株の買い手は日銀で、日銀が買わなかったら2016年の株価は大幅マイナスだった
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日銀バブルか日銀ロケットか

日銀は2016年に4兆3千億円の上場投資信託(ETF)を購入して最大の買い手になり、日本市場を一人で買い支えた。

日銀は2015年にもETFを3兆円購入し、2016年はさらに購入額を4割増やしました。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など信託銀行も3兆5千億円を買い越し、政府系の購入は8兆円近くに達している。

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従来日本株取引の主役だった外国人投資家は、現物と先物で2兆8000億円を売り越した。

国内個人投資家も2兆5000億円を売り越して、日本人と外人の個人で5兆円以上を売った。

国内企業は企業防衛のため自社株買いを進め、4兆9000億円を買い越して株価上昇に貢献した。


日銀、GPIF、自社株買いの合計では12兆円以上の強力な買い越しがあり、これが2016年の強気相場を支えました。

日銀や年金によるETF購入は、市場原理を歪め流動性を損ない、株価下落を招くという否定論者がいました。

「日本国債破綻」や「年金崩壊」を唱えているのと同じ連中だが、株価が上昇していることで、彼らの主張が間違っていたのが証明された。


もし来年もこのペースで買い越しを続けるなら株価は上昇するが、日銀やGPIFが買うのを止めたら相場は崩壊しかねない。

政府や日銀が永遠に買い続けるのは不可能で、いつかは出口に向かうが、それはもう何年か先だと見られている。

政府日銀の目論見では、ETF巨額買い入れによって日本経済のロケットに点火し、2段目以降は自力で上昇して欲しいと考えている。



日銀は国債も爆買い

1段目のロケットである日銀やGPIFの出力は大きいが、永遠に燃料が続かないのも事実です。

日本株以外にも日銀が「爆買い」しているものがあり、それは日本国債で、今や国債の3割以上を日銀が保有している。

日銀が保有する国債は償還されると同額の国債を市場から購入しているので、政府は実質的に金利を負担しなくて済んでいる。


だが日本政府の借金を日銀が肩代わりしているので、これもいつまでも続けることは出来ないという議論が出ている。

政府は国債を発行するが、発行価格を上回る高値で必ず日銀が買い取るので、ゼロ金利でもマイナス金利でも購入者は差額を稼げます。

日銀は本来の価値より高い値段で買い取っているので、徐々に損失が膨らんで10兆円に達しているといわれている。


日銀が「オーバー・パー」(額面を上回る価格)で長期国債を購入するので、買い取れば買い取るほど損失が膨らんでいる。

例えば10兆2千億円で買い取った国債の満期時の価値は10兆円しかないので。少しずつ損をしていきます。

国債は保有していればノーリスクで国が買い取ってくれるので、保有している人は市場価値より高い値段でなければ日銀に売りません。


保有する国債額は2016年8月時点で330兆円、含み損は10兆円に達していて、この分は日銀以外の国債保有者が利益を得ている。

日銀はマイナス金利政策を取っているが、金利が下がると国債の時価が上がるので、満期を待たずに売却して大きな利益を得る。

例えば80万円で買った国債が10年後の満期に100万円で召還されるとして、日銀が102万円ですぐ買い取ってくれるなら、皆喜んで売ります。



日銀の国債保有が4割に達する

これが最近の日本国債バブルで、「日本国債は危ない」などと言っておいて、裏では日本国債を売買して大儲けしていました。

本来年率1%程度の利回りしかない日本国債が、日銀が買い取ってマイナス金利にしていることで、年に何割も儲かったりするのです。

日銀の国債大量買取の結果、日銀のバランスシートの毀損、国債暴落、金利が急上昇し、インフレが進み1ドル1000円になると言っていた経済学者がいました。


だが日銀のETF買い取りと同じで、こちらも何もおきていないので、また日銀と黒田総裁の正しさが証明された格好になっている。

この手の主張をするのは朝日新聞の編集委員とか、東大教授とか、あるいは日本赤軍の生き残りとだいたい決まっている。

ともあれ日本国債を買って日銀に転売するだけで、金の成る木のように増えていくのはおかしいので、いつかは終わるでしょう。


日銀は9月に「量」から「金利」へと政策転換を発表していて、もうこれ以上国債を大量には買い進めないと受け取れる。

12月19日の発表では日銀が保有する国債残高は413兆円と、全体の37.9%を占めてて、12月末には40%に達しているでしょう。

日本政府は50年債や永久債(償還しなくて良い)の発行を検討し、日銀の直接買い取りを検討しているという報道も夏ごろにはあった。


日銀が直接国債を買い取れば、差額を負担して市場から調達する必要がなくなり、日銀のバランスシート悪化は止める事ができる。

今のままの制度では早ければ2017年には新たな国債買取は困難になり、制度の改正が行われるかもしれない。