この件ではファンを装った婦人警官に、チケットを売った男が逮捕された
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チケット転売のしくみ
音楽関係企業からなる4団体は8月22日、チケットの高額転売に反対する共同声明を発表しました。
共同声明には116組の国内有名ミュージシャンと、フジロックなど24の国内音楽イベントも参加しています。
チケット転売は以前から問題になっていたが、音楽業界が最近槍玉に挙げるようになったのは、CDの売上が減少したからだった。
最近の音楽業界はAKB48に見られるようにCD売上では食っていけず、イベントを多用してファンにお金を使わせている。
レコードやCDの売上が半減し、逆にライブなどのイベント入場者は倍増していて、一見埋め合わせができたように見える。
だがレコード会社やミュージシャンの売上は確実に減少しているのが現実らしい。
チケット転売の何が問題かというと、窓口で売り出したチケットを転売屋が買ってしまうため、ファンは直接買う事ができない。
人気イベントは発売と同時に売り切れるので、どこかで転売されているのを買うしかない。
転売されるチケットを買うには当然、転売屋の利益が加算されて元の値段より高くなっています。
もっとも不人気イベントでは、当てが外れて売り出し価格より低い値段で転売されている場合もある。
音楽業界やミュージシャンにとって問題になるのは、例えば4000円という値段でチケットを売り出したとしても、ファンは5000円で買う事になる。
音楽業界は転売屋に1000円取られた事になり、レコード会社の売上が、計算上減少するのです。
転売は違法なのか合法か
なら最初から6000円で売り出せば良いのではないかと思うが、するとファンに渡るときは7000円になり、高すぎて敬遠する人も出てくる。
するとチケットが売れ残ってしまったり、ファン離れに繋がる場合もあります。
このように転売屋は音楽業界にとって、自分の利益を奪う存在なのだが、イベントを盛り上げているのも事実です。
「XXXXのライブチケットが○○万円に高騰!」というニュースが時々流れますが、資本主義の原理で人気チケットは高騰し、さらに人気を盛り上げます。
ところで日本ではチケットの転売は「ダフ行為」と呼ばれて禁止されているが、某オークションでは堂々と販売されています。
警察は捕まえる気が無いようだが、どうして違法なのに堂々と販売されているのでしょうか。
結論から言うとチケットの転売は罪にならず、堂々と販売して良い。
ただし転売するためにチケットを購入すると「転売を目的とした購入」にあたるのでダフ行為で逮捕されます。
転売そのものは罪ではないが、転売目的の購入が罪なのです。
ではどうやって転売目的の購入を特定するかというと、これがとても難しいので、自由放任状態になっています。
ライブチケットを10枚買ってネットで転売したとしても、それが最初から転売目的だったとは証明できません。
例えば2014年に宝塚のチケットを10年間で3198回転売した人が逮捕されていました。
転売で逮捕される例
2005年9月にはJ事務所の人気タレントのチケットを124枚購入し、4倍で転売して約335万円の利益を上げた人が逮捕されています。
このように繰り返し多くの転売をこなした人や、よほど高額でプレミアチケットを転売しないと「転売目的の購入」とは証明出来ないようです。
だからといって合法でもないので、転売目的の購入はいつ捕まって処罰されても文句は言えません。
またライブ会場の近くで「チケットありまーす」などと声を出している人が昔は居たが、これはモロに禁止行為です。
2015年5月にはJ系アイドルのライブ会場近くで、私服で警戒中の婦人警官に「チケットあるよー」と声を掛けて売った転売屋が逮捕されています。
逆にライブ会場の周辺で「チケット買います」と看板を持っているファンも居るが、自分で入場する為なら合法です。