高齢者ほど感覚が衰えて、自分の運転が上手くなったと錯覚している
引用:http://livedoor.blogimg.jp/qmanews/imgs/3/b/3b67fadb.jpg
高齢者の自己評価が危ない
60代から80代の高齢ドライバーによる事故が報道され、しかも重大事故である場合が多い。
警察の対応は自主的に免許証の返納を求めるだけだったが、70歳以上の免許更新に適性検査を実施するようになった
ところが高齢ドライバー自身は運転が衰えていると自覚しておらず、むしろ年を取るほど運転が上手くなっていると考えていた。
2008年のデータだが盛岡市の調査で最も運転に自信があると答えたのは80代の63%で、次は70代の55%、次が60代の53%だった。
2014年のNHK調査ではもっと極端で、「事故を回避する自信があるか」という質問で70歳以上の平均では50%を超えました。
反対に最も自信がないのは30代の10%程度で40代も10%台なのに、年齢が上がると上昇し、60代から急激に上昇していました。
NHKではこうなる分析もしていて、高齢者は交通規則より自分の経験を重視し、「今までこれで事故は起きなかったので、これからも起きないと考える」としている。
今まで一時停止しなくても大丈夫だったから、一時停止しなくても良いような「マイルール」を勝手に作る傾向があった。
実際高齢者ほど一時停止しないドライバーが多く、80歳以上ではほとんど一時停止しないと言われている。(完全に停止せず様子を見ながらずるずると前に出ている)
そういえば大きな交差点の手前で停止せず、ノロノロと真ん中まで出て、クラクションを鳴らされてから立ち往生している高齢者は良く見かけます。
しかも自分が危険な状況になっているのを察知できず、交差する通行車がギリギリでかすめていくのに、ニコニコ笑っている高齢者も居る。
日本では高齢運転者の多くが男性だが、年を取ると頑固になり自分をごり押しする人も居て、危険なのに「自分は正しい」と思い込むことがある。
若い頃より運転が上手くなった高齢者
コンビニやスーパーでちょっとした事に激怒する激怒おじさんが居るが、車を運転しながらそうなってしまうのは危ない。
決め付けや思い込み以外に、物理的に目が見えなくなり反応速度が遅くなっているが、相対的なものなので本人は気がつかない。
さっきのNHKでは70代の運転者は20代の運転車より、対向車を確認してから曲がり出すまで0.7秒の差があり、この時間に対向車は12m接近していた。
若者と高齢者が対向車を同時に見つけたとして、若者は50m離れた位置で曲がり始めるのに、高齢者は38m地点で曲がり始め、しかも遅いので対向車が減速しないと衝突します。
しかも若者は「もっと余裕をもって曲がったほうが良かった」と気がつくが、高齢者は相手がブレーキを踏んで衝突を避けたのに気づきません。
結果高齢者のほうが危険に気づかないので、「自分は若い頃より運転が上手くなったな」と考える。
視野(視角)が狭く同時に多くの物を認識できないのも特徴で、これが最も影響するのは交差点で、左右の遠くの車両と横断する歩行者を同時に見なくてはならない。
しかも遠くの自動車は高速で、足元の見えない場所には子供が歩いているというような状況では、目で見ても脳は認識できない状態になっています。
こういう時も高齢者は、そもそも認識していないので危険だと感じることもなく、スムーズに通過できた事に満足します。
これらを総合すると事故防止を高齢者の自主性とか努力に期待するのは、まったく間違っていると言わざるをえないでしょう。
危険を認識できなくなっているので、自主的な免許の返納ってのもあまり期待はできません。