北朝鮮は核ミサイル開発を継続
CNNや米軍事シンクタンクは2018年6月12日の米朝首脳会談以降も、北朝鮮がミサイル基地を拡大していると報じました。
トランプ大統領はこうした分析を「フェイクニュース」で「遅れた情報」だとこきおろした。
大統領はCNNなどが示した衛星写真を、とっくに把握していて新しい基地ではないと反論している。
CNNが掲載した衛星画像は民間衛星の写真を分析したものと思われ、未発見のミサイル基地20か所以上が写っている。
これが事実であればトランプ大統領と金正恩の首脳会談は、何の意味もなかったことになる。
金正恩の「核ミサイル開発は行わない」という言葉だけを信じて、国内の査察などは行っていない。
トランプは「核の脅威はなくなった」として何事もなかったように、北朝鮮と援助や経済支援の交渉をしようとしている。
閉鎖したはずのヨンジョドンミサイル基地では活動が続いており、周辺に小さな基地を分散させている。
巨大な地下核施設も確認されており、核開発の中止を約束した8月現在も建設作業が続いている。
こうして見るとトランプ大統領の「北は核ミサイル開発を行っていない」は詭弁だと断定せざるを得ない。
米朝会談が行われたころトランプは支持率低下に悩んでおり、手っ取り早く成果を挙げる必要があった。
それが北朝鮮の核ミサイル放棄で、今更「何の成果もなかった」では再び反トランプに世論は傾くでしょう。
米朝会談はフェイク会談だった
米朝会談後の7月30日にはワシントンポストも、北朝鮮が新たな弾道ミサイルを開発していると報じていた。
ワシントンポストによると平壌近郊の山陰洞(サヌムドン)で、液体燃料のICBMを1基ないしは2基建造している。
ロイターはこの施設から車両が出入りする衛星写真を示し、核弾道ミサイルの製造が続いていると指摘した。
米ミドルベリー国際研究所(MIIS)の分析では、コンテナや車両が出入りしており、どう見ても活動が続いているとしている。
するとトランプ大統領の「北は基地を閉鎖し核やミサイル開発をしていない」というのは虚偽になる。
フェイクニュースを発信しているのはニュースメディアなのか大統領自身なのだろうか?
6月12日の米朝首脳会談で金正恩は「朝鮮半島の完全な非核化」に取り組むという、どうにでも取れる発言をした。
本来なら「核とミサイルを放棄する」として施設の査察をするべきだが、そうした約束はない。
トランプが手柄を焦るあまり、北朝鮮の主張を丸呑みにしたと考えられ、北朝鮮はやりたい放題となっている。