令和を利用したマスコミの商売
4月までは平和な日本だったが5月に令和になったとたん、連日のように重大事故や凶悪犯罪が発生しています。
平成の時代にはありえなかったような事件が起きたり、目を覆うような交通事故が毎日起きています。
ところがそれから時間が経って警察庁などの5月の犯罪・事故統計が出て見ると、前年より犯罪・事故ともに減少している事実が分かりました。
テレビや新聞のようなマスコミが改元と同時に事故・犯罪報道を一気に増やしたので、我々は事故や犯罪が激増したように感じているのです。
世界一の金持ち投資家のWバフェットは多くの名言を残しているが、「マスコミがバカだと国民もバカになる」というのがあります。
バフェットも新聞やテレビで情報を得ているので、アメリカのマスコミがウソ情報を流すと振り回されるのを指しています。
『警察庁犯罪統計資料第593号 平 成 31 年 1月 ~ 令 和 元 年 5月 分』は全国の1月から5月の犯罪合計になっています。
刑法犯総数は2019年(1月から5月)が約30万2千件、18年は32万9千件、2015年は43万8千件でした。
このうち少年は2019年が7700件、2018年は9300件、2015年は1万5700件でした。
凶悪犯罪は2019年が認知件数1941件、2018年は2054件、2015年は2401件でした。
警視庁は月別のの犯罪統計を発表していていませんが、2014年から2018年まで粗暴犯は減少していました。
犯罪も交通事故も激減している
大阪府内の2019年5月の重要犯罪は認知件数119件、前年の2018年は153件だったので激増どころか「激減」していました。
1月から5月の合計でも2019年は487件、2018年は547件と減少し、刑法犯全体で見ても大幅減少していました。
警察庁の全国統計では5月単月の増減が分かりませんが、前年や数年前より大幅減少していると推測できます。
『警察庁交通局交通企画課の交通事故統計月報(令和元年5月末)』では令和元年5月の全国交通事故統計が発表されています。
2019年5月の交通事故件数は30,539件で、2018年より4,802件(13%)減少していました。
1月から5月の交通事故件数は15万8000件で、2018年より1万7800件(10%)減少していました。
5月の死亡事故は210人で2018年より43人(16%)減少し、1月から5月の死者合計は1212人で2018年より158人(11%)減少していました。
しかも交通事故件数、交通事故死者数共に日数が少ない2月を除くと、2019年に入って5月が最小でした。
そして2019年の合計でも5月単月でも、統計を取り始めた昭和40年代から現在までで令和元年の死者数が最小でした。
マスコミ報道とはまったく逆に「交通事故は激減し過去最少」になったし、「交通事故死者数も過去最少」になっています。
ではテレビや新聞がどうして「事故や犯罪が激増している」と言って報道するのかは、それが金になるからでしょう。
2時間ドラマやバラエティ番組の視聴率が下がり、テレビ局は「視聴率を稼げる番組」として犯罪や事故を重要視しています。
「テレビを見るとバカになる」と言った人が居ましたが、確かにそうかも知れません。