LINEは赤字、ミクシィは88%減益の大幅減益となり、国内ネット企業の経営が揺らいでいる。
LINEの2019年1月から3月までの四半期決算は、売上高553億円で13.5%増だったが、損益は103億円の赤字だった。
LINEは前年同期も純損失44億の赤字(営業益は12億円の黒字)となっていました。
ゲームやコミュニケーションなど中心事業の売上は12.3%増の479億円だった。
赤字の原因になったのはスマホ決済のLINE Payで、マーケティング費用74億円や従業員報酬171億円が重荷になった。
LINE PayはソフトバンクグループのPayPayと還元競争になり、PayPayは20%還元や全額キャッシュバックで話題になった。
LINE Payも対抗して2%還元や20%還元を実施し、LINE Pay導入店舗には手数料ディスカウントも実施した。
スマホ決済は参入業者が相次いで過当競争になっていて、現時点で利益を出している業者はないと思われます。
スマホ決済でユーザー数最多は「100億円キャッシュバック」のPayPayで599万人(3月末)でした。
楽天Payが330万人、LINE Pay登録者数は約3000万人なのだが、これはメッセージアプリ「LINE」でウォレットを開設した人数でした。
LINE利用者の半数がウォレット登録したが、実際にLINE Payを利用した人は10分の1程度かも知れません。
スマホ決済ではキャッシュバック目当てにすべてのサービスに登録する「渡り鳥」ユーザーが数多く存在する。
すべてのスマホ決済を含めても利用した人は数%にとどまり、しかもキャッシュバックや還元目当ての利用者が多いと言われている。
モンスト売上減少でミクシィ不振
お次の決算はミクシィで、主力事業?の『モンスターストライク』(モンスト)が不振となっている。
2019年3月期の通期決算は、売上高が1440億円で23.8%減で、純利益が265億円(36.5%減)にとどまった。
来年の20年3月期決算予想は純利益が88.7%減の30億円と、さらなる減益を予想している。
モンストは世界ユーザー数5000万人を突破したが、新規ユーザーやライトユーザーの消費が減少した。
2019年営業利益410億円のうち、モンストの売り上げ減による利益減少は280億円だった。
ミクシィの売上高の8割から9割をモンストが占めていたが、その売り上げが20%程度減少したと見られます。
モンストはコアユーザー向けになり、ライトユーザーの1人当たり売上高が減少し、大幅減益になった。
来期予想ではさらに大幅減収となり、最盛期から売上高半減を予想している。
最近スマホゲーム界はヒット作が出なくなっており、昔の大作ゲームに依存するようになっている。
ミクシィもモンスト以外にヒット作がなく、SNSなど他の事業は会社を支えるほどではない。