イギリスの格言に「豚は太らせて食え」というのがあり、もとはユダヤの格言で西洋圏で広く使われています。
豚は獲物や家畜で、小さいのをすぐ食べるのではなく、十分育ててから食べた方が良いと言う意味です。
資本主義における利益の最大化とも通じ、イギリスはこの格言に忠実に行動して産業革命から超大国になりました。
イギリスのアメリカに対する態度と、スぺイン人の南米への態度は大きく違い、スペイン人はとにかくこき使って搾取しました。
イギリスは荒野だったアメリカにアフリカ人を連れてきて開拓し、農地や牧草地にして収穫しました。
もっと多く収穫するために機械化や効率化をすすめ、これがアメリカの発展をもたらしてスーパー超大国になっていきます。
イギリスにとって予想外だったのは「豚」が成長しすぎて主人に歯向かうようになり、独立を経て主従関係が逆転してしまいました。
失敗の原因はおそらく距離が遠すぎたからで、もっと近ければイギリスはアメリカ独立を防止できたかも知れません。
スペインの南米支配はこれとは違い、インカ帝国などの王を排除して自分が王様になり、非効率な原始農場のまま変わりませんでした。
スペインとイギリスの違いが現在の北米と南米の違いになり、南米は今もアフリカ並みに遅れた地域のままです。
イギリス流の養豚方法はアメリカに受けつがれ、豚を養殖しては太らせて食べています。
その豚はドイツ、日本、ソ連などで、現在は中国がそろそろ「収穫期」になったので食べようとしています。
2位が6割に達するとアメリカは叩き始める
アメリカは自分が利用価値があると思った国には気前よく援助して、経済成長するように助けてくれます。
例えば日本は明治維新後にイギリスのお気に入りになり、日清日ロ戦争で勝利したところでお払い箱になった。
日本はイギリスに忠実な国として利用価値があったのに、強くなりすぎた上に歯向かうようになったので日英同盟は解消されました。
戦後日本は米ソ冷戦でアメリカ側に(むりやり)参加する幸運を得て、独別待遇で経済成長しました。
無料でアメリカ軍に守って貰った上、生産した自動車などはアメリカが買い取ったので、あっというまに大国に復活した。
だが大国になった日本はアメリカに逆らい始めたので、アメリカは日本を冷遇して中国を優遇した。
これがジャパンバッシングと米中接近で、中国は日本と入れ替わって世界第二位の大国になった。
だが中国も大国となってアメリカを倒すなどと言い始めたので、そこでお役御免になりまた日本の順番が回ってきた。
最近安倍首相とトランプが親密なのはそういう理由で、安倍首相の外交手腕やゴルフ外交とは関係ない。
アメリカは商人の国なので、利用できる間は親しくし、利用価値が無くなったり主人に歯向かうようになったら切り捨てます。
国力が小さいうちは優遇して貰えるが、国力が対米6割に達すると「太りすぎた豚」になってしまう。
するとそろそろ食べごろだなと思い、相手の資産を奪って自分の資産にする手段を考えます。
日本の現在のGDPは対米3割以下まで減り、中国は対米6割超なので、ちょうどアメリカにとって日本は「使える国」になったのです。
おそらく日本の国力が回復して対米6割に達したら、またジャパンバッシングを始めるでしょう。
日本のGDPが中国より低い間は、ソ連が日本より大きかった時代のように、日本の脅威は目立たない。