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増える郊外の限界ニュータウン

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森に囲まれた多摩ニュータウンは景色は良いが不便
inagib3
引用:K.K.Theater: http://kingkurofune.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/08/06/inagib3.jpg

郊外の限界集落

かつて農業が盛んだった頃に栄えた山里や農村から住人が消え、維持するのが難しくなった限界集落が増加しています。

原因は農業衰退や都市への移住、はっきり言えば農村では金を稼げないので、人々は稼げる場所に移住しています。

そして今、東京オリンピック前後からバブル期に開かれた郊外のニュータウンから、人々が出て行っています。

ニュータウンは鉄筋コンクリートの建物が立ち並び、昭和中期の日本の木造建築と比べて、近代的で西洋的でした。

なにしろ当時の日本ではまだ「汲み取りトイレ」が普通で地方には藁葺き屋根もあったから、未来の住宅として大人気だった。

20代や30代の夫婦が住宅ローンを組んでニュータウンでマイホームを買い、2人か3人の子供を作って暮らしました。

ニュータウンがある場所は奥多摩や千里など就業地域から離れているので、子供たちは団地に残らず都会に出て行きました。

こうして30年か40年経った郊外のニュータウンは高齢者ばかりになり、限界集落のようになるのではないかと言われています。

限界集落より恵まれているのは入居率が下がっても多くの住民が住んでいることで、買い物やインフラなどはすぐに無くなる事は無い。

建物が少なく住人が少ない郊外のニュータウンや団地は、商売が成り立たなくなるとスーパー、コンビニなどの店舗は撤退してしまいます。

マンションを購入した親世代が住んでいるうちは良いとして、問題は子供世代になった時で、築40年経ったマンションには住みたくないでしょう。

もう物件としての価値は償却したが建物は存在している状態で、日本では古いマンションの価値を認めないので、幽霊マンションになりやすい。

欧米では築50年以上でも改修して価値を維持している例が多いのに、残念なことです。

日本のマンションは耐震対策で異様に頑丈に出来ているのだが、建てっぱなしなので40年もすると完全なボロ物件になってしまう。

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ニュータウンに若者は集まるか

ニュータウンの多くは丘陵地や斜面だった場所、山の麓にあり、余った公有地を造成したのでこうなったと言われています。

どれも「微妙な場所」にあり、なおかつ坂が多いので、別な棟に移動したり買い物や公園に行くにも、坂を上らなくてはならない場合が多い。

高齢者が住むには不向きな場所が多いのに、住人が高齢化しているという問題があります。

昭和40年代から50年代まではエレベーターがついていない建物が多く、スーパーなど生活に必要な施設の多くは、団地の外側にあります。

ニュータウンの中を移動するにも大変なので、外に出て用事を足すのはもっと大変で、徒歩では非常に苦労するでしょう。

バスの便も悪く駅から遠いので自動車を所有する人が多いが、高齢になると運転が怪しくなりそれも段々とできなくなる。

中古マンションの価格は10年ごとに半分になり40年でゼロに近づくので、40年前のニュータウンに資産価値はなくなっています。

加えてニュータウンの高齢過疎化が進むにつれて地価が下落していて、地価が下がるのは「住みたい人が少ない」のを意味しています。

何か救いはないのかと見ると、国や自治体は「新たなまちづくり」のようなプランを持っているようです。

空き部屋になったマンションに若者が移住してくれば、再び活性化するのだが、場所が不便で仕事が無い場所に若者はあまり集まらない。

そこに仕事さえあれば、都心より多摩ニュータウンに住みたい人は大勢居ると思うのだが、満員電車で都心に通うよりは職場に近い狭い物件に住むでしょう。

マンションをリフォームして綺麗にするなども必要だが、やはり仕事がある場所に自然と若者は集まる。
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