60代以上の高齢者のネット利用は増え、スマホの利用率も急速に上昇しています。
少し前まで高齢者にスマホは無理だと思われていたが、そうした常識は外れつつある。
年代別では10代から40代のネット利用率は97%以上、50代は92%、60代は74%と徐々に下がっていきます。
70代は46%、80代以降も20%と高齢者も意外にネットを利用しています。(総務省「平成29年通信利用動向調査」2018))
利用端末は50代以下はスマホが多く、60代以上はパソコンの方が多くなっている。
おもしろいのは80代以上では、パソコン、携帯電話、スマホの順になっている。
また6歳から12歳の小学生はゲーム機がネット接続端末で最も多く、スマホは中学生になってからという家庭が多いのが分かる。
最近若者のパソコン離れが言われていますが、統計からは20代から50代の70%がパソコンを利用している。
日本でパソコンブームだったのは1995年頃から2008年頃までだったので、その頃パソコン操作を覚えた人が高齢になったと考えられます。
スマホに対するパソコンの利点は「画面が大きい」「キーボードも大きい」ことで、老眼でも見やすく操作もしやすい。
24インチや32インチモニターなら、テレビのような大画面でネット動画などを鑑賞できる。
では高齢者はスマホやパソコンを利用してどんなコンテンツを見ているのでしょうか。
インターネットも高齢化する
やはり総務省調査によると60代から80代以上で最も利用率が高いのは「電子メール」でした。
2番目は天気予報で3番目が地図、ニュース、辞書、ネットショップ、デジタルコンテンツ、金融商品と続きます。
動画サイト鑑賞やSNS、ブログに投稿している人もネット利用者の10%以上居ます。
若者に人気のネットゲームは少なく、メルカリなどのフリマやヤフオクなどの利用者も少なかった。
ネット接続時間の長さではYouTubeなど動画が長く、GYAO、AbemaTV、Netflix、Hulu、フジテレビオンデマンドが20位以内に入っていた。
動画サイトを利用する高齢者は、自分が知っている昭和の懐かしソングを探して聞いたり、懐かしドラマを見る人が多い。
高齢者の利用率が最も高かったのはヤフーで、2番目がGoogle、こうしたポータルサイトから利用したいサイトに進んでいる。
この影響でヤフーショッピングなどヤフー系サイトの利用率が、他のサイトより高い傾向があった。
若い人と比べて最も利用率が低かったのはSNSで、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、アメブロなど全て全年齢調査より低かった。
今後若い時にパソコンやスマホ操作を覚えた人が高齢になるので、70代以降のネット利用はますます増加するでしょう。