日本製品のUI問題
いま世界的にAI(人工知能)開発が進んでいて、日本は後れを取っていると言われています。
だがAIよりUI(ユーザーインターフェース)のほうが遥かに重大な欠陥を抱えている。
ユーザーインターフェースとはユーザーとマシンやサービスを接続する装置や方法などを指している。
これが不出来な例としては日本製のテレビリモコンが挙げられ、あまりにもボタンが多く使いたい機能がどれなのか分からない。
結局使う機能は電源・チャンネル・音量だけで、他はまったく使わないのではないでしょうか。
日本製の高機能携帯電話(ガラケー)もむやみにボタンを増やしたら使いにくくなり、世界で通用しませんでした。
その後登場したiPhoneでは画面上で必要な機能を押すと関連した機能が出てくるようになっていて、遥かに使いやすかった。
外国製のテレビや家電製品は高機能でありながらユーザーの操作は合理化され、以前の日本製より使いやすくなった。
もし日本製家電がもう少し使いやすかったら、今も世界中で使われていたかも知れません。
あるゲームイベントで海外の人に「日本製ゲームの悪いところ」を聞いたら、圧倒的に「UIがひどい」という意見が多かったそうです。
ゲームメーカーはグラフィックやネット機能などを予想していたが、実際には「操作しにくい」が大半でした。
日本の有名ゲームをプレイしてみると、自分が思うように操作できないことが多い。
日本全体がイオンの接客になっている
UIは人と人とを繋ぐ方法やシステムにも用いられるが、改善されるどころか年々悪化している例がある。
イオンという日本最大のスーパーのレジで毎回思うのが会計システムのひどさです。
店員は「袋入りますか?」「ポイントカードありますか?」「カード払いですか?」「一括ですか?」「箸いりますか?」「スプーン要りますか?」といちいち質問し、全部答えないと先に進まない。
しかも質問は日本語で店員は日本語しかしゃべらないので、外国人はイオンで買い物できない。
最悪なのはイオン側ではこれを「サービスだ」と思い込んでいることで、むしろ誇らしげにやらせている。
実際には会計システムの酷さを店員と客の努力で解消させているのだが、「これが接客だ」くらいに思っている。
ここでもやはりUIが悪く、サービスが増えるたびに店員の質問を増やしている。
ひとつの機能を増やすのにボタンをひとつ追加するのと同じで、「袋入りますか?」「袋は有料ですが良いですか?」「3円と5円の袋のどちらにしますか?」と実際に聞かれる。