違う値動きをするものに投資しないと、分散した事にはならない。
引用:https://loloinvestors.com/wp-content/uploads/2017/01/%E5%88%86%E6%95%A3%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%81%AE%E5%8A%B9%E6%9E%9C2.jpg
同じ値動きの分散投資には意味がない
投資の解説ではリスクを避けるために分散投資が必ず推奨されているが、間違った分散をしてリスクを上げている例が多い。
典型的な悪い例は、儲かりそうな「銘柄」をあれもこれもと買い進める方法です。
株式投資なら儲かりそうな銘柄を、為替なら通貨を、先物やオプションやビットコイン等、あれもこれも買い集めます。
でも経済危機のときに同じ動きをするものを、いくら買い集めても「分散」した事にはなりません。
経済危機では大半の株式、大半の通貨、大半の商品投資が連動して下落します。
リーマンショックやアジア危機では、土地も美術品も、あれもこれも全部一斉に値下がりしました。
危機のときに値下がりするものを、たくさん買い集めるのは、リスクを高めているだけです。
海外投資なら日本が不況でも上がるように思えますが、日本が経済危機のときは円高の場合がほとんどです。
というより円高によって日本の輸出企業が不振になり、日本の経済危機が起きる例が多い。
円高ではドルが安くなるので、例え外国株が値上がりしていても、円高によって損をしているでしょう。
外国債券や外貨建て預金も同じで、日本株と一緒に下落するのでリスクを高めるだけです。
金などの商品投資も、外貨で価格が決まるので、円高の時には日本円では値下がりしている筈です。
値動きを「分散」する
このように考えると、いくら購入する銘柄や投資先を「分散」しても、リスクを下げるどころか上げているだけです。
では日本が経済危機の時でも利益が出る投資が何かあるかというと、ない事もありません。
一つは「時間の分散」で、毎月積み立て投資をした場合、例えバブル崩壊の直前に日経平均を始めていても、継続して利益が出ていました。
二つ目は日本国債で、日本国が破産しない限りマイナスにはならないので、不況の時ほど有利になります。
個人は日本国債を購入できないので(個人向けは非常に不利)日本債券ファンドを購入する方法があります。
例えば半分を株式、半分を日本国債に投資すれば、日本国が倒産しない限り、日本国債に投資したお金は守られます。
これを応用すると外国国債ファンドの為替ヘッジつきを購入すると、100%ではないが為替ヘッジによって守られます。
円高時には外国株は株安と通貨安によって2重に暴落するが、為替ヘッジつきにすれば為替変動分の損失は軽減できます。
このように円高でも値下がりしにくい投資に分散する事で、一時的な損失を最小限に抑えられます。
後は時間の分散によって、値下がりしたときに安く買い、値上がりして利益が出るのを待つだけです。
特にリーマンショックのように暴落幅が大きいときは、安く買うチャンスで、暴落時に買ったものは後で必ず儲かります。