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一帯一路は破綻したが、中国が新興国支配ツールとして活用

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一帯一路の7兆円事業とは、7兆円を相手から奪い支配するという意味
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画像引用:https://rief-jp.org/wp-content/uploads/2fa8cc5b92e764da6c81d91d4003e9281.png

一帯一路は既に破綻している

一帯一路は2014年に習近平が提唱し、「アメリカを倒して世界の覇権を握る」と大号令を掛けてぶち上げた巨大プロジェクトでした。

中国はGDPでアメリカを上回るのは時間の問題と言って、中国を覇権国とする経済帝国を構築しようとした。

それはソ連の共産圏と同じ発想で、周辺国を衛星国家とする超大国構想でもあった。



2000年代から2010年代にかけてEUの成功に影響され、北米自由貿易協定NAFTAや、環太平洋経済圏TPPなどが立ち上がった。

かつては貧困国の集まりにすぎなかったアセアンも経済圏になり、中国は地球の半分ほどの国々を一帯一路の支配下に置いた。

日中韓自由貿易圏構想もあったが、こちらは100年たっても合意できそうにない。

一帯一路は19年4月に150か国以上を集めた国際会議を開催し、日本も参加して7兆円超(640億ドル)の事業を発表した。

ところで一帯一路の資金源であるAIIB(アジアインフラ投資銀行)は融資対象などを決める決定権があるのは中国だけで、他の参加国はうなづくだけというシステムになっている。

運営は不透明なうえに杜撰であり、中国の国益を最優先していると批判を浴びている。

2018年のAIIB融資実績は35億ドルで、これは日本主導のADBの10分の1、アメリカ主導のIMFの100分の1に過ぎませんでした。

中国は欧米諸国から金を集めて新興国に配ろうとしたが、日米は参加せず欧州各国は不透明さを理由に出資を渋っている。

AIIBと一帯一路は新興国に破格の条件で援助や融資して、相手国を支配下に置く「債務の罠」が問題になっている。

スリランカを内戦状態にした「債務の罠」

スリランカは2010年、中国から13億ドル(年6.3%)の融資を受けて港湾建設を行ったが、融資を返済できなくなった。

中国側はインフラ整備によって中国と同じように年10%以上の高度成長をするので、金利6.3%なら実質マイナス金利だと説明していた。

そういえば高度成長期やバブルの日本でも「毎年2桁収入増だから住宅ローンが6%でも実質マイナス金利だ」と言って家を売っていました。

当時高金利で住宅ローンを組んだ人たちは、非常に高い確率で返済不能になり、差し押さえられた上に夜逃げや自己破産しました。

それはともかくスリランカも口が上手いセールスマンに騙されて家を建てたは良いが、収入は増えず返済不能になった。

すると中国側は契約書を盾にとって港湾を差し押さえ、スリランカの港は99年間中国に運営権が移った。

中国軍の将校は公然と「最初は海上警備艇の寄港地にして軍港化し、空母と原潜の母港にする」と言っていました。

スリランカはインドの隣りに在り、中国は海からインドを包囲する「真珠の首飾り」作戦を進めています。

スリランカ以外にもこうした債務のワナに陥っている国は8か国ほどあり、債務破綻したギリシャの港湾が現在中国資本で整備されています。

これもギリシャが返済不能になったら、中国はむしろ嬉々として港を差し押さえて、地中海に空母や原潜を配備するでしょう。

インドネシアでは高速鉄道建設で日本が中国に敗れたが、中国側は「無料」で高速鉄道を建設するというとんでもない条件を提示しました。

話を良く聞くと完成した鉄道は中国国営企業の所有物であり、債務を返済するまで中国のものだそうです。

アフリカや中東でもこうした「援助」が進められていて、中国から援助された国は中国に支配される。

一帯一路はまっとうなビジネスとしては破綻しているが、中国は貧しい国から金を奪い、支配するツールとして利用している。

中国の支配を受け入れたスリランカは内戦状態になっているが、これは中国がチベットやウイグルで散々やってきた手口です。

支配したい国に内部対立を起こさせて、両方を支配下に置くという古典的な手口でした。

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