韓国軍からの情報
北朝鮮は8月24日午前6時45分と7時2分に東岸の宣徳から2発のミサイルを発射したと、韓国軍合同参謀本部が発表しました。
韓国は8月22日に日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を発表したばかりで、日韓の対立を突いたかたちになった。
ところが韓国軍の発表がNHK速報より約10分遅かったことから、憶測が飛び交っている。
7時23分にNHKが速報を出し、韓国政府の発表は7時36分だった。
今まで北朝鮮がミサイルを発射した時は必ず韓国軍が発表してから、日本側が発表していたが、何か意味があったのだろうか?
韓国大統領府は「日本からのミサイル発射情報が役立ったことは一度もない」と述べた。
こうした事を踏まえて分析すると、今まで日本の防衛省はGSOMIAで韓国軍から情報を受け取っていたので、その情報を元に発表していた。
もし日本が韓国軍より速く発表すると、韓国のメンツを潰すことになると同時に、自衛隊の探知能力を知られてしまう。
GSOMIA破棄によってもう韓国の顔を立てる必要がなくなり、独自の情報を発表した。
発射されたのは弾道ミサイルと考えられるが、探知する方法は複数あり、必ずしも韓国軍からの情報だけではない。
第一の方法は韓国に設置した韓国軍や米軍のレーダーで、韓国軍ではなく米軍に教えてもらった可能性もある。
Xバンド・レーダーで日本からでも探知している
第二の方法は早期警戒衛星で、現在地球全体を監視下に置いているのは米軍だけで、発射後すぐに探知する事ができる。
第三の方法は日本国内のレーダーで、水平線上に出た弾道ミサイルは地上レーダーでとらえることが出来る。
青森県の車力と京都府の経ヶ岬に設置した米国製Xバンド・レーダーは、車両に搭載し移動することが出来る。
探知距離は1000kmから4000kmで、北朝鮮のどこから発射しても探知可能だが、水平線の上に出るまではレーダーに映らない。
1000kmの弾道ミサイルだと着弾まで5分から10分なので、頂点に達するまで3分から6分ほどだと考えられる。
すると発射後1分程度で日本から見て水平線上に出る筈なので、まあ韓国の1分遅れで日本でも探知できる。
日本の発表が発射38分後で韓国は51分後だったのは、どちらも急いで発表した訳ではなく、あまり意味はなかった。
1分の差は小さく感じられるがもし日本の都市めがけて飛んで来たら、迎撃ミサイルの発射が1分遅れるのは致命的になる。
そこで日本は米韓からの情報以外に、独自の早期警戒衛星を保有しようという計画を持っている。
韓国のGSOMIA破棄によって早期警戒衛星は絶対に必要な装備になったので、今後具体化していくでしょう。