防衛省は次期戦闘機計画を今年中に選定するとしていたが、来年度以降に先送りすると発表しました。
報道ではボーイング案とロッキード案に絞られて、どちらかに決定すると予想されていたが、ふたたび「ちゃぶ台返し」となった。
次期戦闘機はF15J約200機の後継で、現在導入が進められているF35はF4などの後継機です。
F4とF2は支援戦闘機で限定的な地上攻撃や対艦攻撃、それに対戦闘機や攻撃機などにも対処する。
だが最近の戦闘機は対地・対艦・対戦闘機のいずれにも対応できるマルチロール型になり、対地支援戦闘機などの区分が無意味になった。
F15は制空戦闘機だが、米軍のF22やF35、F16、FA18、F15Eは全ての任務をこなすマルチロール機です。
自衛隊の現在の区分はもう時代遅れになっていて、「F4の後継機」「F15の後継機」などの区分も陳腐化している。
現代ではすべての戦闘機がすべての任務をこなすので、極端にいえばすべてF35で更新しても良い。
ただF35は搭載量や航続距離などに制約があるので、双発の大型戦闘機を開発しようということになっています。
F4とF2の後継機を別々に調達するのも無意味なのですべてF35で良いが、問題は200機以上のF15をどうするかです。
米軍は一時F15を改修して2040年代まで使用するプランを持っていたが、撤回されている。
米軍F15の欠点は「ステルス機ではない」「対航空機戦闘しかできない」「有人戦闘機」の3点です。
見えない次世代戦闘機
もはや有人の非ステルス戦闘機は戦地を飛行できず、中東ではF15はロシアの対空ミサイル到達距離に入れません。
防空任務にしか使えないが、やはりステルス機ではないので相手のレーダーに把握されて不利になる。
得意の空中戦はもう起こりえないとされていて、平時の空域監視くらいしか使いどころがない。
これは自衛隊でも同様で、中国やロシアの最新鋭機が侵入してきたら、空中レーダー機の支援を受けないと厳しい。
それよりはF35のほうが有利に戦えるが、F35も10年後には世代交代で米国では生産終了している筈です。
日本としてはF35より1世代先の戦闘機を開発するか、米国から導入する必要があるが、そのプランが見えてこない。
アメリカは既にF35の次の戦闘機を開発しているが、絶対秘密なので同盟国の日本にも情報を流さない。
大型の有人機だとも無人機だとも、両方だとも言われていて詳細は不明です。
敵の防衛システムに侵入する役割は無人機になり、有人機はもっと別な何かになるでしょう。