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日本の宇宙ステーション補給機HTV 連続成功 米ロの失敗で存在感

宇宙ステーションにドッキングしたHTV6号機
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引用:http://blogs.nasa.gov/spacestation/wp-content/uploads/sites/240/2016/12/blog_iss026e033210.jpg

日本だけが宇宙ステーション物資搬送に成功

2016年12月9日に種子島宇宙センター発射場から、国際宇宙ステーション向け物資を搭載したH2Bロケット6号機が打ち上げられました。

12月14日未明に宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機(HTV6)が国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功しました。

日本は6回連続で輸送に成功しているが、アメリカとロシアは続けて失敗していて、その差は最近際立ってきています。



アメリカは2015年6月に民間宇宙企業スペースXの「ファルコン9」NASAからの委託で打ち上げられたが失敗しました。

ファルコン9は1段目ロケットの再利用する野心的なロケットだが、3回連続で失敗し、2016年9月の事故で4回目の失敗だった。

2014年10月にNASAはオービタル・サイエンシズ社に業務委託したが、やはり打ち上げに失敗していました。

民間宇宙会社はNASAの宇宙予算が非効率だという指摘を受けて、NASAの予算で技術移転する形で始まり、大きな期待が掛けられている。

打ち上げ費用が数分の一になるとか、インターネットのように爆発的に宇宙産業が発展すると言われているが、現状では信頼性が低い。

米国最大の宇宙企業がスペースXだが、打ち上げに失敗する確率はNASAやJAXAの10倍以上といったところで、どうしてNASAが委託を続けるのかが分からない。

宇宙の民営化はオバマ政権の目玉政策の一つで、オバマの任期中は絶対に撤回してはならないという指示でも出ているのかも知れません。

ロシアの場合はもっと酷い状態になっていて、2016年12月1日に無人補給船「プログレスMS-04」が大気圏で焼失したが、これで何度目だったか誰も覚えていない。

2015年4月28日にはプログレス補給船(59P)がソユーズ2.1Aロケットで打ち上げられたが、制御不能で宇宙に漂流した。

ロシア宇宙技術の凋落

2015年5月16日には補給機ではないが「プロトンM」の打ち上げが失敗し、ロシアの宇宙技術の低下が懸念されています。

ロシアの主力宇宙ロケット「ソユーズ」は1961年にガガーリン少尉(当時)が人類初の宇宙飛行をしたのがスプートニクロケットで、改良型がボストーク、さらに改良型がソユーズです。

説明では1段目(最も下)のロケットエンジンはスプートニク、ボストーク、ソユーズと受け継がれた「RD-107」エンジンで1957年から使用されています。

「RD-107」エンジンの原型はR型、G型ロケットで、1945年にソ連軍がベルリンを占領したときに、ドイツ人技術者を拉致して「V2ロケット」を元に開発させました。

最初はドイツ人技術者が開発したが、ソ連技術者が引き継いでソユーズに発展させたという、70年ものの骨董品のようなロケットです。

共産主義は「量」を最大限追求するが「品質・性能」という概念が無いので、このように一度開発すると進歩が停止することがあります。

ソユーズロケットはアメリカまで核弾頭を運べたし、宇宙に人を運べたので、共産主義の考え方では目的を達成したのであり、モデルチェンジで無駄な労力を消耗するのは悪です。

「テレビがちゃんと映るのに、なんで薄くする必要がある?」というのが資本論の考え方で、55年間同じエンジンを使っています。

さすがに改良はしているし、まさか真空管を搭載してはいないが、日米欧の宇宙ロケットと同じものと考えてはいけない。

米ロがもたつき日中欧が存在増す

アメリカが宇宙民営化でもたついて、ソ連伝統の宇宙技術は衰えていたとなると、新興勢力にはチャンスであり日本も例外ではない。

宇宙ステーションに失敗無く物資を届けているのは日本のHTV(こうのとり)だけで、欧州は2015年で撤退している。

中国は独自の宇宙ステーションを建設するとしているが、昔の「偉大なるソビエト連邦」に段々と似てきた。

日本は2020年に独自の月面探査機を打ち上げる計画を進めていて、2030年には月面基地を建設する構想を持っている。

アメリカは月への有人飛行を達成しているので次は火星を目指していて、2030年代に実現したいようだが現実には困難でしょう。

火星有人探査は1980年代から提唱されていたが、次々に先送りされて今は2030年代後半になり、それも具体的名計画ではありません。

ロシアや欧州や中国も火星有人探査を「いつでもできる」などと言っているが、「いつでも宿題をできる」という子供は大体やりません。

人間一人か二人を火星に立たせる為に数兆円必要で、実現してもそれ自体にはなんの意味も効果もありません。

火星を歩くよりは月面に天文台や研究室でも作ったほうが有意義でしょう。

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