民を守るよう要請する」という声明を発表した。
声明は国連特別報告者のアグネス・カラマード氏の報告を元にしていると考えられている。
ドゥテルテ大統領はカラマード氏がフィリピンの現実を知らないと言い、自分でフィリピンに来るべきだと言っています。
笑う中国
ドゥテルテ大統領はさらに「国連から脱退して中国と新しい組織を作る」とも発言した。
大統領はダバオ市長時代から中国に親密な発言が多く、政治資金を中国に出して貰ったなどの黒い噂がある。
国連特別報告者は人権理事会から選ばれているが、選挙で選ばれるのではなく理事が任命している。
理事を任命しているのは実質的に国連事務総長なので、実質的に特別報告者は潘基文事務総長が決めている。
潘基文事務総長が就任して以来、国連の特別報告者が日本に対して悪意ある報告を連発しているのは、偶然ではない。
潘基文事務総長は韓国の次期大統領選への出馬を表明しており、中国と親しい関係を保っている。
潘基文事務総長はフィリピンを名指しで非難したのは、フィリピンが中国を提訴した仲裁裁判の決定が出される前だった。
これら一連の出来事からは、南シナ海問題に関して、潘基文事務総長は中国を支援するためにフィリピンに圧力を加えているとも取れる。
案の定欧米メディアから批判されたフィリピン大統領は「国連を脱退して中国と組む」と発言した。
日米とフィリピンの間を引き裂きたかった中国にとっては、嬉しくて笑いが止まらないでしょう。
ドゥテルテ大統領はダバオ市長時代から私兵(自分の軍隊)を率いて犯罪組織を襲撃したり、政敵を襲ったりしていた。
市長時代にも1000人以上を処刑していて、ダバオの治安は良くなり、景気も良くなりました。
暴言ヒーロー
下院議員選挙に立候補し当選した経験があるが、国レベルの政治の経験はありませんでした。
市長なら自分の軍隊を率いてギャングや対立候補を襲撃しても国内問題だったが、国となると外国との交渉もしなくてはならない。
治安維持や政敵粛清のために多くの人を処刑した国は多く、例えば中国や北朝鮮、トルコなどは現在もしています。
だがそれらの国は一応、見せ掛けだけの裁判をやったり、合法を装った手続きを踏んでいます。
アメリカでは報道されているように、警察官が無抵抗な市民を連日銃撃して問題になっているが、法律上合法にしてあります。
ドゥテルテ大統領は国際社会の経験がなかったので、こうした事も知らなかったようです。