拍手!2拍手!3拍手!4拍手! (記事が良かったら拍手しよう)
読み込み中...
スポンサーリンク

リターンリバーサルで回復する日本、衰退期に入る中国

国家には成長期と衰退期があり、日本は1990年代から衰退期だった
147694452630196409180_GDP-2
画像引用:明治中期~平成に至る日本の実質GDP推移及び消費者物価指数(インフレ率)/図示 : 千葉の空https://naga0001.at.webry.info/201610/article_6.html

国家の盛衰はリターンリバーサルで説明できる

世界経済は一寸先は闇できのう栄えていた国が今日は衰退し、後進国とばかにしていた国が栄えている。

気が付けば韓国の一人当たりGDPは3万ドルで日英独仏に接近しているが、1997年には国家破産してIMF管理下に入っていた。

中国は一人当たりGDPが6000ドルだが、30年前はほぼゼロでしかなく日本は既に4万ドルだった。



その日本は1990年頃がピークで一時はGDPが対米7割に達し、このままアメリカを超えて超大国になるかに思えた。

アメリカは1960年代から80年代までずっと不況だったが、日本と入れ替わりに息を吹き返し今も超大国に居座っている。

東南アジアは一人当たりGDPで1万ドルを伺うところまできており、インドは高度成長期に突入するかどうかというところです。

2018年のGDP成長率1位はベトナムで、長く1位だった中国を抜き去ったが両国とも共産主義国家です。

ソ連が崩壊した1991年には共産国家が資本主義国の成長率を上回る事は絶対にないと考えられていました。

一見無秩序なこれらの変化はリターンリバーサルという考え方を当てはめると、合理的な説明がつく。

リターンリバーサルは投資用語で、上がりすぎた株は下がり、下がりすぎた株は上がるという反発のことです。

震災時の東電、不祥事の東芝や三菱自動車やオリンパス、シャープのような経営不振だった企業は株価が大きく下落しました。

だがそれらの企業のほとんどはその後回復し、もし下落時に株を購入していれば大儲けできました。

不祥事を起こした企業で実際に株価が無価値になったのはライブドアや日航など少数で、生き残った企業の9割以上は株価が回復しました。

過大評価と過小評価

株価が大きく下がるのは企業の衰退期で、この時は本来の価値以上に低く評価され株は投げ売りされます。

逆にバブル相場というのもあり、特に2000年代からはIT系ベンチャー企業が流行っては消えていきました。

国の場合も常に正しい評価がされている訳ではなく、不当に低く評価されたり、過大評価されたりしています。

例えばアメリカは第二次大戦に勝ってなんと全世界のGDPの過半数、経済活動の8割も手に入れました。

1945年から50年までは世界のほとんどがアメリカと言える状況で、アメリカは無敵であるとの過大評価がされました。

だがソ連や中国の共産圏が誕生し冷戦が始まり、無敵の筈の米軍は朝鮮戦争とベトナム戦争で事実上の敗北を喫しました。

1980年代後半までアメリカは戦争でも経済でも劣勢が目立ち、このまま超大国の座を失うだろうと思われていました。

その頃出版された本が「ジャパンアズナンバーワン」で日本がアメリカに変わる超大国になると予言していました。

現在はこの時期にアメリカが最も過小評価され、日本が過大評価されていたのが分かります。

90年代にアメリカは回復すのですがそれ以上の劇的な回復を見せたのが中国で、約30年でGDP世界2位になりました。

実は1937年(昭和12年)の日中戦争が起きるまで鉱工業生産高で中国は日本より上であり、おそらくGDPでも多かった。

1895年(明治28年)の日清戦争に負けて中国の没落が始まり、日中戦争で坂道を転がり、大戦後は後進国に落ちぶれていました。

ですから1980年代からの中国の成長は「回復」であり、低迷期が90年間も続いた事になります。

こうした長い成長期や低迷期は欧州にも見られ、産業革命から第一次大戦まで文字通り世界を支配しました。

第一次大戦後の欧州は長い停滞期に入り、現在も北米やアジアに経済で見劣りしています。
国家経済は人が生きている限りゼロにならずいつかは回復し、今栄えている国もいつかは衰退します。

人間の能力が同じとすれば先進国の一人当たりGDPは同じ字なる筈で、大きくずれたら修正される筈です。

後進国がずっと後進国なのは国のシステムが非効率だからで、先進国並みのシステムにしない限り先進国にはなれない。

日本は回復期へ、米中は衰退期へ

このような成長期や衰退期は過大評価や過小評価されるほど起きやすく、「我々は無敵だ」とか言い出したらその国の没落は近い。

逆に「滅亡は近い」とされる国は大抵滅亡しないし、それがどん底で回復することが多い。

2011年に東日本大震災が起き、多くの人はこれで日本経済が崩壊すると思ったが、やはりそれが大底でした。

その後のアベノミクスは期待外れだったが、2011年より成長しているのは確かです。

日本は1920年代の関東大震災やNY大暴落で最初の没落を経験し、1949年まで衰退し続けました。

1950年に朝鮮戦争が始まるとアメリカは日本を最重要国と位置づけ、特別に優遇されて高度経済成長が始まりました。

1991年にソ連が崩壊するとアメリカにとって日本は用済みになり、バブル経済も崩壊しました。

幕末の黒船来航から始まって日本の転換期は必ずアメリカが関わっていて、アメリカが日本を必要とする時に日本は経済成長しています・

ソ連邦が崩壊してからの日本をアメリカは邪魔者か敵とみなしていて、中国やロシアや韓国を友人と見なしていた。

日本にとってこれら大陸国家は有史以来ずっと敵であり、しかたなく付き合っているだけです。

アメリカと大陸国家が親しくなるとアメリカにとって日本は邪魔でしかないが、アメリカと大陸が敵対すると逆になる。

アメリカがソ連や中国と戦う時に、同盟国になり大陸国家と戦う能力がある国は日本しか存在しません。

中国のGDPは対米7割に達しアメリカを脅かしており、まさにアメリカが日本を必要する状況になりつつある。

アメリカは日本に防衛費増額を要求しているが、防衛費を増額するにはGDPを増やす必要がある。

大陸との戦いで本当にアメリカが日本を必要とするなら、日本は再びアメリカから特別待遇を受けて復活できるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました